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2016年9月の30件の記事

2016年9月30日 (金)

ミャンマーの柳生一族/高野秀行

Photo ミャンマーでは五人組のようなシステムがあり、近所に何か不審なことがあれば、組長を通して柳生一族もしくは町奉行(警察)に通報する義務があると聞いている。もし、それを怠ると、五人組が全員、罪に問われるという。

軍事政権下のミャンマーを取材したルポルタージュである。

作者は、ミャンマーの体制を江戸時代の日本の「鎖国」に例え、将軍たちを徳川家に例えている。

しかし、本書を読む限り、軍事政権下という暗さはない。

ミャンマーは鎖国されており外国人と触れ合う機会がないはずのに、なぜか人々は社交性に富んでいる。

住んでいる人々には悲壮感はなく、ほとんどの人々は礼儀正しく教養が高い。

それがとても不思議な感じがした。

マスコミを通して伝えられているものとは大違いである。

要は、本当のことを知りたければ、実際に自分の目で見て接することだということではないだろうか。

2016年9月29日 (木)

ヘッドライン スクープ/今野敏

Photo「おまえには、報道を通して社会に貢献するという意識はないのか? 正義はどうした? 俺たちには正義感が必要だろう」
「報道マンが正義を振りかざしたら終わりですよ」
「何だって?」

正義という言葉。

危険な言葉だと思う。

様々な正義がある。

アメリカの正義、アラブの正義、そしてマスコミの正義、

正義という言葉はある意味、自己を正当化する言葉である。

自分の側に正義があれば何をやってもいいと、思い込ませる。

これが危険である。

特にマスコミは第四の権力と呼ばれている。

立法、行政、司法の三権力を監視する立場にあるのだから。

そして、正義というのは、立場によって変化する。

マスコミが正義を振りかざしたとき、それは社会的な圧力となりかねない。

それによって、弾圧されたり、差別されたり、傷ついたりする人が必ず出る。

これまで何度もくりかえされてきたことである。

2016年9月28日 (水)

砂漠の塩/松本清張

Photo 真吉が服のポケットから白い瓶を二つ取り出した。泰子は彼の胸に顔をうずめた。
「いいか、ぼくから先に飲むよ」
 彼は瓶の蓋を開き、泰子の背中を押えた。突然、彼女の手が上に伸びて、彼の口を塞いだ。
「いや、いや」彼女は身体を激しく揺すった。「わたしから、先よ。飲ませて……」
 泰子は顔を仰向かせ、口を開けて待った。
「ぼくから先にしよう。見ていてくれ。ぼくの通りにするんだよ」
「いや、あなたこそ、わたしの飲むのを見まもってね、お願い……」

松本清張の小説といえば推理小説と思いがちだが、本書は恋愛小説である。

それも不倫もの。

さながら失楽園を思わせる。

妻を捨てた男と夫を裏切った女がカイロへと旅立ち、砂漠の中で死地を求めてさまよう。

そして妻を求めてその跡を追う夫。

結末は悲劇的である。

救いようがない。

「砂漠」とは「不毛」を象徴させる。

「不毛の愛」をテーマにするために、清張はあえて砂漠を場面に設定したのではないだろうか。

2016年9月27日 (火)

バルセロナ戦術アナライズ/西部謙司

Photo_2 バルセロナのサッカーは輸入品なのだ。

サッカーのプレースタイルには国民性が表れる。

かつてのイングランドのロングボールを多用し、ハイクロスを得意とするサッカー、

イタリアのカテナチオ、

ドイツの理詰めのサッカー、

ブラジルの個のテクニックを中心にしたサッカー、

それぞれのサッカーが一時代を築いてきた。

しかし、時代の流れとともにやがてそれらのスタイルが時代遅れとなる日が来る。

その時、自分たちには、自分たちのやり方がある、と、そこに固執すると時代の流れに乗り遅れてしまうこととなる。

特に、一度、自分たちのスタイルを確立し、大きな成功をつかんだチームほど、その陥穽にはまりやすいものだ。

バルセロナのサッカーはどうなのだろう。

元々、クライフがアヤックスから持ち込んだ哲学、理論、戦術が、バルセロナのサッカーになっている。

もはやオリジナルとなっているバルサ・スタイルだが、もともとは1人の指導者が持ち込んだ外来種だった。

その点で、土着の特徴を伸ばしてきた他の多くのスタイルとは一線を画しているといえるかもしれない。

これから時代の流れとともに、どのように変化していくのか?

