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2015年4月27日 (月)

世界史の中の満洲帝国/宮脇淳子

Photo 歴史学は、政治学や国際関係論とは違う。歴史は、個人や国家のある行動が、道徳的に正義だったか、それとも罪悪だったかを判断する場ではない。また、それがある目的にとって都合がよかったか、それとも都合が悪かったかを判断する場でもない。私の夫の岡田英弘が『歴史とはなにか』(文春新書)で書いているように、歴史には、道徳的価値判断を介入させてはいけない。歴史は法廷ではないのである。

満洲については、正直あまりよく知らない。

せいぜい満洲事変があった地域という程度の認識である。

ところがこの地域の歴史が、国の思惑によってゆがめられてしまっているとしたら問題だ。

かつての満洲帝国の領土は、いま現在、中華人民共和国の国土である。

中国では、太古までさかのぼって、これを中国史として処理しようとする。

満洲についての客観的な歴史書が、中国において書かれる可能性は、今後ともまったくない。

いま現在、存在する国家や個人にとって都合のいいように過去を解釈しなおすのは、本当の意味での歴史ではない。

歴史とは、史料のあらゆる情報を、一貫した論理で解釈できる説明のことである。

文化の違いや個人の好みを超えて、国家の枠組みや書かれた時代を離れても、なるほどそういうことだったのかと、多数の人が納得できる普遍性をもつものが歴史なのではないだろうか。

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