« ヨシダソース創業者ビジネス7つの法則/吉田潤喜 | トップページ | 日本経済はなぜ浮上しないのか/片岡剛士 »

2016年7月 5日 (火)

違和感の正体/先崎彰容

Photo ことばとは本来、まったく異なる世界観をもって生きている他者、すぐ隣にいるのに世界を別の仕方で理解している他者とのあいだに架橋する営みのことです。自分と他者とのあいだには手探りしなければ分からない壁のようなものがある。だからこそ私たちは抑揚や使い方を意識し、工夫を凝らし続けるのです。

昨今の安保法制のゴタゴタ、沖縄の辺野古基地移転問題、反原発運動、そのためのデモ活動。

怒号、暴力、スローガン、見得をきる発言が飛び交うおぞましさ。

この動きになんとも言えぬ違和感を感じていた私にとって、その思いになんらかの答えを与えてくれそうなタイトルに惹かれて本書を読んでみた。

違和感の正体とは何なのか?

本書を読んでみてその実体がわかったような気がした。

それは「言葉の間違った使われかたが横行している」ことによるのだ、と。

今行われている参議院選の討論を聞いていても感じるのだが、言葉の本来の使われかたとは何だろうか、ということである。

人と人とは異なる考え方をしている。

それは当たり前である。

しかし、それでは人間関係がうまくいくはずがない。

そこで言葉の出番となる。

言葉を尽くして自分の思いや考えを相手に伝える。

それによって異なる考え方をもつ人同士が理解し合えるようになる。

いわゆるコミュニケーションの道具としての言葉である。

それが第一義であるべきである。

ところが、最近の言論を読んだり聞いたりするにつけ、別の目的で使われていることがあまりにも多い。

つまり、攻撃の道具としての言葉である。

しかも、あまりにも表層的な言葉の羅列。

自分の考えを絶対の正義だとし、それに反する意見には悪のレッテルを貼る。

そして危険だとか、反動だとか、はては保守的だという意味不明な罵倒のことばで否定する。

それも世の中で知識人と言われている人たちがそれをやっている。

正直ウンザリである。

でも、違和感の正体がつかめただけでも読んだ甲斐はあったのというのが実感である。

« ヨシダソース創業者ビジネス7つの法則/吉田潤喜 | トップページ | 日本経済はなぜ浮上しないのか/片岡剛士 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 違和感の正体/先崎彰容:

« ヨシダソース創業者ビジネス7つの法則/吉田潤喜 | トップページ | 日本経済はなぜ浮上しないのか/片岡剛士 »