決断力/羽生善治
将棋にかぎらず、ぎりぎりの勝負で力を発揮できる決め手は、この大局観と感性のバランスだ。感性は、どの部分がプラスに働くというのではなく、読書をしたり、音楽を聴いたり、将棋界以外の人と会ったり……というさまざまな刺激によって総合的に研ぎ澄まされていくものだと思っている。
羽生氏は勝負の決め手は、大局観と感性のバランスだといっている。
大局観とは全体を俯瞰してみて判断する目である。
一つの場面で、今はどういう状況で、これから先どうしたらいいのか、そういう状況判断ができる力。
本質を見抜く力といってもいい。
そして、その思考の基盤になるのが、勘、つまり直感力である。
直感力の元になるのは感性である。
最終的に勝負を決める決め手は感性だと言われれば、確かにその通りだと思うのだが、ではそれをどうやって鍛えれば良いのだろう。
羽生氏によると、それには音楽を聞いたり、読書をしたり、将棋以外の人と会ったりすることが大事だといっている。
つまり、専門分野以外の部分が大事になってくるということである。
勝負の決め手は、専門分野以外によるというのは、将棋の世界に限らず、すべての分野で共通していえることではないだろうか。
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