ビジネスで必要なことはすべて一流アスリートから学んだ!/森健次朗
イチロー選手は、2~3月のキャンプ時のインタビューで「今の調子は?」というインタビュアーの問いに「まだボールを見ているレベルですね!感じれていませんね!」と語ったといいます。これを聞いて「何を言っているの?」と、思われるかもしれませんが、実はこの言葉には意味があります。
イチロー選手にとって、「視覚(目)、聴覚(耳)、臭覚(鼻)、触角(皮膚)、味覚(舌)」の五感すべてを使ってボールを捉えた結果が「感じる!」であり、視覚の目だけでボールを捉えているだけの、この時期の調子を「見ているレベル」と表現しているのです。
このイチロー選手の言葉には、ハイパフォーマーになるためには何が必要か、その要素が凝縮されている。
私たちも、あるスキルを習得する場合、「身体で覚える」という言葉をよく使う。
これは正にイチローの言う「感じる」ということであろう。
仕事のレベルを上げるためには、五感一つひとつの精度を上げること。
五感を使っての受信ができなければレベルの高い発信はできない。
発信が運動神経など行動する神経。
受信が感覚神経になる。
一般的にスポーツでは運動神経のことがよく言われるので一般選手は発信である運動神経を主にトレーニングする。
しかし、一流選手のトレーニングでは感覚神経(受信)もしっかり鍛えるという。
人体の感覚神経=受信には五感があり、人間は受信した情報を発信すると捉えると、いろんな場面での応用が可能になる。
そして、受信精度アップが素晴らしい発信を生み出す。
これをビジネスの場面にそのまま当てはめれば、「ビジネス感度」を上げるということになろう。
仕事のレベルを上げるには、五感で仕事を捉えることが必要ということではないだろうか。
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