なぜ幸村は家康より日本人に愛されるのか/本郷和人
彼我の戦力を冷静に眺めてみれば、勝利は到底おぼつかない。それでも力の限りに奮闘し、敵わぬまでも、あと一歩のところまで強敵を追い詰める。その姿と振る舞いが、人々を虜にした。それで、猿飛佐助や霧隠才蔵などの真田十勇士の話も作られる。根っこには日本人の判官贔屓があるのでしょう。
今、NHKの大河ドラマ「真田丸」が大人気である。
毎回、高視聴率を叩き出している。
三谷幸喜の脚本のユニークさもあるのだろうが、それと同時の真田幸村の人気もあるのだろう。
では真田幸村はどうして人気があるのか?
そこには日本人の判官贔屓があるのではないかと著者は言う。
到底勝てないと分かっている戦いに挑み、敵である徳川家康をあと一歩のところまで追いつめる。
最期は非業の死を遂げる。
たしかに、幸村の生涯はヒーローになる要素がそろっている。
幸村の人気を通して、日本人独特の心情を理解することができるのではないだろうか。
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