40字要約で仕事はどんどんうまくいく/原田虔一郎
単に「この文書・談話の要点を示せ」というだけなら、読み流したり、聞き流したりしてもできるでしょうが、40字という字数内に収めるためには、分析的に読んだり聴いたりして、どの部分を使うか判断しなくてはならないのです。こうした練習を続けているうちに、読解力や思考力、判断力が自然に向上していくのです。
何かを伝えようとする場合、長々と話すより、ワンフレーズで伝えた方がインパクトは強い。
ただし、それには相当な訓練が必要である。
著者は、文書や談話を40文字以内で要約する研修を行っているという。
40字というきつい制約がなぜ必要なのか。
たしかに文書や談話の理解力を高めるだけなら、頭の中で要約を考えたり、口頭で述べたりするだけでも、それなりの効果は上がる。
しかし、厳しい制約を設けると、文章理解力が飛躍的に増すだけでなく、さらにいくつかの効果が期待できる。
文書や談話には、重要な部分が3~4箇所以上あるのがふつうである。
もし字数制限がなかったり、緩やかだったりすると、重要と思う箇所を必要なだけ入れることができる。
一方、40字という制限があると、入れられる要点は一つ、工夫しても二つがせいぜい。
すると、重要ポイントがいくつもあると思っても、その中からさらに一つか二つを選ばなくてはならない。
そのためには、重要ポイントがそれぞれどんな意味をもち、どんな関係でつながっているか、最終的にその文書や談話の核心となっている部分は何なのか、といったことを考え判断する必要がある。
これが訓練になるというのである。
日常的に自己訓練として取り入れても良いかもしれない。
« 自分の「性格説明書」9つのタイプ/安村明史 | トップページ | 税務署は見ている。/飯田真弓 »
コメント