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2017年6月の30件の記事

2017年6月30日 (金)

全思考/北野武

Photo 舞台に上がっても、二重人格だった。
 お客がすごいウケていて、こっちもノリにノッて漫才をやっているんだけど、頭の半分は殺し屋のように冷めていた。ツッコミ入れるにしてもギャグを言うにしても、お客の笑いの間を、冷静に見極めていた。

長い間お笑いの世界でトップの座を守っている北野武。

その秘訣の一つとして、この二重人格性があるのではないだろうか。

ここでいう二重人格とは、お笑いにのめりこんでいる自分と、それを冷徹に分析している自分とが同居しているということ。

たとえば、お笑いにおける間の大切さをこのように語っている。

お客の笑い声と芸人の喋りがかぶって、お客にこっちの言葉が聞こえなくなる瞬間があるという。

それを無視して喋っていると「今、何て言った?」と、お客は当然気にするから、そこで笑いが途切れてしまう。

それがたとえ一瞬でも、客席は冷えてしまう。

話が聞こえないという不快感が、夢中になっていたお客を我に返してしまう。

そうならないように、客席がふっと息を呑んだ隙間を縫って、計算し尽くした笑いの言葉を撃ち込まなければならない。

漫才がウケればウケるほど、お客は笑うわけだから、タイミングを見極めるのが難しくなる。

いつも神経をピリピリと研ぎすまして、まるで殺し屋みたいな目で客席を見つめていないといけない。

だが、同時に、そんな気配を髪の毛一筋ほどでも見せたら、お客は引いてしまう。

お客には「こいつらノッてるなあ」って思わせておかなければならないというのである。

舞台でお笑いをやっている瞬間瞬間、このようなことを考えながらやっているというのだから、すごい。

このようなところが、一発屋と違うところなのではないだろうか。

2017年6月29日 (木)

コンサル一年目が学ぶこと/大石哲之

Photo 数字こそが、一年目の武器になる。おかしいと思ったら、事実を集めて数字にする。

物事を数字で語ることが出来るかどうかは重要だ。

仕事を進める上であいまいさはできるだけ排除した方がよい。

たとえば、ある商品の納品を求める相手に対して「すぐお届けします」と答えたとする。

でも「すぐ」という言葉の受け止め方が自分と相手と違っているかもしれない。

自分では「1週間以内に」と理解していたとしても、相手は「明日までに」と理解しているかもしれない。

こうなると、当然相手は「納品が遅い」と不満を持つ。

こんなところから信頼関係は崩れていく。

この場合、「3営業日以内に」と答えれば、このような誤解はなくなる。

一事が万事、そのように数字で語る癖をつけることである。

また、感覚的に把握している問題を、 実際に「数字」に落とし込み、「証拠」にすることで、人を納得させることができる。

そして数字で語ることができると、相手は「できる人」だと思ってくれる。

これは意識すればできることなので、ぜひ身に付けたいものである。

2017年6月28日 (水)

頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方/赤羽雄二

Photo 自分が感心したこと、モヤモヤしたこと、頭に浮かんだことなどはA4用紙にさっと書きとめておくといいです。
 この方法は、頭が非常にスッキリして、何を言われても即答できるようになっていきますので、非常に良いコミュニケーションの準備になります。

適切な切り返しがどうしてできないのか。

原因は、頭の中が整理されていないから。

整理されていないことは話せない。

「分かっているんだけどうまく話せない」という人がいる。

しかし、それは違う。

「分かっていないから話せない」のである。

そのように言う人は実は「分かったつもりになっている」だけである。

「わかったつもり」と「分かっている」とは違う。

それを区別するには、アウトプットすることである。

アウトプットするには二つの方法がある。

「話す」ことと「書く」ことである。

話すことで、頭が整理される。

最初は、多少しどろもどろになったとしても、二度目は確実に上手くなる。

三度目くらいになると、余裕が出るので、突っ込んだ質問などにも上手く対応する自信もついてくる。

また、話したり書いたりすることによって、自分の考えの浅さが表面化する。

「考えが浅い」というのは、どこかで聞いた話を鵜呑みにして、あまり問題意識を持たないこと。

考えが表面的に終わってしまう理由の一つとして、メディアに出ていることをそのまま信じてしまう、ということがある。

「考えが浅い」と言われないためには、常に「なるほど、そうか」と思えるレベルまで考えるようにしておく、ということ。

そして、それを話したり書いたりする。

普段から深く考えるようにし、それをアウトプットするようにすると、頭が真っ白になることは激減するということではないだろうか。

2017年6月27日 (火)

好かれる技術/西松眞子

Photo 掌をしっかり見せることは安心感や、受容性を表します。

仕事をうまく進めるために、人から好かれることは重要である。

好かれるということは、可能性の扉を開く鍵である。

そのためにはボディランゲージは大事だ。

アメリカではしぐさは大変有効な説得術、コミュニケーション術だとしてボディランゲージだけの研修があり、非常に重要視されている。

それに反して日本はいまだ「トーク」ばかりに重きをおく研修が主体である。

視覚的コミュニケーションは、会話の前にその人から表現されている外見から生理に訴えかけるイメージのこと。

知性よりも本能的に重要な位置づけである直感や感情に働きかけ、相手の心にしっかりと、深く、早く伝わる。

言語にばかり執着するよりも、インパクトの大きい非言語を意識するほうが、より早く、より効果的に好かれる。

人間は、五感の中でも、もっとも優位に立つ視覚で瞬時にいろんな情報をキャッチして人とコミュニケーションを取っているからだ。

そのためには「見た目」が大事ということであろう。

2017年6月26日 (月)

