日本の未来を考えよう/出口治明
日本のグラフを見ると、「新聞・雑誌」と「テレビ」を信用すると答えた人が、それぞれ7割近くあります。これだけ見ると「まあ、そうだな」と思うかもしれませんが、ドイツでは40%台、アメリカでは20%台しかありません。
先日、日本の「報道の自由度指数」は72位にまで転落したとニュースで報じられた。
国連特別報告者のデービッド・ケイ氏は、日本の報道の独立性が「重大な脅威」に直面し、ジャーナリストたちの間に恐怖の文化がはびこっていると警告した。
しかし、この報道、少し疑ってかかった方がよい。
新聞やテレビは政府の圧力を原因の一つと言っているがどうなのだろう。
政府が新聞やテレビの報道に神経質になることと、日本人のマスコミへの信頼度とは無関係ではないと思う。
何しろ、日本人の7割近くは新聞・雑誌・テレビを信用しているのである。
これだけ影響力があると、いやでも政府はマスコミ報道に神経質になる。
結果、「中立性」を求める発言が出てくる。
マスコミと政府、どっちもどっちということではないだろうか。
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