非常に興味深い。

2016年9月26日 (月)

風の中の女/北方謙三

Photo「お嬢さんは、本気で犯人捜しをやる気のようだね。ところで、誰のためだ?」
「誰って、典子の」
「自分のためだろう。死んだ人間は、なにも考えない。生き残った人間が、生き残ってしまった気後れを忘れるためとか、ただ安心するためとか、そのためにやることだ」
 一瞬、私は言い返す言葉を見失った。
「それがちゃんとわかっていてやるなら、私は文句を挟む気はないよ。人間というのは、いつも自分のために生きていて、最後の最後では、いつも自分のためになにかやっているんだから」
 私を見る関島の眼が、一瞬キラリと光った。

前日読んだ本が意外と面白かったので同じシリーズの続編を読んでみた。

主人公美有が部下を殺され、その犯人捜しに立ち上がるというもの。

今回もハラハラドキドキの展開で飽きさせない。

それにしても女性は何かのスイッチが入った時、持っている力以上のものを出す存在だと考えさせられた。

これはスポーツの試合を見ていても感じる。

男の場合も、やる気のあるなしでその結果は大きく違ってくるのだが、せいぜい120パーセントくらいであろう。

ところが女性の場合、時には200パーセントにも300パーセントにもなる。

男と女の違いがここにある。

問題はそれをいかにして引き出すか、ということであろう。

2016年9月25日 (日)

雨は心だけ濡らす/北方謙三

Photo_2 雨の山の中を、必死で走ったことを、ふと思い出した。下着まで、濡れそぼった。しかし、そんなものはすぐ乾いたのだ。そして、ほんのちょっとだけ、心が濡れた。

いつもはビジネス書を読むことが多いのだがたまに小説を読みたくなる。

そこで久しぶりに北方謙三の小説を読んでみた。

若い女性インテリア・デザイナーである主人公が業者間の争いごとに巻き込まれるという内容。

彼女は必死になって一つ一つ危機を乗り越えてゆく。

命の危機も経験する。

そのたびに世間知らずの若い娘だった女性がたくましくなっていく。

一人の女性の成長物語として読んでも面白い。

2016年9月24日 (土)

エッセンシャル思考/グレッグ・マキューン

Photo 6時間で木を切れと言われたら、
 最初の1時間は斧を研ぐのに使うだろう。
 ──エイブラハム・リンカーン

エッセンシャル思考とは、 最少の時間で成果を最大にする思考法のこと。

そのためには、価値観を明確にし、優先順位を決め、不要なものは捨てる必要がある。

エッセンシャル思考になるためには、3つの思い込みを克服しなくてはならない。

「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」

この3つのセリフが、人を非エッセンシャル思考の罠へと巧みに誘う。

エッセンシャル思考の人は、適当に全部やろうとは考えない。

トレードオフを直視し、何かをとるために何かを捨てる。

そのためには

「自分は何が大好きか?」

「自分は何がいちばん得意か?」

「世の中の大きなニーズに貢献できるのは何か?」

この3つを自らに問い、明確にする必要がある。

非エッセンシャル思考の人の日常は、なんとなく引き受けてしまった約束であふれ返っている。

よく考えもせず、流れでそうなってしまうのだ。

それによって大切なものに費やすべき時間ははどんどん奪われていく。

何かを成し遂げるために人生はあまりにも短い。

ポイントは「捨てる」ということである。

2016年9月23日 (金)

100万人の心を揺さぶる感動のつくり方/平野秀典

100 フランスの名監督ジャン・ルノワールは、監督の心構えを次のように語っています。
 「私がやっていることは、管理することではない。監督というのは産婆だ。俳優はその内面に何かを持っているのに気づいていない。そういうときに教えてあげるのが監督だ。俳優が自分自身を見つけるのを手伝ってあげるのが監督の仕事だ」

本書で一番印象に残ったのは上記の言葉である。

映画監督の仕事を的確に表した言葉である。

映画監督とは企業で言えばマネジャー。

つまり、マネジャーの仕事は部下を管理することではない。

部下の内なる能力に気づかせ引き出してあげる。

部下が自分自身を見つけるのを手伝ってあげる。

これがマネジャーの仕事。

大事な視点だと思う。

2016年9月22日 (木)

