こうすれば必ず人は動く/デール・カーネギー
あなたが鼻にリングを付け、髪を緑色に染め、ほおに赤丸のシールを付けている、というのなら別ですが。そうでない限り、他人もあなたと同様に自分のことしか考えていません。あるいはあなたにどう思われているか不安になっている場合だってあるのです。
一人でやれることは限られてくる。
そして人は一人では生きていけない。
それだけに、多くの人に求められているのは人を動かす力である。
では、人を動かすためにはどうすればよいのか。
人を説得して動かすのだろうか。
そうではない。
人は頭で理解して動くのではない。
感情で動くのである。
だから、議論に打ち勝って相手を屈服させても、相手は動かない。
相手を敵に回して口論し、反駁すれば、時には勝利を得ることもあるだろう。
だがそれは、空しい勝利だ。
相手の好意を失ってしまうからである。
ビジネスで議論に勝っていたら、飢え死にする。
どんなに人が間違っていると思えても、人を悪しざまに非難してはならない。
その人自身の過ちに気づかせなければならない。
その人の感情を傷つけないように、上手に、思いやりをもって行うこと。
その人の面目が保たれるようにすることである。
要は、相手に動いてもらいたいならば、相手に自己重要感を感じてもらうことである。
人間性の最も深い部分にある衝動、それは自分が重要な人物であるという認識を得たいという欲求である。
これをいかに相手に持ってもらえるようにするか?
これが、人を動かす要諦だと言えよう。
当たり前の事だともいえるが、意外とわかっていない人が多いのではないだろうか。
« 「好き嫌い」と才能/楠木建 | トップページ | 必ず食える1%の人になる方法/藤原和博 »
コメント