キャリア官僚の仕事力/中野雅至
僕は1990年に旧労働省入省。Ⅰ種法律・経済・行政職の同期入省は19人だが、すでに2人が亡くなっている。まだ四十代半ばであることを考えると、官僚仕事が体に悪いことは明らかだろう。
何かとバッシングされることの多い官僚だが、実態はどうなのだろう。
マスコミの報道を見ていると、すべての官僚が悪事を働いているかのような印象さえ持ってしまう。
また官僚仕事は非効率だとか、定時登庁・定時退庁の楽勝仕事だとか思われているフシがある。
しかし、本書で紹介されている実態は全く違う。
大部分の官僚は徹夜もいとわずハードな仕事をしている。
午前零時をすぎて帰宅することが普通で、睡眠時間は4~5時間の官僚が多数だ。
そもそも、一般的に霞が関の官僚に接触する機会のある人はそれほど多くない。
多くはマスコミ報道でしか官僚像を描くことができず、バイアスがかかった見方をすることが多い。
その意味で、私たち国民はいつの間にかマスコミに洗脳されているのかもしれない。
« なぜあの男は空気で人を動かせるのか/内野彩華 | トップページ | 仕事は楽しいかね?/デイル・ドーテン »
コメント