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2016年7月の31件の記事

2016年7月31日 (日)

トヨタの育て方

Photo_2 トヨタの元副社長である大野耐一は、「能力・脳力・悩力」という言葉を使っていました。
  物事を能率的に行なうための「能力」や物事を考えるための「脳力」も大事だが、それらの力を発揮するためには、「悩む力」が大事だと説いていたのです。

「能力」や「脳力」が大事だということはよく聞く話である。

しかし、「悩力」つまり「悩む力」が大事だという話は初めて聞いた。

ただし、これは本質的なことをいっていると思う。

結局、何かで結果をだせる人は、ただ端に「能力」や「脳力」が優れているというだけではない。

それを超えた、プラスアルファのことができるから結果を出せるのである。

それが「悩力」である。

とことん悩み抜く。

もがき苦しむ。

結果を出すためにはこれが必要である。

とことん困れば、何か知恵が出てくる。

困り方が少ないと、これまでの知識や経験といったものが邪魔をして、思考が停止してしまう。

「能力・脳力・悩力」というこの言葉、大野氏の長い経験から出てきた言葉なのではないだろうか。

2016年7月30日 (土)

起業「成功」ノート/吉田雅紀

Photo 経営とはアンコントロールなことを、「コントロールできること」でコントロールすることです。また、経営力とは環境適応力だと言ってもいいのではないかと僕は思います。

世の中にはコントロールできることとできないことがある。

コントロールできないことについて、ああだ、こうだ、といっても仕方ない。

貸し剥がし、貸し渋りで銀行に会社を潰されたという経営者がよくいる。

しかし、その銀行を選んだのは経営者である。

業績不振を景気や競合のせいにしても意味がない。

政治が悪い、アベノミクスが悪いといっても仕方ない。

政治が悪いというのであれば、自分が政治家になればいい。

世の中には自分ではどうしようもないことがたくさんあるのである。

景気の良し悪し、円安、冷夏、技術革新、競合店の出店もどうしようもないこと。

しかし、コントロールできることもたくさんある。

どこに店を出すのか、誰と仕事をするか、いくらの値段をつけるか、どんな販促を打つか、営業時間、定休日、どれも経営者の自由である。

これをどのように有効活用するか、これこそ経営力ではないだろうか。

2016年7月29日 (金)

チームが機能するとはどういうことか/エイミー・C・エドモンドソン

Photo 健全なチーミングが行われている環境では、マネジャーは支配するのではなく自信を持たせ、正しい答えを与えるのではなく適切な質問をし、忠実さを要求するのではなく柔軟さに意識を向けており、組織は高いレベルで実行ができるようになる。そして人々は、自分たちの考えが歓迎されていることがわかると、コストを下げたり質を高めたりするための革新的な方法を提供するようになり、それが組織の成功にとっていっそう強固な土台になる。

チーミングは、協働するという「活動」を表す造語。

組織が相互に絡み合った仕事を遂行するための、より柔軟な新しい方法を示している。

チーミングは動詞である。

境界のある固定された集まりではなく、動的な活動である。

効果的なチームのデザインや構造によってではなく、チームワークという考え方やその実践によって、主に生み出されるものでもある。

チーミングは、休む間のないチームワーク。

それは、安定したチーム構造を持たないまま一丸となって動き、協働することを伴う。

たとえば、仕事を「作業を行う場」としてフレーミングすると、人々はリスクを回避しがちになり、ひるむことなく最後まで困難に立ち向かおうとしなくなる。

試みやイノベーションに取り組むことが少なく、困難な状況になったときに新たな戦略を策定することもなくなる。

それどころか、過去に使った役に立たない戦略を頼みがちになる。

しかし、「学習する場」としてフレーミングした場合、なじみのない困難な仕事に長く取り組めるだけでなく、結果として最後にはより多くのことを学習できる。

チームを機能させる答えは、「チーミング」にあるといっていいのではないだろうか。

2016年7月28日 (木)

『絆が生まれる瞬間』/高野登

Photo「源ちゃんは高級靴に惜しみない投資をし、その靴を磨きながら、プロとしての自分自身の感性も磨いてきた」

「源ちゃん」とは政財界の大物や海外のスーパースターなど、各界の著名人に愛されてきた、靴磨きの名人、「源ちゃん」こと井上源太郎氏のこと。

彼は昭和四十七年に永田町のキャピトル東急ホテルの地下三階に店を開いて以来三十数年にわたって、靴を磨き続けている。

現在はホテルオークラで営業する彼の腕は、国際的に知られている。

かの大女優オードリー・ヘップバーンやソフィア・ローレンが「どう磨いたら、こんなに艶が出るの?」と真顔で尋ねた、といった数々のエピソードが伝えられている。

なぜ、大女優を感動させるような靴磨きができるのか?

