« フリーズする脳/築山節 | トップページ | 1時間の仕事を15分で終わらせる/清水久三子 »

2017年5月19日 (金)

結婚と家族のこれから/筒井淳也

Photo 家族の負担を減らすこと、つまりある意味での家族主義から脱することによって、人々は進んで家族を形成できるようになるのです。「家族を大事に」というのならば、家族から負担を減らして、家族の良いところだけを楽しめるような社会を目指すべきでしょう。

いま、家族の形態が大きく変わろうとしている。

昔は当たり前だった専業主婦も、今はむしろ少数派になってきている。

女性の社会進出、そして介護の問題から、男性にも相応の家事負担を求める風潮が出てきている。

そしてよく言われるのは、外国に比べ、日本の男性は家事をしないということ。

しかし、単純に比較してもそれはあまり意味がない。

例えばアメリカはどうして女性の社会進出が進み、共働きが多いのか。

それは、アメリカは、政府があまり個人の面倒を見てくれない国だからである。

だから家族を大事にする。

アメリカでは、女性が稼ぎ能力のある男性をパートナーとして探すのと同様に、男性もまた稼ぎ能力のある女性を求めることがある。

何らかの理由で自分が失業してしまったときには、パートナーの収入で食いつなぎながら、次の職を探すことができるからである。

男女対等な共働きカップルは、小さな政府のアメリカ社会においては、個人の重要な生存戦略になっている。

つまり、自己防衛の一つの手段として、家族を大切にしているのである。

これと日本とでは社会的背景が全く違う。

日本ではどうなのか。

「伝統的な家族の価値観を大事に」という主張をする人たちがいる。

「昔はよかった」という類の論である。

しかし、社会の構造が変わった以上、単純な回帰は出来ないし問題がある。

著者は、むしろ大切なのは「家族主義からの離脱」だと主張する。

家族を気軽に作れる、つまり気軽に結婚し、気軽に子どもを作ることができる社会、そして気軽に家族を作ってしまったばかりに上手くいかなくなってしまったとしても、それほど困らない社会を目指すべきだと。

これが良いかどうかは分からないのだが、何れにしても、今、家族のあり方が大きく変わろうとしているということは確かなようだ。

« フリーズする脳/築山節 | トップページ | 1時間の仕事を15分で終わらせる/清水久三子 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 結婚と家族のこれから/筒井淳也:

« フリーズする脳/築山節 | トップページ | 1時間の仕事を15分で終わらせる/清水久三子 »