「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。/阪本啓一

1100 ビジネスのコア・アイデアの性格を狭く、濃くすると、自ずから「たった1人」が顔を出す。

人は、製品・サービスを買っているのではない。

自分の興味・関心を満たしてくれるアイデアにお金を支払う。

そのアイデアは出来得る限り狭く濃い分野であった方がいい。

そして、そのアイデアに興味と関心を示す1人を探す。

さらに、目の前にいる1人の人に向けて、1本の糸でつなぎ、その糸をキープし続ける。

やがてはその1人からまた1人とつながりができる。

最後にはそのつながりは100万人に広がっていく。

新しいマーケティングでは、「たった1人」でいい。

今、マーケティングの考え方が大きく変化してきているといえよう。

2016年9月21日 (水)

科学がつきとめた「運のいい人」/中野信子

Photo 結局、運というのは、その人がもともともっているものではなく、生まれつき決まっているものでもなく、その人の考え方と行動パターンによって変わる

運のいい人、悪い人という言葉はよく使う。

出来れば運のいい人になりたいものだ。

では、どうしたら運のいい人になれるのか。

どういう人が運を味方にすることができるのか。

ごく大ざっぱにいうと、運がいい人というのは、だれにでも公平に降り注ぐ運をより多くキャッチできる人、また、より多くの不運を防げる人、あるいは不運を好運に変えられる人。

運が悪い人というのはこの逆で、運を逃しやすく、不運をつかんでしまう人、あるいは不運を好運に変えられない人、といえる。

そして運がいい人といわれる人たちをよく観察すると、共通の行動パターン、物事のとらえ方、考え方などがある。

これらを身に付けることによって、運というものに主体的に関わっていくことができるのではないだろうか。

2016年9月20日 (火)

エメラルド・オーシャンな働き方/石﨑絢一

Photo 小手先のことをするのではなく、自分がやっていることの価値を高めれば自然と周りが付いてくる。周りの目も変わるし、売上も伸びる。

「エメラルド・オーシャン」

初めて聞く言葉である。

ブルーオーシャンやレッドオーシャンは分かる。

多くの企業は同じ領域で競争しているので、海が血で真っ赤に染まるような状態になる。

これがレッドオーシャン。

これに対して、ブルーオーシャンとは、どこも進出していない領域を見つけ、そこでビジネスを展開せよというもの。

ではエメラルドオーシャンとは何か。

軸になるのは「思い」「ワクワク」「ドキドキ」「好奇心」「好きなこと」から湧いてくる純粋なエネルギー。

エネルギー的に、本来その人がいるべき領域のことをエメラルド・オーシャンという。

自分の心が力強く燃え、心の奥底から本当に充実し、ワクワク、ドキドキしながら、社会に提供できること、貢献できることをやっていけば、いずれ何がしかの分野や仕事で、根っこを押さえ、風上に立てるようになる、という考え方である。

ビジネスの本質を考えるとき、大切な考え方ではないだろうか。

小手先のやり方はやがてはメッキがはがれるということであろう。

2016年9月19日 (月)

「スマホ新人」を活かす9つの鍵と12の技/前川孝雄

8443906911000000000m タテのコミュニケーションが希薄となり、ヨコでつながるトモダチ依存症となった今どきの若者たち。彼ら彼女らを見ていて、気がかりになることがあります。それは、大人に対する免疫力の低下です。
「私は褒めてくれれば伸びるタイプなのに、上司が教えるのが下手なので、まったく褒めてくれません」
 若手社員の典型的な本音のひとつです。

 

「いまどきの若い奴は」

若手社員に繰り返し繰り返し語られてきた言葉である。

それくらい昔から新入社員とは理解不能な存在だと思われてきた。

「新人類」とか「ゆとり世代」とか様々な言葉で表現されてきた。

ところがここ数年、このギャップが激しくなってきたという実感がある。

私も関与先で様々な話を聞く。

しかし、嘆いてばかりもいられない。

そんな若手社員であっても、ちゃんと一人前に育て戦力にしなければ企業の明日はないからである。

いま時の若者をどう育てるか?

