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2015年10月 6日 (火)

問いかける技術/エドガー・H・シャイン

Photo 現代のように複雑さが増してくると、仕事は形式的な官僚制の組織モデルに当てはめるのではなく、即興で演じる芝居やジャズバンドになぞらえて進めるべきだという認識が高まっている。

現在のように社会が複雑化してくると、従来型のモデルが通用しなくなってきているというのはその通りだと思う。

ある一定の方向が正解だというものがなくなってきている。

そうすると、リーダーシップのあり方も当然違ってくる。

本書では「謙虚に問いかける」というフレーズが何度も出てくる。

人間関係を築くのも、問題を解決するのも、物事を前進させるのも、すべては適切な質問があってこそうまくいくということである。

円滑なコミュニケーションをおこなうためには、人間関係が重要な役割をはたす。

課題を遂行するためには、コミュニケーションが円滑におこなわれていることが肝要だ。

良好な人間関係を維持するためには、「謙虚に問いかける」ことが、かぎとなる。

特にリーダーこそ、「謙虚に問いかける」ことが必要だ。

なぜかというと、物事が複雑に絡み合い、人が協力し合わなければ進められない仕事こそ、信頼に基づく良好な人間関係が欠かせないからである。

それなくしては、部下が安心して上司とコミュニケーションをとることはできない。

現場から上に向かう円滑なコミュニケーションがあってはじめて組織は力を発揮し、安全を確保することができる。

リーダーが本当にやるべきことは、謙虚に問いかけ、自分をあえて弱い立場に置くことだ。

本書で著者は、弱い自分を見せることが、関係性を深めるうえで最も重要だとも述べている。

それがよい人間関係を築き、風通しのよい、うまく機能する組織をつくるうえで、ますます必要になるのというのである。

そして「問いかける」という行為は、相手に対して興味や好奇心を抱くという態度から導かれる。

そこには、もっと率直に語り合えるような関係を築きたいと願う気持ちが含まれている。

また、謙虚になると相手から影響を受けやすくなり、その結果として協力を得やすくなることも示唆している。

「謙虚に問いかける」ことの本質がよくわかる本である。

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