その秘密は自己投資にある。

彼はインタビューの中で、

「銀座や赤坂の靴屋を見て回り、新しいブランド品が輸入されていようものなら、一足十万円以上のものでも『研究のために』あっさり買ってしまう。それを必ず自分で履いてみて、革の性質や耐久性をじっくりと調べるのです。」

と語っている。

彼が一足の靴を磨いて得るお金は九百円程度。

そう考えると、十万円の出費は相当の覚悟がいると推察する。

しかし、彼は惜しみなく投資する。

これがプロというものではないだろうか。

2016年7月27日 (水)

無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論/海老原嗣生

Photo_2「ここまでおいで」と階段を刻み続け、上れたら踊り場で遊ばせる。遊びに飽きたころに、また新たな階段を用意する。それがマネジメントの極意なのです。

マネジメントの極意とは2つだという。

一つは、「階段を刻む」とこと。

もう一つは、「踊り場をつくり、遊ばせる」こと。

一つ目の「階段を刻む」とはどういうことか。

上司と部下の間には、年齢や経験の違いからくる「実力差」がある。

上司から見れば簡単なことも、部下の目からはとてつもなく難しく見える。

たとえるなら、建物の2階くらいの高さの崖の上から「ここまで上って来い」と指示を出しているようなもの。

では、実力が足りない相手に上司としてどう接するか。

2階まで上ってこられるように、「ギリギリの歩幅」の階段をつくってあげるのである。

そして、それを指し示すだけでなく、どう上ったらよいか手ほどきをする。

これが「階段を刻む」という行為。

では、もう一つの、「踊り場をつくり、遊ばせる」とはどういうことか。

部下が、階段を順調に上ったら、新たにまた階段をつくればいいだが、階段ばかりだと疲れてしまう。

だから階段の途中には「踊り場」が必要。

部下は階段を上ってかなり実力アップしている。

身に付けた力を指図されずに自由に使ってみたいとうずうずしているに違いない。

そこで、新しい階段を上らせる前に、踊り場で遊んでもらう。

これがマネジメントの極意だという。

重要なポイントだと思う。

2016年7月26日 (火)

フィッシュ!/スティーヴン・C・ランディン、他

Photo「でもぼくらはすごいことに気づいたんだ。仕事そのものは選べなくても、どんなふうに仕事をするかは自分で選べることに。世界に知られたパイク・プレイス魚市場をつくりあげるのに、いちばんやくにたった教訓はそれだ。どんな態度で仕事をするかは、自分で決められるってこと」

今では米国シアトルの観光スポットの一つとなっているパイク・プレイス魚市場。

しかし、かつてここは典型的な3K職場だった。

魚市場の仕事は朝は早く、長時間労働、しかも重労働。

普通に考えれば楽しい仕事ではない。

しかし、楽しく仕事をするかどうかはそこで働く一人一人が自分で決めることができる。

そのことに気づいたとき、変化が起こった。

職場が活気づき、明るさを取り戻し、多くの客が訪れるようになった。

当然、売上も伸びていった。

この魚市場では、注文された魚をアメフトのボールのように投げてパスする。

魚が次々と空を飛んでゆき、それを見事にキャッチする。

それが名物となっている。

「仕事そのものは選べなくても、どんなふうに仕事をするかは自分で選べる」

これはどの仕事にも、どの職場にも当てはまることではないだろうか。

2016年7月25日 (月)

プーチンはアジアをめざす/下斗米伸夫

Photo  たとえるならば、彼は一流のチェスプレーヤーのような存在である。プーチンは、西側諸国が進めてきた〝ウクライナ革命〟というコマに対して、冷静に計算しながら対抗手を打ってきた。一方で日本に対しては、その出方をうかがうために、〝変化球〟のようなコマを進めたのである。

プーチン大統領は日本では元KGBの独裁的な指導者という印象が強い。

しかし、それはあくまで一面である。

プーチンは一方で国民から8割の支持を受けている指導者でもある。

ロシア人の多くはプーチンに好意的である。

プーチンがロシア人から支持されるのは、やはり「ロシアを守る」、あるいは「ロシアを取り戻す」という保守主義によるところが大きい。

この点は、安倍首相と共通点が多い。

そして外交は非常にしたたかで現実的である。

著者の予想だと今後ロシアは徐々に外交の軸足をアジアにシフトしてくるということ。

中でも重視してくるのが、中ロ関係、日ロ関係であろうと。

今後のアジア情勢をみるとき、プーチンの言動に注視していく必要があるということではないだろうか。

2016年7月24日 (日)

入門 犯罪心理学/原田隆之

Photo  この中で正しいのはどれだろうか。
・少年事件の凶悪化が進んでいる。
・日本の治安は悪化している。
・性犯罪の再犯率は高い。
・厳罰化は犯罪の抑制に効果がある。
・貧困や精神障害は犯罪の原因である。
・虐待をされた子どもは非行に走りやすい。
・薬物がやめられないのは、意志が弱いからだ。
  実は、これらはいずれも科学的な裏付けがなく、事実ではない。

