自分を変える習慣力/三浦将
サッカーのブラジル代表フォワードにネイマールという選手がいます。独立行政法人・情報通信研究機構のチームの研究によると、ネイマール選手がドリブルなどで足を動かす際、脳の活動範囲がアマチュア選手の1割以下であるということがわかりました。
ネイマールの場合、アマチュア選手の10分の1以下の脳を動かすだけで、あのすごいドリブルをすることができるということである。
おそらく、ほぼ無意識的にドリブルをしている感じなのだろう。
ここでのポイントは「脳をほとんど使わない」という点。
ドリブル自体に意識がほとんど行っていないので、脳は他の多くの情報を同時に処理する余裕があるということ。
敵のディフェンダーたちがどこにいるのか?
ゴールキーパーはどんな動きをしているのか?
一緒に攻める味方はどの位置にいて、どう動こうとしているのか?
さまざまな情報を動きながら一斉に処理し判断する余裕が、他の選手より圧倒的にあるということである。
その余裕がネイマール選手の脳にはあるので、あの芸術的なシュートや、味方への絶妙なスルーパスを繰り出せるのだろう。
良い習慣をたくさん身に付けているというのは、これに近い感覚だと思う。
習慣化された重要な行動が、あまり意識や意志を使わず、自動操作モードで実行されていくので、脳が他の情報を処理する余裕が出て来るのである。
良い習慣を身に付けることがいかに重要かを示す好事例ではないだろうか。
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