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2017年4月19日 (水)

指揮者の知恵/藤野栄介

Photo 指揮者には、指揮台に立つだけでオーケストラの勇気を鼓舞するような「指揮者としての存在感」が欠かせません。そして、「指揮者の存在感」はその指揮者がどれだけ誠実に音楽に対峙して生きてきたか、もしくは、音楽的なセンス(音楽への強い想い)を持っているか、換言すれば、音楽とつながっているか、ということに関係しているのだと思います。

指揮者の仕事は一般の人にはよくわからない。

私自身、この方面のことについては全くの素人なので、指揮者がオーケストラにとってどんな存在なのか、全く分からない。

著者によると、指揮者の仕事は、肯定的に言えば、「理想とする音楽を追究し、音楽に自らの生を捧げる」というイメージだという。

どの世界にも、天国があれば現実も地獄もあるように、指揮者とオーケストラの世界にも、エゴとプライドが混在し、魑魅魍魎が跋扈するような世界が存在する。

天国をこの世につくる指揮者もいれば、地獄に君臨する魔王のような指揮者もいる。

すべての指揮者は独善的である。

オーケストラ指揮者の仕事は、「個性」の一言で片づけてしまうほど浅いものではなく、各々の人間の深い闇や、さらに深いところから発する光によって、音楽を毎瞬生まれ変わらせる仕事。

だから、ステージの上で意味のあることが何も起きていないオーケストラのコンサートは面白味に欠ける。

たとえ正しい音符に正しいリズム、美しい音があったとしても、そこに興奮や喜びを感じさせる「何か」がなければ、それは価値ある演奏とは言えない。

指揮者の役割は、作曲家が楽譜に託した「ビジョン(想念)」をオーケストラという楽器を使って、音として具現化することである。

と、まあそんなことが書かれている。

指揮者がリハーサル初日に指揮台に立って、唐突に「こうしてくれ」「ああしてくれ」とオーケストラに要求しても、「わかりました!」と心から従う音楽家はいない。

前に立っているのが指揮者だからというだけでは従う理由にはならない。

個性の強い音楽家を従わせるには指揮者としての存在感が必要である。

リーダーシップと言い換えても良い。

指揮者を通してそれを学ぶことができるのではないだろうか。

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