上記はいずれも日本人が常識として信じている内容である。

ところが、実は、事件は年々減少の一途をたどっており、特に凶悪事件や粗暴事件の減少が目立っている。

わが国ではここ十年以上、犯罪発生件数は減少を続けているし、国際的な比較をすると、日本は依然として世界一安全な国である。

そして、性犯罪は、窃盗や薬物事犯に比べると、はるかに再犯率が低い。

さらに、厳罰化には犯罪抑制効果はなく、むしろ最悪の場合、助長してしまうことがある。

また、貧困や精神障害と犯罪の関連性は低く、虐待と非行の関連性も低い。

最後に、薬物がやめられないのは、薬物に依存性があるからであり、意志の力とは関係がない、というのである。

このように見てみると、あまりにも根拠のないことがなんの疑いもなく信じられているということに唖然とさせられる。

そして多くの人は、これらのことを前提にして議論している。

空虚な議論と言わざるを得ない。

2016年7月23日 (土)

米原万里の「愛の法則」

Photo  グローバリゼーションは「グローブ」という言葉が基になっています。グローブというのは、地球の球、地球儀のことです。英語で地球はアースでしょ? と思われるかもしれませんが、グローブは地球の球形、つまり丸いことを強調するときに使います。グローバリゼーションというのは、英語ですから、イギリスやアメリカが、自分たちの基準で、自分たちの標準で世界を覆いつくそうというのがグローバリゼーションです。

これは国際人である著者だからこそいえることだと思う。

「国際化」と言うとき、日本人が言っている国際化は、国際的な基準に自分たちが合わせていくという意味である。

ところがアメリカ人が言うグローバリゼーションは、自分たちの基準を世界に普遍させるということ。

自分たちは変わらない、しかし、相手には変わることを要求する。

自分たちは正当であり、正義であり、自分たちが憲法である。

これを世界各国に強要していくことがグローバリゼーションである。

つまり、同じ国際化と言っても、自分を世界の基準にしようとする「グローバリゼーション」と、世界の基準に自分を合わせようとする「国際化」とのあいだには大きな溝がある。

真逆の意味である。

だからグローバリゼーションという言葉が新聞やテレビででてきたとき、それがどんな意味どんな文脈で使われているのか、注視する必要があるということであろう。

2016年7月22日 (金)

疲れない脳をつくる生活習慣/石川善樹

Photo  現在のグーグル社員に必要とされる3大必須スキルは何だと思いますか。プログラミングや統計ではありません。「Cook」「Move」「Sleep」、つまり料理すること、体を動かすこと、寝ることなのです。

グーグル社員の3大必須スキルについて、「体を動かすこと」「寝ること」は健康を維持しそれによってパフォーマンスを最大化するという意味ではうなずける部分がある。

しかし「料理」については意外に感じた。

グーグルはなぜ料理というものを重要なプログラムとして位置づけているのだろう。

推測するに、自分で料理をすれば、おのずと材料や栄養を意識するようになる。

自分で炒め物をすれば、「このぐらい油を使うんだ」とか「どういう油がいいだろう」と考える。

そうすることによって、食べるものを自分でコントロールできるようになっていく。

さらに、料理をするようになると時間をより効率的に使うようになるというメリットもある。

つまり料理は時間管理のトレーニングにはうってつけということである。

また、買い物や調理の段取り、片付けなど、手際のよさが求められる。

そうやって料理で時間管理ができ段取りもうまくできるようになると、当然、仕事にも活きてくる。

そう考えると、主婦は毎日そのトレーニングをしていることになる。

その訓練されたスキルを使わない手はないのではないだろうか。

2016年7月21日 (木)

EQ こころの鍛え方/高山直

Photo  EQは教育や学習、訓練などによって高めることができます。IQなどのように先天的要素が大きい能力は、いくら努力しても限界がありますが、EQはそうではありません。日常生活の中に適切な訓練を組み入れ、それを行うことで大きく伸ばすことができます。

心の知能指数と言われるEQ。

仕事のできる人は共通してEQが高い。

IQが高い人が必ずしも仕事ができるとは限らないということを考えると、EQに着目することは大事なことではないだろうか。

特にEQはIQと違って、教育や学習、訓練によって高めることができるという。

EQは大きく分けると、四つの能力で構成されている。

第1に「感情の識別」

これは、自分自身の感情や、周囲の人たちがどのように感じているかを知覚し、識別する能力。

第2は「感情の利用」

これは、状況判断や課題達成のために自分の感情をつくりだしたり、相手に共感することができる能力。

第3は「感情の理解」

これは、自分や他者にその感情がなぜ起きて、どのように変化するかを理解する能力。

そして第4が「感情の調整」

これは、他者の感情に適切かつ効果的に働きかける行動をとるために、自分の感情を調整したり、操作する能力、である。

これらを意識して訓練することによってEQを高めることができるというのである。

試してみる価値はありそうだ。

2016年7月20日 (水)

グロービス流ビジネス基礎力10/荒木博行、鈴木健一、村尾佳子、田久保善彦

Photo 実はいわゆる仕事のできる人の多くは、往々にして普通の人とはちょっと違った思考方法で仕事に取り組んでいます。問いに対する答えを根拠から探すのではなく、答えを先に想定した上で、あたかも「逆算」するかのごとく、その答えに必要な根拠を探しにいくのです。