世界の[宗教と戦争]講座/井沢元彦

Photo 結局、聖徳太子の言うとおり、日本には話し合いを超える規範は何もありません。キリスト教でも、仏教でも、イスラム教でも、日本以外の国ではすべて、神がいて、神が定めた真理があり、その真理に人間はタッチできない。ところが日本だけは、なぜか話し合いの輪の中に神様はいないのです。

キリスト教、ユダヤ教、イスラム教等、今、世界の約半数に当たる人々が一神教を信じている。

一神教の世界では、神が「NO」と言えば、人間は従わなければならない。

人間の判断の入る余地はない。

話し合いでまとまらないのが一神教の世界である。

一方、日本人はとにかく話し合いをすれば、お互い人間なんだし、まとまるというふうに考えている。

話し合い至上主義と言っても良い。

これは民主主義とは違う。

民主主義の基本的なルールは、互いに協議をするが最後は多数決で決めるというもの。

ところが、日本では、この最後の多数決で決めるという段になると、必ず文句が出る。

「まだ協議が尽くされていない」と。

そして永遠と話し合いを続けようとする。

最悪、何も決まらない、ということが起こる。

先日会期を終えた国会でも、採決しようとすると必ず「強行採決」という言葉が出てくる。

多数決が民主主義のルールなのだが、おかしな話である。

だから、決断力のある強いリーダーは嫌われる。

日本の歴史の中でも、平清盛、足利義満、織田信長、大久保利通という独裁者がいたが、そういう人は必ず失脚する。

昭和に入って強いリーダーの代表格は田中角栄であろうが、彼もまたトップの座を引きずり降ろされた。

無能でも鈴木善幸さんのような人のほうが、失脚しない。

今、安倍一強と言われている。

強いリーダーが現れるのは、日本にとって良いことのように考えるのだが、日本ではそうはいかない。

安倍降ろしの力が年々高まっている。

これもまた、日本の伝統芸と言っても良いのかもしれない。

2017年6月25日 (日)

なぜ日本人は、最悪の事態を想定できないのか/井沢元彦

Photo 言霊を信じている人間にとっては、日本国憲法は実に耳ざわりの良いものなのです。「言えば実現する」のですから、とにかくお経のように何度も何度も繰り返し唱えることが必要であって、逆にそれにケチをつけるような人間はとんでもない「平和の敵」ということになります。

言霊が支配する国、それが日本である、というのが著者の主張である。

言葉と実体がシンクロする、というのが言霊の基本原理。

だから、ある事態を実現させるためには、言霊を発動させればいいということになる。

逆に言えば、平和であってほしいと願うならば、戦争という言葉を発してはならない、ということになる。

戦争という言葉を口に出した途端、その言葉と実体がシンクロし、戦争が起こってしまうという考え方が日本人の思考の根本にある。

だから、戦争が起こるかもしれないのでちゃんと武力をもって備えをしなければならないという考え方はタブーである。

どこかの国からミサイルが飛んできて、それに対する対策をシミュレーションするのもタブー。

そんなことを考えるから戦争になるのだ、ということになる。

そしてその真ん中にある考え方が憲法9条にある。

だから、憲法9条は変えてはならない、となる。

もうとっくに憲法9条が実体と合わなくなっているにも関わらず、それを変えるべきではないという考えた方が多いのも、言霊の思想が根本にあるというのは、あながち間違いではないような気がする。

2017年6月24日 (土)

勝ち続ける理由/原晋

Photo 強い組織が勝ち続けるには、どうしたらよいのか。
 この究極の問いに対する私の答えは、われながら地味である。「当たり前のことを当たり前にやっていくこと」。これしかないだろう。

勝負ごとに勝つことは難しい。

勝ち続けることはもっと難しい。

青学は、箱根駅伝で3連覇を達成した。

その秘訣は何なのか?

「当たり前のことを当たり前にやっていくこと」

著者は、そのように言っている。

ただ、このこと、意外と難しい。

そして、この「当たり前のこと」は人によって違う。

たとえば、今や青学陸上部の名物となった目標管理シート。

これを書くことは青学陸上部員にとっては当たり前のことである。

しかし、やっていない人にとっては決して当たり前のことではない。

あくまで青学陸上部員にとっては当たり前のことなのである。

そして、それを当たり前にやっていく。

青学の場合、A4用紙1枚にチームの目標と個人の目標を書き込む。

目標はできるだけ数値化し、目標を達成するためにやるべきことをすべて書き出す。

紙に書き出すことで、具体的な行動につながっていく。

目標管理シートを使う際のポイントは、シートを書くことが目的ではないということだ。

きれいにまとめることが目標になったら、それは本末転倒と言わざるをえない。

やってみると分かるのだが、目標管理シート、継続するのは難しいものである。

つまり、自分なりの「当たり前のこと」を作り、それを「当たり前に」やり続ける。

こんなところに勝ち続ける秘訣があるのではないだろうか。

2017年6月23日 (金)

