エリートの仕事は「小手先の技術」でできている。/山口真由
上司に何かを提案するとき、自分が考えたことのすべてを書面に盛り込むことはしない。だいたい8割を書いて、2割はあえて入れない。
ちょっとした技能、機転、技術、これらを積み上げていくことがやがては大きな成果を生みだす。
これが本書で著者が言っている事。
例えば、上記の8割主義。
提案をするときは2割の突っ込みどころを残すというやり方。
なぜ10割ではダメなのか?
すべてがガチガチに固められた提案書は、実は、柔軟性に欠ける。
ある欠点に気づいたときに、ひとつを直そうとすると、こちらも、あちらもと、さまざまなところに影響が出てしまう。
それを理由に、提案自体が退けられることになるかもしれない。
ところが8割が書き込まれた提案書は、書かれていない2割が、突っ込みどころとなる。
しかし、逆に考えれば、この2割こそが、上司からの批判や新たな提案を受け入れる「余地」になる。
この2割の余地によって、上司の提案による変更部分を吸収し、もともとの提案とうまく組み合わせることができる。
上司にとっては、提案をそのまま退けるのではなく、より良い提案に変容させるための、バッファーとなる、というのである。
覚えておきたい、ちょっとした仕事のコツである。
結局、仕事のできる人というのは、このようなコツをたくさん持っている人なのであろう。
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