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2015年6月 4日 (木)

日本資本主義の精神/山本七平

Photo 軍とは、元来は国民の生命財産を守るために機能する組織である。しかしこれが「軍部」という形で共同体になると、この共同体を維持するために逆に国民の生命財産を勝手に使うという形になる。これが日本を破滅に追い込んだ。

会社とは本来機能集団である。

ところが、日本の会社は機能集団という面と、共同体という面が共存している、と著者は述べている。

この指摘、まさに日本の組織の問題の本質をついている。

会社が共同体になるということは、その共同体を維持することそのものが目的化するということである。

だから日本の会社では上司は部下の仲人をしたり、社員旅行があったり、社員運動会があったりする。

いい面もあるが反面、マイナスに働くこともある。

会社が機能集団ということであれば、できる限り筋肉質である必要がある。

ところが、共同体ということになれば、ぜい肉も必要ということになる。

日本の企業の生産性が低いのもこのことと無関係ではないであろう。

また、共同体維持に力を注ぐため、内部告発などできなくなる。

それがひいては企業不祥事につながることもある。

つまり共同体維持の原則が先に立って、何のために機能しているかが従になってしまう。

これが日本の、機能集団=共同体という状態が生みだす、最大の問題点であろう。

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