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2017年5月31日 (水)

はじめての課長の教科書/酒井穣

Photo 欧米の企業組織では、経営者と従業員は対立する立場であると考えられています。そのため、欧米を中心に開発され、発達してきたマネジメント理論は、企業組織を経営者(=支配者)と従業員(=被支配者)に分けて考える二元論をベースにしています。

欧米のビジネス書を読むことも多いのだが、確かに日本とは根本的に違うということを感じる。

欧米ではマネジャーはマネジャー、従業員は従業員であり、プレイイングマネジャーなどは存在しない。

特に中間管理職について書いてある本は皆無である。

欧米のマネジメント理論では、従業員はあくまで従業員に過ぎず、それを中間管理職と末端社員に分けて考えるという発想はほとんどない。

だから欧米発信の理論には、当然のことながら、日本企業の「特徴」や「強み」を活かそうという視点もない。

日本でも一時、中間管理職不要論が叫ばれたことがあった。

いわゆる中抜き論である。

組織をフラット化し、意思決定を早めるべきだと。

にも拘わらず、課長という役職を廃止した企業はほとんどない。

廃止しなかったのは、中間管理職に、それなりの存在価値や利用価値があったからである。

課長は上には部長がおり、下には係長以下の従業員がいる。

非常にむずかしいポジションである。

部長が経営に近いポジションであるのに対して、課長は現場に近い。

課長は、現場から重要な現場情報を引き上げ、それを経営者が描いた大きなビジョンをつなぐために知恵を絞る。

「ミドル・アップダウン」な活動をする。

課長は人事評価をし、部下を育成する。

部下の一次評価者は現場に近い課長が行うことがほとんどである。

このように重要な役職であるにも関わらず、課長にしっかりとその役割を自覚させ、スキルアップを図っている企業は少ない。

特に中小企業では皆無といってよい。

今後の大きな課題と言えよう。

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