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2015年7月27日 (月)

動機/横山秀夫

Photo「お前、何か話したろう、ゆうべ」
「だから、二渡さんからリンゴが──」
「違う。そうじゃなくて」
「ああ、幸ちゃんのクラスの話?絵の具をこぼしちゃった子がいて──」
 それだ。
 床にこぼした絵の具をごまかすために、バケツの水をぶちまけた。
 その構図だった。
 一冊の手帳紛失を隠蔽するために、二十九冊の手帳を盗んだ──。

警察手帳30冊が盗まれた。

内部の者の犯行か、それとも外部か?

もし、マスコミに漏れれば、大不祥事。

警察の威信は失墜する。

主人公、貝瀬はその調査を命じられる。

捜査は難航する。

そんな中、妻とのちょっとした会話から解決の糸口をつかむ。

「誰かが、警察手帳を紛失し、その隠蔽のために、他の29冊を盗んだ」と。

そのカンは的中し、犯人が割り出される。

ちょっとした閃きから、物事の解決への道が開かれる。

推理モノにはよく使われる手法だが、著者のこの使い方、絶妙である。

横山氏の、全4話の短編集、何れも完成度が高い。

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