大きなテーマではないだろうか。

少なくともこれまでのやり方が通用しなくなってきているというのは確かな事なのだと思う。

2016年9月18日 (日)

ビジネス・マネジメント・スタジアム/小山龍介

Photo『お前ら、球団のために野球やるな。自分のために野球やれ。オレは勝つことだけを考える。勝つことに徹する。だから好き嫌いはしない。いい者を使う。勝敗の責任はオレが取る。だから、自分の成績の責任は自分で取れ』

本書は常勝軍団をつくりあげた中日ドラゴンズの元監督、落合博満の采配術を、ビジネス視点で徹底解剖したもの。

落合氏は、監督時代、「自分のために野球をやれ」と言っている。

一見、自分勝手なプレーを奨励しているような言葉だが、真意はそうではない。

要はプロ意識をもってプレーすることを求めているのである。

本物のプロは独りよがりのプレーはしない。

チームの中での役割を十分に理解しそれを完全に果たす。

落合監督は、「自分のためにプレーしろ」と各選手の自律性を促しながら、同時にそれが勝利へ向けて連携し、しっかりと協調していくようなチームをつくっていった。

これによってはじめて強いチームができる。

ある一人が全体を統括し、すべての指示を出す統制型のチームは強いようで実は弱い。

どうしても他者依存になりやすい。

そして組織依存型の個人を育てる。

上からの許可がなければ、なにもできない状態を作り上げる。

そうではなく、個々人がプロとしての自覚を持ち、自律的に自分の役割を考え果たす。

それが有機的に結び付いてゆく。

それが本当の意味での強い組織を作り上げるのではないだろうか。

ビジネスにもそのまま通じる考え方である。

2016年9月17日 (土)

さよなら、シリアルキラー/バリー・ライガ

Photo 誰もが何かにあやつられている。配偶者に。親に。上司に。友人に。自分自身の衝動に。それが暗いものであれ明るいものであれ。
  誰もが何かに対するあやつり人形なのだ。
  ただ、ほとんどの人間には糸が見えないだけだ。だから、そもそも自分たちのことをあやつり人形だなどとは思わない。

主人公ジャズは17歳の少年。

21世紀最悪といわれる連続殺人犯の息子。

彼の住む町で殺人事件が起こる。

指を切りとられた女性の死体が発見される。

幼い頃から殺人鬼としての英才教育を受けてきたジャズはこれは同一人物による連続殺人事件になると警察に訴える。

と同時に、ジャズは自分の中には父親と同じ殺人鬼の血が流れており、やがては同じ道をたどるのではと苦しむ。

内なる怪物に苦悩しつつも、自らの手で犯人を捕まえようとするジャズ。

でも、誰もが、内なる怪物に苦しみ戦っているのではないだろうか。

とても不思議な小説である。

2016年9月16日 (金)

生きのびろ!!/雨宮処凜

Photo_2 そんなテント村には、やはり「助け合い」が息づいている。例えば本当に「死にそう」な人が来た場合も、声をかけたりするという。
 「特に冬とかは凍死しちゃうんでね。『あっちだったら寝れるよ』とか『あそこに行ったらあったかいよ』とか。死なない方法をみんな知ってるんで、声かけるんですよね」

貧困生活の中でも自分らしくたくましく生きる8人のルポルタージュである。

ホームレスとか派遣村とか、これらの言葉からはマイナスイメージしか伝わってこない。

しかし、そのような環境の中でも、たくましく、前向きに、そして自分らしく生きている人がいる。

水道とトイレは公園にある。

お風呂はお金のある時に銭湯に行く。

お金なくてもパンとハムとバナナは食べれるし、他も何かと回ってきたりする。

テントと場所さえあれば、わずかなお金で生きていける。

「テント村」には、普通の生活ではなかなか触れることのない「助け合い」が当たり前にある。

そして、みんな、なんだか妙に「生き生きしている」ことが非常に印象深い。

人間、どんなことをしても生きられるんだなと思ってしまった。

2016年9月15日 (木)

