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2015年10月19日 (月)

逆説の日本史(3)古代言霊編/井沢元彦

3 古代では『万葉集』に「言霊の幸はふ国」とか「日本国は言霊の祐くる国」とあるように、言葉には霊力があって、一種霊妙な働きをなすものとされていた。これがいわゆる言霊の信仰で、それは祝福の言葉を述べれば幸福が招来され、呪詛その言葉を述べれば不幸に至るという信仰である。

言霊とは『万葉集』の基本概念であると同時に、現代の日本人をも拘束する「信仰」でもある。

言霊の世界では、「外国が攻めてくる」などという「不吉」な想定は一切排除し、「平和、平和」と叫んでいればいい。

それで平和は保たれる。

もし「外国の侵略があったら、どうするのか?」という意見を言うヤツがいたら、「平和の敵」としてその口を封じればいい。

言霊の世界では「外国の侵略」などというヤツは、「侵略されることを望んでいるヤツ」である。

だから、集団的自衛権の法整備をしようとする安倍首相は、「戦争を始めようとする危険なヤツ」である。

日本を守るためには戦争という言葉は一切口にせず、平和を叫んでいればよい。

だから、憲法9条を変えるなどトンデモナイ。

マスコミも政治家も国民も全て言霊で動いている。

まともな議論ができないわけである。

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