本書であげられている10のビジネス基礎力とは「論理思考力」「コミュニケーション力」「仮説構築力」「情報収集力」「データ・情報分析力」「次の打ち手を考える力」「プレゼンテーション力」「周囲を巻き込む力」「チームを作る力」「志を育てる力」である。

本当は一つ一つの基礎力について、数冊読まないと説明できないものを1冊にまとめてあるわけだから、当然、広く浅くという記述になる。

ただ、全体像を理解するには最適な本だと思う。

しかし、実際にはこれらを身につけていなくても優秀なビジネスマンはたくさんいる。

また、このなかの一つだけ身につけ、それを自分の強みとしている人もいる。

大事なことは日々どれだけの目的意識、問題意識をもって仕事に取り組んでいるかということではないだろうか。

これらを持つことが基礎力を使えるスキルに変換するポイントである。

たとえば、このなかの一つ、「仮説構築力」であっても、明日も今日とまったく同じように仕事をすればよいのであれば、おそらく仮説構築自体、ほとんど必要ないかもしれない。

もっとよい仕事がしたい、未来をよりよく変えたい、こういった問題意識があってこそ、初めて仮説構築の意味が生まれる。

また、「なぜこうなるのだろう?」という疑問も湧き、仮説を立ててみようという前向きのエネルギーも生まれる。

要は、これら10の基礎力を使えるスキルにするためには、日常の目的意識、問題意識を持つことが必要で、これがない限りは、使えない知識になってしまうということではないだろうか。

2016年7月19日 (火)

「システム思考」教本/枝廣淳子、小田理一郎

Photo_2 問題が一度でなく繰り返し起こっているとき、あるいは悪化し続けているときには、そのパターンや流れを感じ取るようにしましょう。なぜなら、個別の出来事ならともかく、パターンや流れがそこに見られる場合は、システムの構造が原因となっているからです。

システム思考とは、見えている部分だけではなく、要素のつながりをたどって全体の構造を見ることで、真の解決策を見つけるための考え方である。

何かクレームやトラブル、その他不具合なことが起こった時、その原因は複数あることが普通である。

しかもそれが複雑に絡み合っている。

そうすると、一つを解決すると、それが起因となって他の別の問題が発生する。

例えば、ロジックツリー型の原因分析の弱点は、因果関係を線形にしか捉えないこと。

現実の世界では、打ち手の影響はロジックツリー上の複数の要因に同時または異なるタイミングで影響を与え、しばしば悪循環の状況を引き起こすことがある。

そして永遠にもぐら叩きを繰り返すことにもなりかねない。

システム思考はそのような複雑系の問題解決の一つの解になるかもしれない。

2016年7月18日 (月)

糖質制限の真実/山田悟

Photo 果糖は体内で中性脂肪に変化して内臓にくっつき、脂肪肝などを引き起こしやすくなります。その結果、血糖値を下げるインスリンの働きが弱くなってしまうのです。

断糖食が話題になっている。

一方、最近死去した鳩山邦夫氏の死因は断糖食だということも一部、言われている。

何が本当なのかわからない状態なのだが、何を食べるか、ということが人の生に関する重要な問題であることは間違いない。

そして、人が生きる上で決して無視できない食について数々の迷信があることも否定できない。

フルーツが健康的というのもその一つではないだろうか。

朝ご飯として、スムージーにフルーツとハチミツをたっぷり入れて飲んだり、朝は果物だけにしたりという人がいる。

しかし、フルーツとは糖分の固まりだということ。

特にフルーツに含まれる果糖が問題。

GI値が低く、食べた直後の血糖値は上がりにくいので、短期的に見ると健康にいいと思える果糖が、長期的に見ると非常に危険だという。

ただでさえ朝は血糖値が上がりやすいところに、果糖とブドウ糖をたっぷり入れているわけだから、これは高血糖と肥満を維持してしまう、危険極まりない食事法ということになる。

フルーツが健康に良いと信じ込んでいる人は多い。

何事も、まずは疑ってみることが必要ということかもしれない。

2016年7月17日 (日)

二流を超一流に変える「心」の燃やし方/野田稔

Photo  おもしろいことに、日本人は自発的選択よりも義務的選択をすることが多い。これは日本人だけでなく、東アジアの人に特徴的な性格のようです。
  自分が「好きだから」と選択するよりも、どれを選べば社会的に正しいかを考えて選ぶ傾向があります。