また、あの人と働きたい/黒岩功

51szqnylul スタッフの成長は、言葉づかいにはっきりと表れてきます。これは順序があり、本意→本質→真意という段階をたどります。

本意というのは「自分本位な言葉」と言い換えることができる。

自分本位な言葉は人を傷つける。

たとえばランチタイムの慌ただしい時間に、まわりのスタッフに対して大きな声で「動け動け!」「急げ、何やってるんだ!」と叫んでしまう。

人の気持ちを考えないから「自分本位な言葉」が出てくる。

いくらスタッフに檄を飛ばしたところで、そのとおり早く動けるはずがない。

人には感情があるのだから。

かえって反発を招いてしまう。

では本質とは、どういうことか。

これは、物事がどうあるべきか、を意味している。

たとえばスタッフが気持ちよく働いている状態であり、慌ただしいなかでもキビキビと自分の役割を喜んでこなしている姿である。

そして、真意とは、そうした本質にたどり着くために必要な発言や行動、考え方のこと。

ここまでくると、なぜ「急げ!」と叫ぶことがいけないのか、わかってくる。

それは働くスタッフの喜びを阻害してしまうから。

ここでは、たとえば  「忙しいね、バタバタしているね、でももうちょっと、お客さまのためにもがんばろう」などと言ったほうがいい。

そして、スタッフをつねに観察し、気遣い、日常の中で声をかけていく。

それが真意である。

ここまでたどり着けるかどうかが問題。

この本意→本質→真意の段階、

スタッフの成長のロードマップになるのではないだろうか。

2016年9月14日 (水)

誰と一緒でも疲れない「聴き方・話し方」のコツ/水島広子

Photo_2 実は多くの人が、相手は実際にはそんなことを期待しているわけでもないのに、「期待されている」「相手はこうすれば喜ぶに違いない」と思い込んで不毛な努力をしたりストレスを抱え込んだりしているものです。

コミュニケーションがうまくいかなくて悩んでいる人は多い。

その根本的な原因として相手と接するときの前提が間違っていることがある。

その前提とは何か?

それは「相手と自分とは同じではない」ということ。

自分がしてもらってうれしいことも、相手がうれしく思うとは限らない。

なぜなら相手と自分とは違うから。

それを同じだと思い込んでしまうと、「これだけしてあげたのに」と不満が積もる。

それが積もり積もって爆発する。

人間関係に亀裂が走る。

すべては前提がまちがっていることによる。

つまり深い自己理解と他者理解がコミュニケーションの前提としてあるということではないだろうか。

2016年9月13日 (火)

「きちんとしている」と言われる「話し方」の教科書/矢野香

Photo 組織が新人を評価する基準。
 それは、コミュニケーション能力
 なかでも、話し方の基礎となる「気くばり力」「聞く力」「伝える力」の3つです。
 つまり、組織に認められるためには、これらの3つの力を満たした〝きちんと〟した話し方ができる人間であることをアピールすることが重要なのです。

今、多くの企業で求められる能力の一つとして「コミュニケーション能力」がある。

昔は真面目にコツコツと働く人物もそれなりに評価されていたように感じる。

ところが、今は、そもそもそのような仕事が少なくなってきている。

特に今後はそのような仕事は人工知能やロボットに取って代わられるであろう。

そうなってくると、やはりコミュニケーション能力は働く人の必須能力となってくるであろう。

特にこれがないために損している人はずいぶん多いのではないかと思う。

2016年9月12日 (月)

幸せな宝地図であなたの夢がかなう/望月俊孝

Photo 近年の大脳生理学と心理学の研究で、人の心、脳の働きや願望の実現との関係が解明されつつあります。
 それによると、「イメージやビジョン」がイキイキと描ける人ほど、思い通りの人生が送れることがわかってきました。つまり、「イメージ」と「成功」には、密接な関係があることがわかってきたのです。

イメージと成功には密接な関係がある。

だから、成功をイメージできるように「幸せな宝地図」を描くべし。

これが本書のメッセージである。

そのために次のステップを踏むことが重要だと記されている。

第1ステップ:大きな紙を用意し、一番上に自分の名前かニックネームを入れて「〇〇〇〇の宝地図」と書く。

第2ステップ:紙の中央か目立つところに自分がニッコリと幸せそうに笑っている写真を飾る。

第3ステップ:手に入れたいものや夢・目標を具体的に示す写真やイラスト等を数点、雑誌、カタログ、インターネット等から抜き出し、写真の周りに配置する。

第4ステップ:夢を明確にするため、写真やイラストでは補いきれないことは文字で記入する。

第5ステップ:この夢・目標がより高い利益に貢献する理由を思い描き、書き出す。

第6ステップ:夢の実現や目標達成することや途中のステップが、自分の人生の目的や価値観に沿ったものか考える。

第7ステップ:完成したら頻繁に目にするところに飾り、眺める。

第8ステップ:夢を実現する具体的な一歩として、行動計画、行動チェックリストを記入する。

以上の8ステップである。

非常にシンプルなやり方なので、そのまま実行してもよいし、少しアレンジして実行してみてもよいのではないだろうか。

2016年9月11日 (日)

