諦める力/為末大
「自分の才能や能力、置かれた状況などを明らかにしてよく理解し、今、この瞬間にある自分の姿を悟る」
「諦める」というと、マイナスのイメージが付きまとう。
しかし、「諦める」という言葉の語源は「明らめる」だという。
仏教では、真理や道理を明らかにしてよく見極めるという意味で使われ、むしろポジティブなイメージを持つ言葉だというのだ。
日本人は、
「やればできる」「夢はかなう」「努力は必ず報われる」
こんな言葉を好んで使う。
この言葉に励まされたからこそ成功を手にした人がいることは否定しない。
こうした言葉を伝えることが優しさという時期もある。
だが、ほとんどの人はこの言葉を信じて努力したにもかかわらず、成功を手にできなかったはずだ。
言葉が重荷となり、プレッシャーに負けてしまったり、やめる時期を逸してしまった人も少なくないのではないだろうか。
「諦める力」とは、自分の身の丈を知り、現実を受け入れ、そこを起点としてポジティブに生きるということではないだろうか。
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