新聞と日本人/井沢元彦

Photo 日本にクオリティーペーパーがないのも、新聞が真実を伝えられないのも、ある意味、それは言霊のせいだからです。

基本的に、情報というものは無色である。

与党であれ野党であれ、やっていることがいいことであれ、悪いことであれ、情報はきちんと知らせるべきだ。

ジャーナリズムがすべきことは、いい悪いを判断することではなく、正確な情報を伝えること。

きちんと情報の裏を取り、真実をありのまま伝える。

ジャーナリズムの使命は、国民がものごとを判断できるように、的確な、そして変なバイアスのかかっていない情報を提供すること。

しかし日本人は、この「ありのまま」というのが苦手である。

特に自分たちが正しいと信じている組織が悪いことをしているという情報に接すると、そんな情報は「聞きたくない」「そんなことがあるわけがない」という思いから、耳を塞いでしまう。

逆に、自分たちのイデオロギーに反する組織が正しい事をしているという情報に接すると、それを葬ってしまう。

こうして、情報の取捨選択が行なわれてしまう。

自分たちが信じるものにふさわしい、いい情報だけを流し、都合の悪い情報、信じたくない情報は公表することなく闇に葬られる。

しかし、情報の中には、耳障りで聞きたくない情報だけど、世に出さなければならないものというものもある。

そういうときはどうなるかというと、「言い換え」や「書き換え」、あるいは余分なコメントをつけることになる。

つまり、情報をありのまま伝えるのではなく、事実を曲げるのである。

なぜなら、言霊を信じるということは、言葉に現実を変える力があると考えるということだから。

日本のジャーナリズムの問題も、こんなところにあるのかもしれない。

2017年6月22日 (木)

なぜ、あなたがリーダーなのか/ロブ・ゴーフィー、他

Photo「あなたについていくべきだ、とわたしたちに思わせるような、あなたならではの特別なものは何ですか?」

リーダーシップを切望する声は強いにもかかわらず、なぜリーダーは足りないのか。

一つの理由は、リーダーシップとはそもそも何かが、いまだ十分に解明されていないことにある。

確かに、リーダーシップに関する本は多数出版されているが、その定義はさまざまである。

本書にも様々なリーダーが登場するが、共通項があまり見いだせないほど、それぞれが個性的である。

あえて共通点を挙げるとすると、「自分らしさ」を大切にしているということになる。

優れたリーダーは、役割を果たす上で役立ちうる「自分ならではの持ち味」を認識している。

そしてそれらが「どんなものであれ」活用している。

この持ち味は、「周囲に対して意味のあるもの」である。  

リーダーシップは自分自身に忠実であることから始まると言える。

さらに、この「自分らしさ」こそが、リーダーとして不可欠な、首尾一貫性を醸し出す上での礎でもある。

より優れたリーダーになるためには、自分自身に忠実でなければならない。

そしてその「自分らしさ」を磨き続けなければならない。

自分がいったい何者であるかをまず踏まえなければ、良いリーダーとしての成功はおぼつかないということではないだろうか。

2017年6月21日 (水)

情報の「捨て方」/成毛眞

Photo 自分で「出さない」(出す予定のない)情報は、最初から「入れない」のです。  

今、世の中に情報があるれている。

特にネットの世界では宝玉混合、いやむしろ、全く価値の無い情報が大部分という状態である。

その場合、大事なことは、情報をどのように捨てるかということ。

捨てるためには、必要な情報と不必要な情報を峻別することが必要。

ではそのためにはどうすれば良いのか。

そのための一つのポイントは「心のフック」を持つということ。

問題意識と言っても良い。

それがあると、溢れかえる情報の中を泳いでいても、必要な情報だけ、そのフックに引っかかる。

それを取り入れれば良いのである。

ではその「心のフック」を持つためにはどうすれば良いのか。

そのためには、アウトプットを先にすることである。

誰かに情報を発信することは、自分の中で情報を整理することに等しいということではないだろうか。

2017年6月20日 (火)

魂の退社/稲垣えみ子

Photo 「仕事」=「会社」じゃないはずだ。
 「会社」=「人生」でもないはずだ。
 いつでも会社を辞められる、ではなく、本当に会社を辞める。
 そんな選択肢もあるのではないか。

