新人OL、つぶれかけの会社をまかされる/佐藤義典
あなたは何を売っていますか?何屋さんですか?
「何屋さんですか?」という問いかけ、
考えてみれば、非常に根源的な問いである。
例えば果物屋さんであれば、売っているのは果物である。
「果物屋は果物屋だろう」と切り捨てることもできる。
でも売り手が何かを売るということは、お客様が何かを買うということ。
なので、「あなたは何を売っていますか?」と、「お客様は何を買っていますか?」という質問は同じ意味。
視点が売り手と買い手で違うだけ。
では、果物屋さんでお客様は何を買っているのか?
お客様が本当にお金を払って買っているのは、果物がもたらす「何かいいこと」
たとえば、「料理しないで食べられて、しかもヘルシーな朝食」や、
「夕食の後の、さっぱりしたデザート」など。
実は、これが果物屋が本当に売っているもの。
ということは、果物屋さんは、実は「手軽でヘルシーな朝食屋さん」、
「さっぱりしたデザート屋さん」だともいえる。
ヘルシーな朝食屋さんであれば、ヨーグルトやできたてのフルーツジュースを売ってもいい。
デザート屋さんであれば、コンデンスミルク、チョコレートシロップなどを売ってもいい。
「何を売るか」によって、果物屋さんのやるべきことは変わってくる。
つまり「あなたは何屋さんですか?」と問いかけることにより、新しい発想がうまれてくる。
新しい事業展開が見えてくるかもしれない。
この問いかけ、ぜひ一度やってみることだ。
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