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2015年9月12日 (土)

国家と秘密隠される公文書/久保亨、瀬畑源

Photo 日本の安全保障に関するもので行政が秘匿する必要があると判断した情報を「特定秘密」に指定し、その漏洩に対しては最高で懲役10年という重い罰則を科すことができる特定秘密保護法は、2013年12月6日、自民、公明両党による強行採決によって成立しました。

本書は特定秘密保護法反対の立場で書かれている。

要は、内閣をトップとする行政が、「秘密保護」を名目に政策の決定過程やそれに関わる個々の責任を明らかにせず、国民にとって重要な情報を秘匿していくならば、政治権力は際限なく暴走する、という主張。

近現代日本の歴史でいえば、その結果もたらされたのが、無謀かつ悲惨な戦争。

さらに、薬害エイズや水俣病の惨禍、

さらには福島第一原発事故などで露呈された国民の安全と健康を顧みない行政。

これらのことが例としてあげられている。

ただ、これらの主張、かなり一方的である。

特に秘密指定について、日本が中国より酷いと主張するのはもはや悪意すら感じる。

確かに国家が情報を隠匿するという事実は過去にもあったし、これからも起こるのであろう。

ただし、国家には秘密にしなければならない情報があるのもまた事実である。

問題は、それまでは何が守られるべき情報であり、何年経ったらその特定情報を公開するのかというルールが明確でなかったということ。

その意味では特定秘密保護法はそのための第一歩になるのではないかと考える。

それにしても、いつも気になるのはマスコミや野党、そして学者が「強行採決」という言葉を盛んに使うこと。

民主主義のルールは議論を尽くして、あとは多数決で決めるというもの。

ところが多数決で決めると「強行採決」と非難する。

おそらく来週もこの「強行採決」という言葉がマスコミを中心に飛び交うことであろう。

正直、ウンザリである。

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