孫正義の参謀/嶋聡
社長室長に転じて四カ月。孫社長がきわめて楽観的な人に見えながら、最悪に備えているのを見て「この人なら成功する」と確信を深めていた。「悲観的に準備し、楽観的に行動する」のが最高のリーダーだからだ。
一流の経営者なら、最悪を想定しなくてはならない。
最悪の事態が起こったときの対処法、「大敗北」を喫したときの身の処し方をあらかじめ決めておき、「生き残り」のための方策を講じておくものである。
しかし、それだけでは経営者として成功することはできない。
経営者は大胆にかつ迅速に決断し実行しなければならない。
孫正義にはその両面が備わっている。
ボーダフォンやスプリントの買収劇。
犬が父親という白戸家のアイディア。
一つ一つ、繊細さと大胆さが同居する。
こんな経営者、ほとんどいない。
先日、孫氏は元Google最高幹部のニケシュ・アローラ氏を、後継者にする意向であることを明らかにした。
孫氏の後継者は大変だろうな、と思ってしまった。
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