本書の面白いところは、プロ野球の二軍のマネジメントに焦点を当てた点である。

二軍に属している人は必ず、何らかの問題を抱えている。

やる気に問題のある人もいれば、能力が一軍レベルに達していない人もいる。

以前は高い能力を持っていたにもかかわらず、それが下がってしまった人もいる。

目的意識に問題を抱えている人もいる。

そして、伸び悩んでいる選手をどうすれば覚醒に導くことができるのか。

やる気の見られない若手を、どうやって必死に練習させればいいのか。

年を重ねるにつれて力が衰え、気持ちが腐りかけているベテランをどうすれば復活させることができるのか。

チームに染みついた負け犬根性を、どうやって払拭させるのか。

これらは皆、中小企業の抱える問題と見事に一致する。

つまり二軍の選手の育成は中小企業の育成と同じと考えて良い。

特に日本人は義務的選択をする人が多いということはモチベーションをあげるヒントの一つではないだろうか。。

つまり、日本人の場合、組織の中での明確な役割を与えるということがモチベーションにつながるということである。

新人も中堅もベテランも、それぞれの能力や立場にあった明確な役割を与えるということをまず考える必要があるということだと思う。

2016年7月16日 (土)

池上彰の宗教がわかれば世界が見える/池上彰

Photo_2 ただ、やはり9・11の影響は、イスラム教徒の中でも大きいんですね。あれは、よく言われる劇場型犯罪の最たるもので、あの死に方がかっこいいと思う若者が出てきたのは、イスラム教徒の側でも否定できない事実だと思います。この十年間で、自爆テロはかっこいいし、天国に直行できると信じ込む若者たちが出てきた。さらにはそれを積極的に打ち出すことで、自爆テロ志願者をリクルートしようとする人間たちもいる。

国際ニュースには、宗教が背後にからむ問題がたくさん出てくる。

たとえば中東情勢は、イスラム教について知らないと理解できない。

アメリカの政治についても、アメリカが強烈な宗教国家だとわかっていないと理解できないことがいろいろとある。

そして最近相次いでいるテロも、宗教がらみである。

更に最近の傾向はそれらがどんどん劇場型になってきているということ。

ISのテロなど、明らかに全世界で映像が流れることを意識してやっている。

「宗教がらみ」「劇場型」、今後の世界情勢を読み解くキーワードになってくるのではないだろうか。

2016年7月15日 (金)

羽生善治×川上量生「羽生さんはコンピュータに勝てますか?」

Photo 人間は将棋の実力がついてくると選択肢を絞り込むことができるようになる。一方、コンピュータの性能が向上すれば、より多くの選択肢が検討できるようになるわけです。つまり逆のことをしている。

今はプロ棋士であってもコンピュータに負けてしまうという時代である。

では人間はどの分野で能力を発揮していけばよいのか。

私自身将棋はやったことがないのだが、棋士は実力がつくと選択肢を絞り込むことができるようになるということ。

しかし、コンピュータは性能が向上すると選択肢をどんどん広げることができるようになるとのこと。

つまり、方向が全く逆ということ。

このあたりにヒントがありそうである。

つまり、コンピュータの得意な分野で競っても人間が負けてしまうのは明らかなので、人間が能力を発揮できる分野に特化して、その能力を開発することが必要ということではないだろうか。

でも、コンピュータの進化とともに、その分野がどんどん狭まってきているというのも確かなことではないだろうか。

これから10年後、20年後、どんな世界になっているのだろう。

そのとき、人間はどんな働き方をしているのだろう。

非常に興味深い。

2016年7月14日 (木)

顧客はサービスを買っている/諏訪良武、北城恪太郎

Photo どう考えても、サービスの土台は標準サービスであり、一律サービスである。これは、大半のお客様が期待されている共通の要求に確実に応えるサービスである。これなしで、ハイレベルなサービスを実現することはできない。標準サービスをしっかりと運営するためには、マニュアルとトレーニングが必要である。

日本のサービス業は製造業に比べ生産性が低いと言われる。

製造業は世界と競争している。

激しいコスト競争にさらされ嫌でも生産性向上に取り組まざるを得ない。

だから、日本の製造業の生産性は高い。

ところが、サービス業は国際比較でも非常に低い。

なぜなのか?

まず製造業でやられている当たり前のことができていない。

たとえば製造業では標準化が進んでいる。

しかし、サービス業ではマニュアル化とか標準化というものに拒否感を持つ人が多い。

確かにサービス業は人が相手なので個別対応が必要になる。

しかし、マニュアル化すると個別対応ができないというのは単なる決めつけである。

マニュアルサービスはマニュアルを作る人のセンスや能力が高いと、サービス品質の高い優れたサービスを実現することができる。

作り方を工夫すれば、マニュアルによって個別的な要求に応えるサービスでも、その品質を高めることが可能である。

そして標準サービスや一律サービスを土台として、初めてワン・トゥ・ワンサービスが提供できる。

標準サービスがしっかりと提供できない状況で、ワン・トゥ・ワンサービスの実現は不可能である。

このことをしっかりと押さえることが必要ではないだろうか。

2016年7月13日 (水)

