池上彰の「ニュース、そこからですか!?」/池上彰
みんなが常識として知っているはずの用語を、全体の中での位置づけから説明すると、実は自分はよくわかっていなかった、ということに気づくものです。
メディアを通して日々流れてくるニュース。
実は、分かっているつもりでわかっていないことが多い。
それをあえて、「そもそもこれってどういうこと?」という素朴な疑問から解き明かしたのが本書である。
特に国際政治は本音と建て前が錯綜する。
ということは、各国のトップの発言を、その通りに受け取ると情勢を見誤るということ。
国のトップの公式の発言は建前のことが多い。
そのため、「人道」とか「人権」とか「正義」と言った耳障りの良い言葉が多い。
しかし、全てを動かしているのは「国益」である。
国民の人権に差はないのに、欧米諸国の都合で人道介入するかしないか分別される。
これが国際情勢の非情さ。
ロシアにとって、シリアは大量の兵器を購入してくれるお得意さま。
だからシリア政府を支援し、軍事介入する。
人道介入よりは兵器を売りたい。これもまた国際政治の現実。
国際政治はリアリズムで動いている。
このことは覚えておきたい。
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