土漠の花/月村了衛
「君達の経験したことは公式には発表されない。もちろん自衛官による戦闘行為など一切なかった。拠点内の隊員達は皆薄々は察しているようだが、厳重な箝口令を敷いてある。君達も決して他言してはならない。隊外は無論のこと、隊内であってもだ」
ソマリアの国境付近、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の野営地に氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んできた。
自衛官は人を殺せるのか?
法的には明らかな違法行為。
自衛隊は軍隊ではないのだから。
しかし彼らはこの女性を守るために命を懸ける。
壮絶な戦いの末、隊員達の大半を失いながら、やっとのこと助け出される。
しかし、彼らのやった英雄的な行為は決して公表されることはない。
今の自衛隊が置かれている中途半端な状態を考えさせられる本である。
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