地政学入門/高橋洋一

Photo 2001年に出版された『Triangulating Peace』という本がある。これは、ブルース・ラセットとジョン・オニールという学者が、膨大な戦争のデータから、「民主主義国家同士は、まれにしか戦争をしない」という民主的平和論を実証したものだ。
 この本によれば、同盟関係の強化は戦争リスクを減少させる。
 より具体的にいえば、
・きちんとした同盟関係を結ぶことで40パーセント
・相対的な軍事力が一定割合増すことで36パーセント
・民主主義の程度が一定割合増すことで33パーセント
・経済的依存関係が一定割合増加することで43パーセント
・国際的組織加入が一定割合増加することで24パーセント
 というパーセンテージで、戦争リスクが減少するという。

言い方は悪いが、国際社会は「なめるか、なめられるか」の世界でもある。

互いの実力、行動力の探り合いや、「相手が引いたら自分が押す」式の駆け引きが、国際政治の舞台では常に繰り広げられている。

こちらの実力を軽く見積もられたら、相手は「勝機あり」と見て先制攻撃をしてくるだろう。

言ってしまえば「なめられたら攻められる」

えげつない論理ではあるが、これが国際政治の現実である。

だから「不戦」のためにすべきことは、相手を思いとどまらせることだ。

「いざ攻撃されたら猛烈に反撃できる能力がある」と示すことである。

つまり、戦って自分を守るためではなく、戦わずして自分を守るために、しっかり武装しておくということだ。

更に他国と同盟関係を結ぶことによって、相手を思いとどまらせることができる。

これは国際社会では常識といえるものだが、これが通じない国がある。

それが日本である。

「日本の常識は世界の非常識」とはよく言ったものだ。

2016年7月12日 (火)

ワーキングカップルの人生戦略/小室淑恵、駒崎弘樹

Photo こうした「男が養わねば」という思い込みの強さは、世間の情報を遮断し、おかしな教えでマインドコントロールする「ヘッドギア」をはめたかのよう。僕はこれを「大黒柱ヘッドギア」(笑)と呼んでいます。

「大黒柱ヘッドギア」とはよく言ったものだ。

ヘッドギアというと、オウム真理教の信者がつけていたヘッドギアを思い出す。

そのことから想起されるのは、ヘッドギアとは洗脳の象徴だということ。

確かに、日本人は長い間、大黒柱ヘッドギア、つまり、大黒柱という言葉に洗脳されていたのかもしれない。

しかし、今、日本人の働き方が大きく変わろうとしている。

一昔前の基本モデルは企業戦士+専業主婦、であった。

男が家族を養い、女は家庭を守る、という価値観が長い間続いた。

しかし、今後人口が減少する中で、女性も社会進出をすることが求められている。

当然、男の働き方も変えていく必要がある。

そのためには一日も早く「大黒柱ヘッドギア」を外すことであろう。

2016年7月11日 (月)

任天堂“驚き”を生む方程式/井上理

Photo「任天堂が何でも屋になってしまうと、任天堂の個性が失われて、任天堂の良さが失われていくと思うんです。私は尖っているから強いと思っていますから。強みというのはそういうものだと思います」

上記は、昨年死去した岩田聡氏の言葉。

岩田氏は2002年、42歳の若さで社長に就任。

携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」や家庭用ゲーム機「Wii」の開発を主導した経営者である。

最近、業績が芳しくない任天堂にとって大事なことを言っているように感じる。

事業領域を拡大しないのは、得意分野の「娯楽」に徹したいから。

リスクの大きい「娯楽」だから、預金で守りを固め、M&Aもしない。

任天堂らしさを守りたいという意識があるからこそ、余計なことはせず、拡大も厭う。

任天堂らしさとは何か。

明文化はされていないが、「独創的で柔軟であること」「人に喜ばれることが好き」「知的好奇心があること」だと思う。

この「らしさ」を失わないことに復活のカギがあるのではないだろうか。

2016年7月10日 (日)

トヨタ生産方式/佐藤光俊

Photo  トヨタ生産方式は一応有名で、書物もたくさん発行されて、言葉は知っている人が多いが、哲学と言うか、思想と言うか本当の真髄は理解されていないようだ。

トヨタ生産方式に関する書籍は数多く出版されている。

私も数十冊は読んでいる。

「『なぜ』を5回繰り返す」や「改善」という言葉の意味やその必要性については理解できるのだが、実行となるとなかなか難しい。

多くの企業がそうだと思う。

トヨタ生産方式が良いものだと思っても実行できないのはなぜか。

あるいは少しは実行できてもそれが定着しないのはなぜか。

それはトヨタ生産方式とはノウハウではなく、哲学だからではないだろうか。

つまり根本からの理解が欠けているからではないだろうか。

本書を読んでそう思った。

2016年7月 9日 (土)

日本に巣喰う4つの“怪物”/カレル・ヴァン・ウォルフレン

Photo  現時点で、私の心に浮かぶそんな怪物がひとつある。かつてはかなり扱いやすかったのが、いちじるしい変化を遂げたいま、非常に活発に日本の民主主義を脅している。
  それは日本のメディア集団である。少数の例外を除いて、こうしたメディアの日本政治の進展に呼応するその姿勢が、〝怪物〟として私の目には映る。

著者があげている4つの怪物とは、

第一は、〝だれが見ても明確な悪意をもった怪物〟

第二は、〝一部の人にしか見分けられない怪物〟

第三は、現実には存在しない〝偽の怪物〟

第四は、〝隠れた怪物〟

当然、一番危険なのは、第四の〝隠れた怪物〟

なぜか?

