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2015年9月 1日 (火)

大衆の反逆/オルテガ・イ・ガセット

Photo 人間の生がとりうる最も矛盾した形態は「慢心しきったお坊ちゃん」という形である。だからこそ、そうしたタイプの人間が時代の支配的人間像になった時には、警鐘をならし、生が衰退の危機に瀕していること、つまり、死の一歩手前にあることを知らさなければならないのである。

本書は、80年以上前に書かれた本である。

しかし、ここで書かれているのは今日的課題である。

「慢心しきったお坊ちゃん」と、オルテガが警鐘を鳴らす人間と社会の大衆化現象がもっとも顕著に見られるのが、実は今日の日本ではないだろうか。

今年は、大東亜戦争を終えてから70年目にあたる。

この間日本は、誰も予想しえなかった飛躍をとげた。

経済・技術面で瞬く間に先進国と肩を並べ、国際社会へも参入するようになった。

これを可能にしたのは、例外的と言うべき70年におよぶ平和国家としての歩みと民族的な特質としての勤勉さに負うところが大きい。

しかしその間に、人間としての自覚と歴史に対する意識がどのくらい働いていたのだろうか。

日本人として失ってきたものがあるのではないだろうか。

戦後70年を夢中で走り通してきた日本は、立ち止まってみると、個人も社会も、オルテガが言う「慢心しきったお坊ちゃん」になりきってしまっているのではなかろうか。

その結果が、今日の政治、社会、文化等の諸面に現われているように思える。

今一度立ち止まって生き方を考える時にきているような気がする。

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