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2015年12月30日 (水)

遠い太鼓/村上春樹

Photo すごく不思議なのだけれど、小説が十万部売れているときには、僕は多くの人に愛され、好まれ、支持されているように感じていた。でも『ノルウェイの森』を百何十万部も売ったことで、僕は自分がひどく孤独になったように感じた。そして自分が多くの人々に憎まれ嫌われているように感じた。

本書は村上氏の旅のエッセイ。

その中で、上記の一節が印象に残った。

小説家は本業だけでは食べていけない人がほとんどである。

小説が十万部売れるということは、やっと本業だけで食っていける状態になったということであろう。

しかし、百万部売れるとなると、ベストセラー作家である。

誰もが注目し、次回作を期待する。

このとき、本人がそれをどうとらえるかは重要だと思う。

実力相応、当然だと思うか、それとも、出来すぎだ、分相応だと思うかである。

もしその時、等身大の自分を見失ったなら、その後の転落が始まる。

ちょうどそのターニングポイントがそのときなのだろう。

村上氏はそれを「孤独になった」「憎まれ嫌われている」という言葉で言い表している。

いろんな意味で含蓄のある言葉だと思う。

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