九条を読もう!/長谷川三千子
9条の条文を虚心坦懐に読んでみますと、1項と2項の差は、「差」などという生易しいものではない。1項を守れば2項が守れず、2項を守ったら1項はまもれなくなるという、いわば相互破壊的な関係にある。常識的に考えると、両者はとうていつなぎ合わせ得るものではないのです。
確かに憲法9条の1項と2項は矛盾している。
普通、一つの条文が各項に分かれている時には、同じ一つのの事項に関して、互いに補い合うような形で内容が定められる。
ところが、9条を読むと、1項では国際法を常に守りつつ、我が国の主権保持・防衛のためにも、世界の平和維持のためにも、充分な戦力と気概をもつことを訴えている。
ところが2項では、1項を否定するような内容になっている。
論理的にもおかしいのだから、やはり欠陥のある条文だと言えるのではないだろうか。
少なくとも、これを神棚に祭り上げるような姿勢には問題を感じる。
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