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2015年1月16日 (金)

君よ憤怒の河を渉れ/西村寿行

Photo_2 林から降りてくる杜丘をみて、伊藤は、そのあとのことばが出なかった。杜丘はトレンチコートを着ていた。三カ月前の検事時代の杜丘は、俊鋭といわれる中にも風貌にはまるみがあった。どことはない育ちの良さを示すふくよかさがあったのだが、いまの杜丘にはそのおもかげはなかった。あれは仮面であったのかと思った。
 贅肉が落ちたのか、瘦せたのか、一本の枯木に止まった鷲に似た精悍さがあった。いや、精悍ではなくてまがまがしいするどさに、伊藤にはみえた。犯罪者はどんな大男でも小さくみえるものだが、逆に杜丘は伊藤を威圧するものを持っていた。

昨年高倉健さんが逝去したことをきっかけに何本か主演映画を観た。

その中で本書を原作にした同名映画が印象に残ったので読んでみた。

この映画、中国で文化革命後に上映され大ヒットしたという。

この小説の中で描かれている一人の男。

濡れ衣を着せられ検事の職を追われ、逃亡生活に入る。

そして逃亡しながらも真犯人を追い続ける。

この小説で表現されている男の風貌。

まさに野性そのもの。

もしかしたら、現代人が失ってしまったものかもしれない。

なぜか健さんの風貌がダブって見えた。

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