決定力を鍛える/ガルリ・カスパロフ

Photo 私の個人的な好みはいまも変わらず、同じミスをするなら直観と楽観主義を貫きたいというものだ。プラス思考に基づく決断は、保守的な決断に較べて正確ではないかもしれない。だが、そのほうが過ちから学べるものは多いはずだ。直観をはたらかせ、磨くにつれて、決断は正確さを増していく。

著者は、史上最強と謳われる、ロシアのチェスプレーヤー。

22歳で世界チャンピオンになり、15年間タイトルを保持した。

彼が強調するのは「直観」と「楽観主義」である。

チェスは1つの局面で数え切れないほどの差し手があるという。

それを一つ一つ熟考していたのでは時間切れとなってしまう。

そこで直観が大事になる。

そしてその直観を行動に移すには楽観主義が必要となる。

場合によってはその結果、失敗するかもしれない。

でも、失敗を積み重ねれば、間違った選択をしようとしたときのセンサーが働くようになる。

この積み重ねが、正しい直観が働き、有効な意思決定ができるようになる。

ビジネスにも共通して言えることではないだろうか。

2016年9月10日 (土)

町工場のホームページ 7つの成功事例/坪内利文

Photo ホームページの3秒ルールというのを聞いたことがある方は多いと思います。閲覧者はホームページを開いて、更に詳しく見るか、それともそれ以上見るのをやめてしまうのかを3秒以内に決めてしまうというものです。

本書にはホームページを活用することを通して業績向上を実現した町工場の事例が載っている。

中小企業が大企業が同じ土俵で戦ったら勝ち目がないのは明らか。

ところがネット上では規模の違いほどの差は出ない。

むしろ工夫次第では大企業に勝つこともできる。

顧客視点に立ってホームページを作ることによって大きな受注を実現することができる。

大企業の下請けから抜け出すことができる。

まさにホームページは弱者の武器といってもよい。

中小企業こそホームページを活用すべし、ということではないだろうか。

2016年9月 9日 (金)

魔法の世紀/落合陽一

Photo 「魔法の世紀」とは、「映像の世紀」においてイメージの中で起こっていた出来事が、物質の世界へ踏み出して行く時代なのです。

20世紀は「映像の世紀」だったといえる。

全世界に発信される映像が世界を変えてきた。

しかし、21世紀は、そこからさらに進んで「魔法の世紀」だと著者はいう。

20世紀の終わりから普及しだしたコンピュータによって、あらゆる人が情報を発信するようになった。

また「映像の世紀」では夢物語だったことが人工知能やロボットの進化によってどんどん実現するようになった。

まさに「魔法の世紀」の到来である。

今後どんな変化が待ち受けているのか。

「魔法の世紀」というように全く予想もつかない未来が訪れようとしていることは間違いないのではないだろうか。

2016年9月 8日 (木)

[真珠湾]の日/半藤一利

Photo_2 そして新聞はそれぞれが勇ましい論陣を張った。「一億総進軍の発足」(東京日日新聞)、「国民の覚悟に加えて、諸般の国内体制の完備に総力を集中すべきとき」(朝日新聞)。どこもかしこも、対米強硬を笛や太鼓で囃したてていた。

日本はなぜあの無謀な戦争を始めたのか?

軍部の暴走がそうさせた。

それが定説となっている。

しかし、本当にそうなんだろうか?

本書を読んでみると、むしろ、煽っているのはマスコミであり、それに扇動された国民であるように感じる。

軍部や政治家は、その空気に抗しきれなくなって戦争に突入した、というのが真実なのではないだろうか。

それにしても、日本人は「空気」に動かされる民族だとつくづく感じる。

2016年9月 7日 (水)

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない/町山智浩

Photo 筆者が毎晩欠かさずに観るアメリカのテレビ番組は、夜11時半からの国民的トーク・ショー『トゥナイト』。この番組でいちばん面白いのは「ジェイウォーキング」というコーナーだ。司会のジェイ・レノが街頭の人々に、小学生レベルの質問をしていく。たとえば北京オリンピックの最中には、こんな感じ。
「今、オリンピックやってる国はどこですか?」
「アメリカ? ……じゃないのね……」
「ヒント。アジアです」
「タイかしら?」
「……オリンピック発祥の地は?」
「アメリカ?」
 答えているのは小学生とかチンピラじゃない。きちんとした服装の白人女性だ。レノは思わず尋ねる。「ところで職業は?」
「大学生。教育学部よ。先生になるの!」
 ギャフン。スタジオの観客は大爆笑。