長年勤めていた会社を辞め、収入は減ったが自由を手に入れた、といった内容の本である。

確かに会社に勤めるということは様々な制約を受ける。

やりたくない仕事をしなければならない。

話したくない人とも話さなければならない。

売りたくない商品を売らなければならない。

さらに、中年期にさしかかった社員は、会社による「選別」の対象になってくる。

昨日までの仲間が、あるいは後輩が、今日からは上司になるということも当たり前に起きてくる。

かつて部下として教えたり叱責したりした相手が、今度は自分の仕事にダメ出しをしたりすることも起こる。

ただ、それと引き換えに安定した収入を手に入れることができる。

つまり、会社で働くということは、極論すれば、お金に人生を支配されるということでもある。

著者は50歳で会社を辞め、それによって本当の人生を手に入れたと言った趣旨のことを語っている。

しかし、どうなのだろう。

「50歳にして会社を辞めた」といったって、いわゆる「早期退社制度」を利用して割り増し退職金をもらったうえでのこと。

朝日新聞社だと、50歳の早期退職でもらえる退職金は概算5千万円超だと言われる。

この他にそれまでの貯金もあるだろうし、しかも独り身なので、誰かを養う必要もない。

おそらくはこの著者、経済的にはかなり余裕のある状態で第二の人生を始めたことになる。

本書を読んでいて何となく引っかかるのも、このようなところからきているような気がする。

どう考えても「魂の退社」と言えたものではない。

2017年6月19日 (月)

しつもんマーケティング/マツダミヒロ

Photo 実は、質問と引き寄せは密接に関連しています。なぜなら、質問は未来を引き寄せることができるからです。

私たちの脳は質問をされると、その答えを探し出すようにできている。

過去のことを質問をすると過去のことを考え出す。

未来のことを質問すると未来のことを考え出す。

未来の肯定的なことを質問すると、未来の肯定的なことを考え出す。

これを利用することだ。

たとえば、最近気になっていることや収集したい情報があるとすれば、それに関連することを自分に質問してみる。

ハワイ旅行に行きたければ「ハワイへ行くために必要な情報は何ですか?」と、

インターネットを使って起業したいのであれば「ネットで起業するために必要な知識は何ですか?」というように。

このようにして、毎日、常に自分に質問をする。

たったこれだけで、不思議と必要な情報がどんどん入ってくるようになる。

そして未来に関する情報が集まれば集まるほど、実現性は高まる。

これが引き寄せの法則である。

自分に対して、また他者に対して、このような質問をすることによって、未来はどんどん変わっていくのではないだろうか。

簡単にできる事なので、実行してみても損はないと思う。

2017年6月18日 (日)

しつもん仕事術/松田充弘

Photo 質問の本質は「気づき」を得ること、それに尽きるといってもいいでしょう。
『人にものを教えることはできない。自ら気づく手助けができるだけだ』
 これはガリレオ・ガリレイの言葉です。

人を育てるのがうまい人には、「教えない」「質問して、本人に答えを考えさせる」という共通点がある。

自分で悩んで気づいたとき、人は飛躍的に成長する。

大事なのは「自分で気づく」こと。

「自分で気づく」から本気になれるし、気づいたことを行動にも移せる。

「人から言われたこと」は、言われたときには「なるほど」と思っても、本気にはなかなかなれない。

だから、行動にも移しにくいし、長続きもしない。

カルロス・ゴーン社長兼CEOは、工場や販売店などの現場をくまなく歩いて、その都度、「原価はどう推移しているのか」「稼働率はどうなのか」などを現場担当者に質問して回ったという。

経営の神様と呼ばれる松下幸之助は、「君、どない思うんや?」という質問が口癖だった。

水泳の北島康介選手を長年指導してきた平井伯昌コーチは、一流になるには自分で考える選手にならなければいけない、というポリシーを持っている。

そのため好調なときも不調なときも「その原因はどこにあると思うのか」といった質問形式の会話をして、選手自身に答えを考えさせるように指導しているという。

人を育てるために質問は必須のスキルといってよいだろう。

2017年6月17日 (土)

たった一人の熱狂/見城徹

Photo つまらなく地味な雑用でも自分の心がけ一つで黄金の仕事に変わる。

仕事ができない人には決まった共通点がある。

小さなことや、片隅の人を大事にしないことである。

そんな人に大きな仕事ができるわけがない。

雑用をいい加減にやる。

人との約束を簡単に破る。

名もない人を無下に扱う。

このような人は、大きな結果や成功をつかむことは出来ない。

多くの仕事は他者の協力があって初めて成果を上げることができる。

一人一人と向き合い、小さな仕事を一つずつきめ細かく成功させていくうちに、信頼が積み重なり大きな仕事につながって行く。

たまたまビジネスでそこそこ成功していたとしても、当たり前の挨拶や礼儀を大切にできない人が成功し続けられるはずがない。

小事が大事、一事が万事である。

一時的に成功しようがそこでテングにならず、小さな約束も必ず守る。

片隅の人を大切にする。

小さな仕事に一生懸命取り組む。

地味で目立たない仕事であってもきちっとやり遂げる。

このように小さなことを大切にするだけで、人生は大きく変わっていくはずだ。

「神は細部に宿る」とはよく言ったものである。

2017年6月16日 (金)

