この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう/池上彰
理科系の専門家の発言が、文科系の国民に伝わらない。世の中が、あまりに「文科系」と「理科系」に分かれてしまい、大きな断層が生じているのではないか。これは、今後の日本にとって看過できない問題ではないか。
私に、こんな問題意識が芽生えていたときに、「東工大の学生たちに、社会科学的な教養を身につけるお手伝いをしていただけませんか」とのお誘いをいただき、決断したのです。
池上氏は東工大の教授を引き受けた動機をこのように説明している。
確かに理系といえども、人に説明するスキルは必要だ。
どんなに素晴らしい研究をしていても、わかりやすく伝える能力がなければ、宝の持ち腐れになってしまう。
東北大震災の際、東京電力福島第1原子力発電所で事故が発生した後、記者会見やテレビで解説する専門家たちの発表や説明が、視聴者や読者にとって理解不能であったのは、今でも覚えている。
専門家たちに、「わかりやすい伝え方」の能力が欠如していたのは明らかである。
そもそも理系、文系に区分する考え方は日本だけのものだと読んだことがある。
これからの時代、人にわかりやすく説明するスキルや発信力は、どんな職業に就くにしても必須になってくるのではないだろうか。
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