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2016年1月 4日 (月)

ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則/ジム・コリンズ

Photo 良い企業を偉大な企業に変えるために必要なリーダーシップの型を発見したとき、われわれはおどろき、ショックすら受けた。派手なリーダーが強烈な個性をもち、マスコミで大きく取り上げられて有名人になっているのと比較すると、飛躍を指導したリーダーは火星から来たのではないかと思えるほどである。万事に控えめで、物静かで、内気で、恥ずかしがりどくち屋ですらある。個人としての謙虚さと、職業人としての意思の強さという一見矛盾した組み合わせを特徴としている。パットン将軍やカエサルよりも、リンカーンやソクラテスに似ている。

本書は「良い企業は偉大な企業になれるのか。そして、どうすれば偉大な企業になれるのか」ということをテーマにしている。

このテーマを検証するにあたり、まず頭に浮かぶのは、「どんなリーダーが必要か」という点だと思う。

そして、分析の結果は意外なものだった。

結論は、カリスマ的なリーダーは必要ないというもの。

むしろ、謙虚さと職業人としての意思の強さを兼ね備えているリーダーが特徴だというのである。

しかも、偉大な企業への飛躍を指導したリーダーは、まずはじめに新しいビジョンと戦略を設定したわけではなかった。

偉大な企業への飛躍をもたらしたリーダーは、まずはじめにバスの目的地を決め、つぎに目的地までの旅をともにする人びとをバスに乗せる方法をとったわけではない。

まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めているというのである。

この結果は意外であるとともに、ある意味、「ナルホド」と納得できる部分もある。

つまり一人のリーダーのカリスマ性で引っ張っていくという時点で、その企業は偉大にはなれない。

リーダーが全面に出すぎる企業は偉大にはなれない。

組織の力を最大化させることができる控えめで謙虚で強い信念を持つリーダーが、実は、偉大な企業に必要なリーダーである。

非常に考えさせられる分析である。

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