私たちが考えるアメリカ人と、本当のアメリカ人とは随分ギャップがある、というのが本書を読んだ印象である。

通常、私たちはテレビメディアを通して、アメリカ人を知る。

大部分はワシントンやニューヨークといった大都市のアメリカ人である。

当然、ある程度の知的レベルにある。

世界の動向にも関心を持っている。

しかし、それはアメリカ人の中ではむしろ少数派のようだ。

大部分のアメリカ人は世界のことはほとんど知らない。

関心もない。

きわめて内向き志向。

トランプ氏が共和党の大統領候補になってしまったのも、このような背景があるのだろう。

2016年9月 6日 (火)

入社1年目から使える「評価される」技術/横山信治

41gwrll4e3l なぜなら「評価される」技術とは、「人に好かれる」技術そのものだからです。
「人が何を求めているのか」「それに答えるにはどうしたらいいか」という心の仕組みを理解することが重要なのです。

「評価される」技術とは上司におべっかを使う技術ではない。

「人に好かれる」技術そのものである。

その「人」の中に「上司」も含まれる、と考えればよい。

つまり人に関する感性を磨くことが大事だということ。

上司に限らず、人が何を求めているのか、何をしてほしいと思っているのかを察知できない人は仕事もできない。

仕事の大部分は対人対応能力の有無によってその成果は大きく変わる。

なぜなら一人で完結する仕事なと今はほとんどないからである。

そして「評価される」技術とは上司を味方につける技術でもある。

上司を味方につけた方が仕事がうまくいくのは当たり前である。

そのためには、上司が何を望んでいるのかを察して、それを最優先で実行することである。

上司に好かれることが評価される一番の近道である。

評価するのは上司なのだから。

2016年9月 5日 (月)

1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術/斎藤岳

Photo 重要なのは4つ。ゴール、ホワイトボード、論理構造、愛

決まらない会議ほどムダなものはない。

会議に出席する時間は、出世すほど長くなる。

幹部クラスになれば毎日が会議ということも少なくない。

給与の高い人が一同に集まって会議をし、結局なにも決まらなければ、これほどムダなことはない。

ムダな会議、イコール、何も決まらない会議である。

では、会議で結論を出すことはそれほど難しいことなのだろうか。

特別な才能がいるのだろうか。

そうではない。

会議で結論を出す能力は、生まれもった才能に依存するものではない。

考え方を理解し、経験を積めば、誰でも能力を上げることが可能である。

次の4つのポイントを押さえるだけで会議は変わる。

まず第一は、ゴールを意識すること。

その日の会議のゴールは何なのか?

参加者全員とゴールを共有するだけで会議は変わる。

第二は、ホワイトボードの前に立ち、とにかく書くこと。

つまり、見える化である。

率先してマーカーを握り、ホワイトボードの前に立つ。

空中戦から地上戦に持ち込む。

「見える化」をされた会議は自ずと効率的になる。

第三に、論理構造を頭の中で考えること。

自分なりの仮説を頭の中で考えまる。

頭の中で、「こうまとめたら、うまくいくかな?」とトライ&エラーで考えてみる。

第四に、愛をもって接すること。

参加者一人ひとりのリアクションを見逃さず、愛をもって対応する。

これを守るだけで会議はずいぶん変わる。

実行してみる価値はあるのではないだろうか。

2016年9月 4日 (日)

チームリーダーに必要なたった1つの力/野口吉昭

Photo チームリーダーの責任とは、チームのメンバー全員が勇気を持って元気に能力を発揮できるためのビジョンの明確化と、その具現化にあります。

チームリーダーに必要なたった1つの力、それは「夢とビジョン」を語ることだと著者はいう。

全ての人が「夢とビジョン」を持つ必要はない。

しかし、リーダーは「夢とビジョン」を持つ必要がある。

そして、それを、ことあるごとに語る必要がある。

なぜなら、リーダーとは、その率いる者に影響を与え、一定の方向に導く役割を担う存在だから。

「我々はどこに向かっていくのか」「その先には何があるのか」それを示すのが「夢とビジョン」である。

さらに言うならば「夢」と「ビジョン」は違う。

「夢」とは、漠然とした将来のありたい姿への想い、であり、

「ビジョン」とは、夢を実現するために夢を具体的にカタチにしたもの、である。

夢をそしてビジョンを、じっくりと考え抜いて、自分らしくストーリーとして語ること、

リーダーがまず第一に取り組むべきことはこれではないだろうか。

2016年9月 3日 (土)

