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2016年8月 2日 (火)

ANAの口ぐせ

Photo あるお客様は、いつも機内の同じサイドの窓側に座ります。CAがお客様に、「以前もこの席に座っていらっしゃいましたね」と話しかけると、この お客様はこう返事をしました。
  「外をご覧なさい。整備士が手を振っている。この姿を見るのが好きで、いつも同じ席なんだ」

飛行機が飛び立つとき、整備士たちが駐機場に一列に並び、滑走路に向かおうとする飛行機に向けて手を振ったり、頭を下げて礼をしたりする。

実は私もこれを見るのが楽しみで、飛行機に乗ったときにはいつも見ている。

これは「グッバイ・ウェーブ」と呼ばれている。

旅立つ飛行機の中にいるすべての人を見送る行為である。

これは1970年代前半、ANA沖縄空港支店で始まったという。

最初は飛行機が離陸のため滑走路に向かうとき、一人のベテラン整備士が飛び立つ飛行機に向かって手を振っていたことから始まった。

それをまねてもう一人の後輩整備士が一緒に手をふるようになった。

やがて、それを見ていた清掃係員、搭載係員や他の航空会社の整備士たちも手を振るようになり、これがどんどん広がってゆき、沖縄空港支店全員になり、全国すべてのANAグルーブにその輪が広がっていった。

いまやこの習慣は、日本のみならず、海外ステーションでも見られるようになっているという。

ポイントは、これは誰かが意図して広げたのではなく、誰かが強制したわけでもなく、自然発生的に広がっていったということ。

これが文化とか風土と呼ばれるものである。

よいことがどんどん広がっていく風土。

「グッバイ・ウェーブ」の広がりは、ANAの風土の象徴といえる。

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