なぜデキる人は言い訳がうまいのか?/吉野秀
上司「新人じゃないんだろ!」
あなた「……ではありませんが、新人へ戻った気持ちで取り組むことを皆さまに宣言します」
上記の回答例は、「ありません」と否定から入っているにもかかわらず、「新人」の単語を呼応させ、「反省+前向きな気持ち+今後の可能性」を表わす重装備の言い訳。
「言い訳がうまい」というと「要領がいい」と同義語ととらえられ、あまり良い印象を持たない人が多い。
特に日本人は、過ちを素直に認める「潔さ」が歓迎される。
しかし、人間、間違いは犯すもの。
その時、できるならばその場をうまく切り抜ける術を持つことは、大事なことではないだろうか。
失策を潔く認める。
とってつけたような説明ではなく、解決への道筋を正確にわかりやすく話す。
ときにはユーモアを交えて、心へズシリと響く言葉を加えれば、相手を攻める気は一気に失せる。
逆に「もう、わかったから、そんなに気にするなよ」と相手はなだめてくれるかもしれない。
言い訳には、こうした効果がある。
コミュニケーションを潤滑にし、明るく創造的な人間関係を築き上げる。
言い訳は相手を理解・納得させたうえで、「そこまで言うなら、しょうがねえよなぁ」と「苦笑+了承」へ至らせるコミュニケーション・ツールである。
言い訳をしなければ「間違えた」事実だけが残る。
効果的な言い訳があれば、「素晴らしい切り返しだった」という印象を与えられる。
こう考えると言い訳も一つのスキルだと考えることができるのではないだろうか。
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