なぜ一流の人は謝るのがうまいのか/野呂エイシロウ

Photo どんなに才能があっても謝れない人は、成功できない。

人間はミスをする動物である。

どんなに優秀な人であっても必ず間違いを犯す。

問題はその後である。

その時、素直に謝れるのか、それとも「自分は悪くない」と意固地になり、逆に相手を責めるのか。

前者は評価を上げ、後者は下げる。

つまり、人の評価は、ミスをした後の謝り方にかかっているといっても良い。

ところが、世の中、後者が圧倒的に多い。

何とか自己を正当化しようとする。

「ミスをしたのは、そうせざるを得ない仕事の与え方をした会社が悪い」

「上司の指導が悪い」

と、責任転嫁しようとする。

仕事の評価は、「不条理なことをいわれても怒らない」「文句いわずに対応してくれる」ことで上がる。

その評判が伝わって、新たな仕事にもつながる。

仕事がうまくいくかどうかは、人間関係次第。

人間関係が9割、といってもいい。

「謝る」ことも一つのスキルと考えても良いのではないだろうか。

2017年6月15日 (木)

タモリと戦後ニッポン/近藤正高

Photo 《反省をしない。計画を立てない。終わったものは仕方ないで気にしない。力まない。強いて長寿の秘訣をいえばこれだね》

2014年3月まで31年半、通算で8054回続いた『笑っていいとも!』。

だが、それほどまでに長く続くとは放送開始当初、関係者の誰も思っていなかった。

同番組の初代プロデューサーの横澤氏からして《これほどの長寿番組になるとは思わなかった》と書いている。

それというのも、タモリとは「3ヵ月だけならやる」との約束でスタートしたからだ。

3ヶ月だけやるつもりだった番組が31年半も続いてしまった。

このエピソードは非常に面白い。

何事も、長く続けることは難しい。

ましてや競争の激しい芸能界で長くトップを走り続けることは至難の業である。

お笑いの世界で長くトップを走り続けているのは、タモリ、たけし、さんま、であろう。

ただ、その笑いの性質は、タモリ、たけし、さんまとでは結構違ったりする。

たけしの「赤信号、みんなで渡れば怖くない」、タモリの「ネクラ・ネアカ」といったギャグや造語は、そこに何らかの批評性を読み取ったり、時代状況とのかかわりから論じられがちだ。

しかしさんまのギャグがそういうふうにとりあげられることは少ない。

さんまが笑いをとるうえで一番大事にしているのは、その場の空気である。

ギャグそれ自体がすごく面白いというわけではなく、ある空気のなかで言うからこそ笑えるものが多い。

ギャグではないが、さんまが世に広めたとされる「バツイチ」や「エッチする」といった言葉も、その場の空気を悪くしないためのソフトな言い換えの語だともいえる。

タモリに話を戻すと、その特徴の一つに「自然体」というものがある。

「笑っていいとも!」のタモリを見ていると、全然力が入っていない。

番組そのものを楽しんでいる。

マンネリだと批判されても、それすらも楽しむようなところがある。

さんまのようにテンションをあげることもない。

最初から最後まで自然体。

そして周りのお笑い芸人をうまく使う。

タモリの仕事に対する姿勢に、長く続けるためのコツがあるのではないだろうか。

2017年6月14日 (水)

タモリ学/戸部田誠

Photo 仕事って面白いもんで、自分が、『これくらいの力があって、もっと力を付けたいんだけども、この辺くらいに行ったときにちょうどこの仕事が来ると良いな』と思ってたら来ないんだよ。あれ、絶対(実力が備わる)前の段階で来るんだ。で、そこでひるんだらココまでまた行けないんだよね」

このタモリの言葉、仕事の本質を表している。

予定調和で仕事を選んでいたのでは、いい仕事はできない。

今の自分の実力では無理だと思えるような仕事であっても勇気を出して受けることによって、自分のなかの眠っていた能力が開花するということはよくある。

タモリもそうである。

デビュー当時のタモリは、キワモノ芸人と言う印象が強かった。

昼間、主婦が多く見る番組の司会者を務めることなど、とても考えられなかった。

ところがいざ「笑っていいとも」の司会を務めるようになったら、タモリのイメージはどんどん変わっていった。

周りの芸人を生かすことがすごくうまい。

でも、時々物事の本質をつくようなドキリとしたことを発言する。

対談では聞き上手であり、相手の良い面や本音を引き出す。

好感度もどんどんあがっていった。

これらは昼間の番組の司会を長い間続けることによって開花した才能であろう。

仕事が人を育ててくれることを体現している良い例ではないだろうか。

2017年6月13日 (火)

剱岳〈点の記〉/新田次郎

Photo

 すべては終った。
「よい時に終りました。始めるのが三十分遅れていたら、今夜はここで寝なければならないことになったでしょう」
 木山は云った。

日露戦争直後、人跡未踏といわれ、「登ってはならない山、登れない山」と恐れられた北アルプス、劒岳。

正確な地図をつくるため、この山頂に「三角点を埋設せよ」との至上命令を受けた測量官、柴崎芳太郎。

たいへんな悪路と悪天候、かさばる器材の運搬、地元の反感などの困難と闘いながら、柴崎をリーダーとした生田、長次郎、鶴次郎、金作ら一行は山頂を目ざして進む。

登山するにあたって、一番重要なのは、登るタイミングである。

登るに最適な日は1年の内の数日しかない。

1日間違えれば、いや30分間違っただけでも、一行は死に直面する。

それだけにリーダーの予測する力、想像力、決断力、そして勇気は重要だ。

いつ上るのか、誰がどんな役割を担うのか、すべてリーダーの決断にかかってくる。

死に直面すると、決行に協力的な者もでれば、反発する者も出てくる。

それらをまとめるのもリーダーの役割である。

本書は実話を記した小説だが、リーダーシップを学ぶ最適な本ではないだろうか。

2017年6月12日 (月)

