生きのびろ!!/雨宮処凜
そんなテント村には、やはり「助け合い」が息づいている。例えば本当に「死にそう」な人が来た場合も、声をかけたりするという。
「特に冬とかは凍死しちゃうんでね。『あっちだったら寝れるよ』とか『あそこに行ったらあったかいよ』とか。死なない方法をみんな知ってるんで、声かけるんですよね」
貧困生活の中でも自分らしくたくましく生きる8人のルポルタージュである。
ホームレスとか派遣村とか、これらの言葉からはマイナスイメージしか伝わってこない。
しかし、そのような環境の中でも、たくましく、前向きに、そして自分らしく生きている人がいる。
水道とトイレは公園にある。
お風呂はお金のある時に銭湯に行く。
お金なくてもパンとハムとバナナは食べれるし、他も何かと回ってきたりする。
テントと場所さえあれば、わずかなお金で生きていける。
「テント村」には、普通の生活ではなかなか触れることのない「助け合い」が当たり前にある。
そして、みんな、なんだか妙に「生き生きしている」ことが非常に印象深い。
人間、どんなことをしても生きられるんだなと思ってしまった。
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