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2015年10月20日 (火)

逆説の日本史〈4〉中世鳴動編/井沢元彦

4 どうして、日本人はこんなに「おかしく」なってしまったのか。その原因は平安時代にある。

以前、「日本の常識は世界の非常識」と言った人がいた。

日本人は平和を唱えていれば平和になると思っている。

そんなことあり得ないのだが、それが世論となってしまう国、それが日本である。

そのルーツはどこにあるのか?

著者は、それは平安時代にある、といっている。

平安時代の日本には軍隊にあたるものが存在しなかった。

軍隊は既に桓武天皇が廃止していた。

そして他国と軍事同盟を結ぶということもなかった。

すなわち「非武装中立」である。

しかし、それでは国内の治安を保つには不安があるので、警察機構を若干強化した組織を作った、この「警察予備隊」的組織を検非違使という。

ただしこの組織は実質的には軍隊の代わりなのだが、当時の最高法である律令には規定されていない「令外の官」である。

そして公家たちは「平和」「平和」と歌を詠んでいた。

そのコトダマの力によってあらゆる神や怨霊がなだめられ、日本は平和になると信じていた。

侵略は現代の視点で見れば明らかな「人災」だが、古代人はこれも悪霊の働きかけによるものと信じていた。

したがって歌の力でこういう悪霊をなだめておけば、そもそも侵略など起こり得ない、と思っていた。

これでは危機管理どころの騒ぎではない。

このメンタリティが現代にも通じているということであろう。

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