小さな会社でぼくは育つ/神吉直人

Photo 日本の経営学の第一人者である一橋大学名誉教授の伊丹敬之先生は、当たり前のことを六割の人がおこなっていれば、その企業は優良企業であると述べています。
 これは、当たり前のことの実行が、存外難しいということを意味しています。

「当たり前のことを六割の人がおこなっていれば、その企業は優良企業」

この言葉は、逆に言えば、当たり前のことをやっている社員が非常に少ないということでもある。

職場における戦力として必要なこととは、どのようなものか。

「当たり前に、当たり前のことをする」ことである。

職場において、使える人材、つまり戦力となるには、職場における〝当たり前〟ができなければならない。

当然のことながら、会社が属する業界や各人が任されている業務、さらにはそれぞれの職場によって、求められる「当たり前」は異なる。

たとえば、早寝早起きを心がけるべきであることは、多くの人が理解している。

しかし、実行している人はわずかである。

英語を身につけたいと考えている人は、1日5分のリスニングを毎日続けることの大切さをわかっている。

だが、毎日たった5分でOK、と言われても、その5分の継続が難しい。

スポーツの世界でも、「常に本番の緊張感を持って練習する」ということがよく言われる。

フィギュアスケートの羽生結弦選手や体操の内村航平選手といった世界のトップも、常に試合を想定して練習に取り組んでいると聞く。

実にシンプルである。

しかし、実際のところ、それを実現できる人はわずかであり、その一握りの人たちが、成功への道を歩む可能性を自ら高めていると言える。

多くの企業が重視しているものに5Sがある。

5Sとは「整理・整頓・清掃・清潔・躾」のことを言う。

これを社員の6割が実行すれば、確かに優良企業であろう。

「当たり前に、当たり前のことをする」

良い会社になるための重要なポイントではないだろうか。

2017年6月11日 (日)

育てる技術/古賀稔彦

Photo ある程度までは強くなっても、その先にいきたい場合、それこそ世界大会やオリンピックで結果を残したいというレベルの選手になりたいという場合は、人間性の部分が欠けているのは致命的です。

著者は世界レベルに選手になりたい場合、大切なのは人間性だという。

一見、人間性と勝敗とは関係ないように思える。

結局、最後の優劣を決めるのは実力だと言えなくもない。

しかし、特に国際大会の決勝ともなると、実力で大きく差があることはない。

紙一重の差が勝敗を分ける。

ではその紙一重の差はどこから生まれるのか?

それが人間性の部分。

「俺が、俺が」と思っている選手よりも「~さんの為に」「応援してくださっている人たちの為に」という思いで戦っている選手の方が、プラスアルファの力が加わる。

柔道のテクニカルな部分ではなく、メンタルの部分が勝敗を分けることがある。

強さとは無関係に思えるかもしれないが、周囲の人へ気遣いができるというのはとても大切なこと。

これは柔道においてだけではなく、人生においても大切なことではないだろうか。

2017年6月10日 (土)

承認欲求/太田肇

Photo 日本人、とりわけ組織の中で働く人の多くは「経済人」や「自己実現人」の仮面をかぶっていても、じつは他人からの承認を求め、承認欲求に強く動機づけられていることがわかる。日本人こそ、世界でも指折りの「承認人」なのである。

退職したいという社員に離職の理由を聞くと、表向きは給与をはじめとする待遇面の不満を口にする。

しかし、彼らの本音を探れば、実際には金銭面よりもむしろ内面的な要素が離職の大きな要因になっていることがわかる。

お金のためだけに働いているかのようにみえるパートタイマーやアルバイトだって、勤め続けられるかどうか、やる気が出るかどうかは多くの場合、お金以外の要素に左右されている。

そこで「お金より重要なものがある」という言葉が説得力をもつようになる。

それでは「お金よりも重要なものは何か?」と問うと、多くの人があげるのは「自己実現」「達成感」「成長できること」などである。

それでは、自己実現している、達成できた、成長していると実感させてくれるものは何だろうか。

それは、他人の目や評価をとおしての承認である。

とりわけ周囲の目を強く意識する傾向が強い日本人にとって、他人からの承認が必要不可欠である。

私たちは、他者からの承認を通して、「自己実現」「達成感」「成長できること」を実感する。

逆に言えば、それらを実感するためには、周囲からの承認欲求を満たされやすい職場にする必要があるということであろう。

2017年6月 9日 (金)

みるみる痩せる!!堀江式ライザップ/堀江貴文

Photo トレーナーは僕の限界を計り、その限界を少し超えたところまで徹底的に追い込んでくれる。

ライザップ前とライザップ後のモデルの映像が映し出され、「結果にコミットする」というキャッチで有名になったライザップ。

非常にインパクトのあるCMなのだが、「本当にそうなるのだろうか?」「リバウンドしないんだろうか?」という疑問も同時に湧いてくる。

ライザップで痩せる秘訣は何だろうか?

