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2016年10月25日 (火)

戦国の合戦/小和田哲男

Photo それまで、合戦における論功行賞は武功がすべてだった。家臣たちに対する評価基準は、それこそ、「敵の首をいくつ取ったか」とか、「一番槍の功名」「一番首の功名」といわれるように、戦いでの武功によっていたわけであるが、この桶狭間の戦いの論功行賞では、信長は義元に最初に槍をつけた服部小平太ではなく、また義元の首を取った毛利新介でもなく、当日の義元軍の行動を情報として届けた簗田出羽守政綱を一番手柄としているのである。武功から情報へ大きく変わっていることがわかる。

織田信長は先見の明を持った武将であった。

合戦における情報の大切さに目を付けたところもその表れであろう。

あの有名な桶狭間の戦いの勝因の一つは正確でタイムリーな情報収集にあった。

信長はそれに論功行賞という形で応えた。

「認められたい」という人間の根源的欲求に応えるという意味で論功行賞は有効だ。

信長は、当日の義元軍の行動を情報として届けた簗田出羽守政綱を一番手柄とした。

そしてそれは他に対する強烈なメッセージにもなる。

これからの戦いは情報が重要になるというメッセージである。

時代を見越す先見の明、そして、人心掌握術、これらの面で信長は類まれな武将であったと言えよう。

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