残業しないのに給料が上がる人がやめた33のコト/俣野成敏
日経新聞によると、「あなたの会社にダラダラと長時間働く偽装バリバリはいますか?」との問いを50人にしたところ、半数が「いる」と答えたそうです。
「今月の残業代はだいたい○万円くらいになるな」
「そちらの部署は○時間まで残業を申請できるの?」
社内でそんな話題を耳にしたことはないでしょうか。これが、残業代をあてにして遅くまで残っている人たちの価値観です。
いま、政府の「働き方改革」で、残業が問題になっている。
残業に上限を設けるべきだとか、いろいろ議論されているが、法律を変えても、働く人の価値観を変えなければ、なかなかこの問題は解決しないだろう。
欧米だと残業ばかりする人は無能という烙印を押されるが、日本人にはそのような価値観はない。
むしろ残業の多い人は真面目に一生懸命仕事をしている人という評価をされることがある。
同じ品質、同じ量の仕事なら、短時間で終わらせたほうが価値が高いことは言うまでもない。
ところが、同じ仕事を残業して終わらせた方が残業代がもらえるため給料が高くなる。
こんな矛盾が生じる。
毎日遅くまで残業している人は、自分の生産性の低さを周囲に宣伝しているようなものである。
しかし、それがおかしいと感じることができない人がいる。
そんな能率が悪くて余裕のない人に、重要な仕事を任せようと考える人はいないだろう。
しかし、その立場に甘んじ、むしろそこに居心地の良さを感じている人がいる。
これは非常に残念なことである。
また、企業の風土がそれを後押ししていることがある。
日本人の良い所でもあり、悪い所でもあるのだが、「みんなで一緒」という価値観が強いのが日本企業である。
そのため、上司や同僚が残っているのに、自分だけ颯爽と「それじゃあ、お先に!」と帰るのはなかなか勇気がいる。
しかし、そこは勇気を持って、席を立つべきだろう。
「お前一人だけ帰るとはなんだ」と小言を言われようが、「チームの和を乱す」と陰口をたたかれようが、思い切って行動すべきだろう。
おそらくこのような行動の積み重ねが企業の風土を変えることにつながるのではないだろうか。
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