ライザップでどんなことをやるかというと、「糖質オフ」と「トレーニング」の二つだという。

ここで言う「糖質オフ」とは、ざっくりと「糖質を摂取しないで、タンパク質をメインにし、残りを脂質でとる」といったもの。

これは、毎日の食事を写真に撮ってトレーナーに送るのでごまかせないとのこと。

そして「トレーニング」は週に2回、50分の筋力トレーニング。

「これだけで本当に効果があがるの?」と思ってしまったのだが、ポイントはトレーナーをつけるということではないかと感じた。

痩せるための原理は単純化すると、摂取カロリーよりも消費カロリーが多くする、というもの。

摂取カロリーを制限するために、「糖質オフ」をする。

消費カロリーを多くするために、筋肉を付け、基礎代謝を上げる。

筋肉を付けるには単にトレーニングをすればよいのではなく、自分を限界まで追い込む必要がある。

「もう限界!」「もう無理!」、そう思った先に、真の限界とその効果が待っている。

そこからが勝負である。

その勝負に勝つためには、トレーナーのサポートが必要不可欠。

「あと3回!」「もう少し!」「良い調子!」と追い込まれながら、すさまじい臨場感の中でトレーニングをする。

それによってアドレナリンが放出され、自分が想像している限界以上の能力が開花する。

「糖質オフ」にしてもトレーナーから絶えずアドバイスをしてもらうことによってうまくいく。

何事も自己流ではうまくいかないということではないだろうか。

2017年6月 8日 (木)

本当に賢い人の 丸くおさめる交渉術/三谷淳

Photo 丸くおさめる交渉は「相手が喜び、自分が得する交渉」です。
 つまり「相手を喜ばせること」と「自分が得すること」の両立が必要なのです。

人間関係、いや人生はすべて交渉だと言っても言いすぎではない。

仕事上の交渉ごとはもちろんのこと、今度の連休は家族でどこに遊びに行くかということまで、すべて交渉だといってよい。

誰もが毎日5回は交渉をしているという。

ということは、毎月150回、年間1800回の交渉をおこなっているということ。

もしこれらの交渉が今より丸くおさまるようになったとしたら、どんな毎日になるのだろうか。

楽しみは増えるしストレスは減ってくるだろう。

では、丸くおさめる交渉とは何だろうか。

それは「相手が喜び、自分が得する交渉」だという。

では、どうして交渉でわざわざ相手を喜ばせなければならないのだろうか。

その理由は3つある。

1つめは、相手が喜ばない交渉をしてしまうと、決着までに時間がかかってしまうということ。

意地の張り合いで互いが自分の主張を譲らないと、月日ばかりが経過していき、その間に別のことをできたかもしれない時間を失ってしまう。

2つめの理由は、相手が喜ばない交渉をしてしまうと、相手の恨みを買ってしまうということ。

相手を打ち負かし、自分が「勝利」を手にしてしまうと、相手は不満を持つ。

「今回は負けたから、次は絶対負けないぞ!」と考えたり、

さらには「もう二度とお前とは取引をしたくない」と思われるかもしれない。

最悪の場合、「あの会社は金の亡者で最悪だ。みんなも取引しない方がいいよ」と業界に悪いうわさを流されてしまう。

そして、3つめの理由は、相手が喜ぶ交渉をしないと、関係やご縁が次につながらないということ。

交渉は1回切りで終わることはない。

交渉の後の関係が長く続く。

1回の交渉に勝って、その後長く続く関係が険悪なものとなったのでは元も子もない。

目先の利益より長期的な利益を優先すべきということである。

交渉と言うと、勝った、負けた、が問題となりがちだが、それに固執するあまり、大切な視点を失ってしまっていることはよくあることではないだろうか。

2017年6月 7日 (水)

10年後、後悔しないための自分の道の選び方/ボブ・トビン

10 そもそも、学校を卒業してすぐに理想の仕事が見つかると期待するのはまったく非現実的です。実際には、自分のやりたいことを把握するまでにしばらく時間がかかりますし、経験を重ねるにつれてやりたいことも変化します。

