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2015年1月26日 (月)

ミッドウェー戦記/豊田穣

Photo 破孔のなかでは、人間が燃えていた。原形を止めているものは少なかった。人間は物体として、高熱の炉のなかで熔かされていた。ふと、橋本は真珠湾攻撃のことを想起した。おれたちはあのとき、魚雷や爆弾で、アメリカの軍艦や建物を破壊した。戦勝と武勲のかげに、どれだけ多くの人間が、〝もの〟として、消散して行ったかを考えなかった。――今までおれが考えていたのは、戦争の表側にすぎない。いまおれが見ている〝もの〟こそ戦争の本質なのだ。これからが本当の戦争なのだ――

戦艦がB17の爆撃を受けたときの艦上の状況を描いている。

非常にリアルな模写である。

でも、実際に体験したものにとっては、これでもまだ表現され切れていない部分が多いに違いない。

今、日本では集団的自衛権等の問題で、戦争が語られることが多い。

しかし、何か言葉が上滑りしている感があるのは、このリアルさが欠如しているからではないだろうか。

戦争とは悲惨で残酷なものだ。

二度と起こしたくはない。

問題は、平和を唱えていれば戦争が起こらないわけではないということである。

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