危険があるにもかかわらず、だれひとりとして気づくことがないから。

しかし、ある時、突如として正体をあらわし、危害を加えるかもしれない。

そしてその代表格の一つとして日本をマスコミをあげている。

確かにマスコミは〝怪物〟には見えない。

「反権力」というスタンスをとっていることから、権力があるようにも見えない。

だからこそ危険だというのである。

この点については全く同感である。

2016年7月 8日 (金)

なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?/パコ・ムーロ

Photo「重要なのは、みんなが均一なことではなく、みんながそれぞれの役職に適していること、そしてみんながうまく組織され、やる気があり、よく管理されていることだ。こうしたことをうまくやるために変えるべき人間は、そう、私たち自身なんだよ」

本書は13のショートストーリーで構成されている。

上記は、第6話「社長のクローンは働き者ばかり!?」の中の一節。

ある社長が自分のいうことをなんでも聞いてくれる自分のクローン4人を作ったところ、大失敗だった、というストーリー。

会社には様々な人がいる。

能力も性別も年齢も雇用形態も。

しかし、その多様性が組織の強さにつながる。

金太郎アメのような社員だらけだと一枚板のように見えるが、実はもろい組織になる。

そしてその多様な社員にマッチした仕事を会社が与える事ができるかどうかがポイントになる。

いわゆる適材適所ができるかどうかということ。

会社はいろんな人がいるからうまくいくのである。

2016年7月 7日 (木)

人を助けるすんごい仕組み/西條剛央

Photo「この悲惨な出来事を肯定することは決してできないけれども、あの出来事があったからこんなふうになれたのだ、と思うことはできる。それが僕らが目指すべき未来なのだ」

過去は変えられない、しかし、過去の意味は変えることができる。

例えば、過去、ある会社をリストラされたとする。

その事実は決して変えることはできない。

そして、それは「不幸な出来事」として記憶されることだろう。

しかし、仮にリストラされた結果、新しい仕事に就き、それが長い間探し求めてきた天職だったとする。

すると、「あのリストラがあったからこそ、今の天職に巡り合えた」ということになり、リストラは「幸運な出来事」になる。

つまり未来が過去の出来事の意味を変えたのである。

多くの出来事は、その受け止め方によってずいぶんと変わるのではないだろうか。

そしてその受け止め方によって、その後の未来も変わっていくのではないだろうか。

2016年7月 6日 (水)

日本経済はなぜ浮上しないのか/片岡剛士

Photo 2014年前半の日本経済は、消費税増税の影響によって大きく変動しました。そして消費税増税直前の成長率の高まりとその後の大幅な落ち込みは、多くの経済学者やエコノミストの想定を上回るものであったのです。

今回の参議院選、争点となっているのはアベノミクス。

野党はアベノミクスは失敗だと攻撃し、与党は道半ばだという。

双方が自分たちに都合のよい数字を並べたてる。

経済の見方が真っ二つに分かれている。

なんとも奇妙な選挙である。

そもそもの躓きは2014年の消費税増税である。

でも当時、消費税を上げても大丈夫だという意見がほとんどだったように感じる。

マスコミもほとんどそのような論調だった。

そして今、マスコミはこぞって今回の消費税増税見送りを批判している。

あの時の自分たちの主張を忘れてしまったのだろうか。

なんとも無責任と言わざるを得ない。

2016年7月 5日 (火)

違和感の正体/先崎彰容

Photo ことばとは本来、まったく異なる世界観をもって生きている他者、すぐ隣にいるのに世界を別の仕方で理解している他者とのあいだに架橋する営みのことです。自分と他者とのあいだには手探りしなければ分からない壁のようなものがある。だからこそ私たちは抑揚や使い方を意識し、工夫を凝らし続けるのです。

昨今の安保法制のゴタゴタ、沖縄の辺野古基地移転問題、反原発運動、そのためのデモ活動。

怒号、暴力、スローガン、見得をきる発言が飛び交うおぞましさ。

この動きになんとも言えぬ違和感を感じていた私にとって、その思いになんらかの答えを与えてくれそうなタイトルに惹かれて本書を読んでみた。

違和感の正体とは何なのか?

