上に行く人が早くから徹底している仕事の習慣/中尾ゆうすけ
そもそもなぜ会社は組織化するのでしょうか。
端的に言えば、目的は次の2つです。
・統制と管理
・新たな価値創造
著者は会社が組織化する目的は2つだと述べている。
第一の目的は「統制と管理」
仕事は各々が勝手にやっていたのでは効率が悪くなる。
そのため、組織を統括するリーダーのもと、トップダウンで指示を出し、業務工程を管理する。
各ポジションに人員を配置し、リーダーの命令が一番下までスムーズに伝わるようにすることで、統制の取れた動きが可能になる。
それによって、業務のコントロール、効率化を図っていく。
第二の目的は「価値の創造」
ドラッカーは企業の成果とは「顧客の創造」であると言った。
そのためには「価値の創造」が必要となる。
でも一人の出すアイデアには限界がある。
そこで組織化する。
組織化することで、メンバーのアイデア、創意工夫を活かし、情報やノウハウを共有して、より大きな成果を生み出しやすくなる。
様々な人が意見を出し合うことによって化学反応がおこり、相乗効果が表れる。
現場からのさまざまな提案を形にしていくことで、顧客ニーズを満たした新たな価値を生み出していける。
業務の改善をしていくうえでも、現場の意見を取り入れ、集約していくことは非常に重要である。
「トップダウンで管理すること」と「ボトムアップで改善し、お客様の要望に応えること」は、一見、相矛盾するように見えるが、こうした複数の目的を達成するために組織化がなされている。
問題は組織化することによって、この目的が達成できているのか、ということである。
統制が取れていなかったり、全く価値の創造がなされていない会社はたくさんある。
逆に言えば、この2つの目的を達成すれば、かなり良い会社になるのではないだろうか。
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