「バカ?」と言われて大正解/リッチー・ノートン、ナタリー・ノートン

Photo もし、あなたのアイデアや、何かを変えたいという考え、心の奥でひそかに温めてきた夢がバカバカしくてお話にならないと誰かに言われたら――おめでとう! あなたはもうわれわれの仲間入りだ。いまや、あなたは世界を率いる革新家、変革の仕掛人、新時代を切り拓くリーダー、起業家、企業内事業家、フィランソロピスト、エグゼクティブ、従業員、教育者、若者、ママ、パパ、家族、哲学者、メンターの一員だ。 

確かに世の中を変えるモノが出現したとき、多くの人は否定的にとらえている。

電話が出現したとき、当時は電報通信社だったウェスタン・ユニオン社は「こんな機械に、価値などありはしない」と言ったという記録が残っている。

自動車が出現したとき、ある銀行の頭取は「馬は未来永劫残るが、自動車は珍しいだけの単なる流行だ」と言ったという。

人類の月面着陸について、真空管を発明したリー・ド・フォレストは「未来にどのような科学進歩があろうと、人間の作った乗り物で月に到達することはあり得ない」と言ったという。

つまり、新しいものについて世の中の大多数は否定的にとらえるものだということ。

大事なことは、周りの人にバカにされようが、アイデアを形にすることなのであろう。

2016年9月 2日 (金)

自ら上場した会社を辞め、41歳で再び起業したシリアルアントレプレナーの挑戦/経沢香保子

 私がこの本を通じてみなさんに伝えたいことは、ただ一つ、 「自分の能力は、自分が思っている以上にあるのだ」「だから、夢を諦めないでほしい」ということ。

自分で起業し上場までした会社を自分から辞め、再び企業する。

すごい人である。

普通の人には出来ない。

そして、そのような人の言葉は注意して聞く必要があると思っている。

このようないわゆる上昇志向の高い人は総じて「夢をあきめなければ必ずかなう」という。

しかし、本当にそうなんだろうか。

普通の人にとって、場合によっては夢をあきらめることも必要なことがある。

いつまでも夢を見ていないで地に足の着いた歩みをする。

これが必要な人もいる。

そして、これも立派な選択ではないだろうか。

2016年9月 1日 (木)

バスガイド流プレゼン術/伊藤誠一郎

Photo 「大きな流れを作る三つの要素」「相手に合わせて柔軟に対応する姿勢」という、この2者に共通する二つのポイントの中に、プレゼンテーションを成立させるための原点が凝縮されているのです。

プレゼンテーションに苦手意識を持っている人は多い。

著者はそれはあまりにもプレゼンを難しく考えすぎているからではないかと言っている。

プレゼンテーションは旅、プレゼンターはバスガイドさん、というイメージを持てれば、わかりやすい伝え方に必要なポイントが、シンプルに整理できるようになるという。

プレゼンテーションのポイントは、二つある。

まず一つ目は、旅とプレゼンテーションに共通する大きな流れ。

つまり、バスガイドは、旅のテーマ、目的地、観光スポットをはっきり伝える。

同様にプレゼンターは、「何についての話なのか」「結局、何が言いたいのか」「重要なポイントは何なのか」

この三つの要素が明確に伝わるように、プレゼンテーションを作り上げていく必要がある。

二つ目の共通点は、相手に合わせて柔軟に対応する姿勢が常に求められるということ。

バスに乗ってくる人たちに合わせてバスガイドは話す。

老齢者にはその人たちが分かるように、子供たちには子供たちに分かる話題を選びわかりやすく話す。

バスガイドは、たとえどんな聴き手であっても、必ず聴き手に話を理解してもらうよう話す。

同様に、プレゼンターも聴き手の目線に合わせて柔軟に対応する姿勢が求められる。

と、そのように説明している。

確かに、小難しい本を読んで理解したつもりになるより、バスガイドをまねた方が上達の近道のような気がする。

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