本書を読んでみてその実体がわかったような気がした。

それは「言葉の間違った使われかたが横行している」ことによるのだ、と。

今行われている参議院選の討論を聞いていても感じるのだが、言葉の本来の使われかたとは何だろうか、ということである。

人と人とは異なる考え方をしている。

それは当たり前である。

しかし、それでは人間関係がうまくいくはずがない。

そこで言葉の出番となる。

言葉を尽くして自分の思いや考えを相手に伝える。

それによって異なる考え方をもつ人同士が理解し合えるようになる。

いわゆるコミュニケーションの道具としての言葉である。

それが第一義であるべきである。

ところが、最近の言論を読んだり聞いたりするにつけ、別の目的で使われていることがあまりにも多い。

つまり、攻撃の道具としての言葉である。

しかも、あまりにも表層的な言葉の羅列。

自分の考えを絶対の正義だとし、それに反する意見には悪のレッテルを貼る。

そして危険だとか、反動だとか、はては保守的だという意味不明な罵倒のことばで否定する。

それも世の中で知識人と言われている人たちがそれをやっている。

正直ウンザリである。

でも、違和感の正体がつかめただけでも読んだ甲斐はあったのというのが実感である。

2016年7月 4日 (月)

ヨシダソース創業者ビジネス7つの法則/吉田潤喜

Photo 自分が「これや!」と思ったチャンスは、決して逃してはいけない。逃して残るのは、後悔だけだ。

アメリカで開いた空手道場の生徒に、母親が昔よく作ってくれたソースをクリスマスプレゼントとして生徒たちに贈ったところ大好評。

これが「ヨシダソース」創業のきっかけだったという。

世の中の成功者の話を聞くと、いくつかの共通点がある。

それは、ビジネスチャンスへの感性の鋭どさと、一歩を踏み出す勇気があるということ。

気づくだけではダメ、一歩踏み出す勇気がなければならない。

ところが普通の人はこの一歩踏み出す勇気が持てないのである。

簡単なことのようだが、これができる人は、おそらく100人の内1人いるかどうかではないだろうか。

凡人が成功者の本を読んでも中々マネできないのもこんなところにあるのだと思う。

2016年7月 3日 (日)

最強の自己分析/梅田幸子

Photo 人は、洗脳されやすい動物です。諸説ありますが、ある研究によると、人は7回同じことを言われたら、それが正しい自己認識だと思い込む性質があるそうです。そして、いったん認識したことでも、違う情報を10回インプットすると上書きされるのだとか。

「人は洗脳されやすい動物」というのは同感である。

それは頭の良し悪しに関係ない。

あれほど知的なドイツ国民がヒトラーに洗脳され、ホロコーストが生まれた。

あれほど高学歴のエリートが麻原彰晃に洗脳され、殺人集団と化した。

そのような事実を見ても明らかである。

もしかしたら私自身が洗脳とは言わないまでも、ある思考の枠組みの中に組み込まれているのかもしれない。

そしてそれは自分自身でもわからないものである。

洗脳の怖さはここにある。

私たちのできることは、自分の考えはある枠組みの中に組み込まれているかもしれないという疑いの目を絶えず持ち続けることかもしれない。

2016年7月 2日 (土)

ムカつく相手にもはっきり伝えるオトナの交渉術/バルバラ・ベルクハン

Photo 穏やかな人生のためのごく簡単なレシピはこうです──はっきりわかる境界を設ける。そして、めいめいが自分の庭の手入れだけをして、人の庭には立ち入らない。

著者は人と人との境界とは何かを「垣根のある庭」に例えている。

私たちの人生は、垣根のある庭のようなもの。

私たちの「人生の庭」には、私たちの行動や考え、感情や計画という名の花が咲いている。

ここで私たちは自分の健康や時間、付き合い、活動などの面倒を見ている。

もし自分の庭に何かを植えれば、その責任はただ植えた人にある。

むろん、周りの人もみな、自分だけの「人生の庭」をもっている。

それも、やはり垣根で囲まれている。

周りの人が違う意見をもっているということは珍しくない。

まったく違った意見や感情、それから活動という名の花を植えることもある。

でも、たとえごく身近な人でも、基本的には他人の庭には踏み込むべきではない。

家族ひとりひとりに自分だけの人生の庭がある。

人間関係の基本ではないだろうか。

2016年7月 1日 (金)

グサリとくる一言をはね返す心の護身術/バルバラ・ベルクハン

Photo あなた自身の聖域を定めましょう。そして他人の聖域も尊重しましょう。とくに親しい間柄ならなおさらです。信頼関係とか友情というのは、おたがいの不干渉地帯が確定してはじめて生まれるものなのです。

人間関係のトラブルは非常に多い。

社員が会社を辞める理由のトップもやはり人間関係によるものだ。

人間関係のトラブルを回避するコツは、人との距離感を適切に定めることである。

近すぎてもお互い傷つけあうし、遠すぎると意思疎通がうまくいかなくなる。

そのためには、自分の聖域のまわりにはっきりと境界線を引いておくことが大切。

自分がどう生きるかは自分自身が決めること。

自分が下した決定の結果をになうのも自分自身。

自分の人生を決めるのも自分自身。

これらは全て自己責任の世界である。

ところが多くの人は他人の聖域に侵入する。

「親切心」とか「愛情」とか「親心」と、表現は様々だが、多くの場合、それらにかこつけて聖域を犯す。

特に個が確立していない日本人はこれは頻繁に起こる。

自分自身の聖域を定め、他人の聖域も尊重する。

良い人間関係を築くうえで大切なことだと思う。

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