一昔前に比べ、キャリアについての関心が高まっている。

私の顧問先でも、キャリア研修をしてほしいという依頼を受けることが多くなった。

10年前では考えられなかったことである。

しかし、それと同時に勘違いしている人が増えてきたのもまた事実である。

学校を卒業してすぐの状態で、自分のやりたい仕事、向いている仕事はこれだ、と決めつけている人が増えてきている。

でも、仕事に未経験の状態で、自分に向いている仕事が分かるのだろうか。

非常に疑問を感じる。

と、同時に、それによって、自分の可能性を狭めてしまっていることを残念に思う。

今は一生同じ企業で働くことが少なくなった。

だったら、何でもいいからまず働いてみることである。

働いている中で、今の仕事に疑問を持つようになったら、それはチャンスである。

自分に合った働き方に近づこうとしているからである。

こうした疑問を怖がることはない。

これは自分自身や自分のやりたいことを知るためのプロセス。

自分の頭の中で描いた理想の彫像を作り出すアーティストのように、自力で一から作り上げるもの、それが理想の仕事である。

試行錯誤を繰り返しながら、自分が望む働き方に近づいていく。

ある意味で、職場で働くことは「有給学習」である。

学びながら給料を受けとっているのである。

そして気づいたら行動することである。

勇気とは「不安でも行動を起こすこと」

「木を植えるのに一番よい時期は」で始まる中国の古いことわざ。

答えは「20年前だった。それと、今である」。

これはキャリアにも当てはまる。

自分の望むキャリアや人生に向かって舵を切るのに遅すぎることはないということであろう。

2017年6月 6日 (火)

未来型国家エストニアの挑戦/ラウル・アリキヴィ、前田陽二

Photo ほとんどの国の裁判所では、契約について一方の側の署名が偽造されていることを主張する係争がしばしばありますが、エストニアではあまり問題になりません。なぜなら電子署名の場合、この種の紛争はほとんど起こらないからです。さらにエストニアではこの14年間、自分のeIDカードがハッキングされたとか、電子署名が偽造されたという人はいません。電子署名は、手書きの署名よりもはるかに高い安全性を持っているからです。

世界で最も進んだ電子政府を持つ国、それがエストニアなのだという。

そして、電子化を進めると、いかに行政・国民生活が効率化できるかということが机上の空論ではなく、現実として語られている。

例えばエストニアでは、15歳以上の全国民のほとんどがエストニア国民であること証明する国民IDカードを持つ。

2005年10月には世界で初めてインターネットによる地方選挙を行い、2007年3月には国政選挙においてインターネット投票を可能にした。

電子化で一番問題になるのは、これによって個人情報がハッキングされ、犯罪の温床になるのではないかということ。

しかし、エストニアではこのようなことは起こっていない。

だとしたら、特に行政は電子化した方がよいに決まっている。

電子化することによって行政サービスは格段と利便性が増すであろう。

それでなくとも日本は生産性が低いと言われているのだから。

ところが日本では電子化が一向に進まない。

その一因は、日本人独特のネガティブな思考にある。

例えば、マイナンバーを導入することについても、あれだけスッタモンダしたのは記憶に新しい。

しかし、今、マイナンバーのことは話題にすら上がらない。

「あの騒動は何だったのか」と思ってしまう。

これから日本は人口が減っていく。

電子化はそのための対策の一つになる。

もっとスピード感をもってやっていくべきだろう。

2017年6月 5日 (月)

人間を磨く/田坂広志

Photo その「小さなエゴ」に処する方法は、ただ一つである。  ただ、静かに見つめること。
 それが、唯一の方法である。

私たちのの心の中の「小さなエゴ」は、捨て去ったと思っても、消し去ったと思っても、実は、それは、ただ抑圧し、心の表面に出ないようにしているだけである。

従って、抑圧することによって、一時、心の奥に隠れるが、その「小さなエゴ」は、いずれ、必ず、心の奥深くで密やかに動き出す。

例えば、同僚が先に昇進したとき、心の中で「自分は、同僚の昇進を妬むことなどない」と思う。

しかし、数か月後、その同僚が病気で休職になったとき、心の奥に、それを密かに喜ぶ自分が現れる。

そうした形で、「小さなエゴ」は、捨て去ったと思っても、必ず、心の奥深くで密やかに動き出す。

そして、それは、ときに、極めて巧妙な形で、私たちの心を支配する。

ではどうすれば良いのか。

著者は「ただ、静かに見つめること」だという。

例えば、自身の心の中に、誰かに対する「嫉妬心」が生まれてきたとき、「ああ、自分の心の中で、あの人に対する嫉妬心が動いている」と、静かに見つめることである。

ただ、このとき大切なことは、「静かに」見つめること。

その意味は、この「嫉妬心」を否定するのでもなく、肯定するのでもなく、ただ静かに見つめることである。

「ああ、こんな嫉妬心を持ってはならぬ」と否定するのでもなく、「いや、この嫉妬心こそが自分のバネになる」と肯定するのでもなく、「ああ、自分の心の中で、嫉妬心が動いている」と、ただ静かに見つめることである。

言葉にすれば、ただそれだけのことであるが、実行するのは容易ではない。

しかし、もし、それができたならば、不思議なほど、自分の心の中の「嫉妬心」の動きは、静まっていくというのである。

確かにエゴを否定したり、抑え込もうとするのでなく「静かに見つめること」というのは、人間の本質をとらえているのではないだろうか。

2017年6月 4日 (日)

仕事なんか生きがいにするな/泉谷閑示

Photo 人類がハングリー・モードで駆け抜けてきたこれまでの時代を「ハングリー・モチベーションの時代」と名付けるとすれば、「実存的な問い」が近年増えてきているのは、この「ハングリー・モチベーションの時代」が、静かに終焉に向かいつつある兆候なのではないかと考えられるのです。

日本の戦後や高度成長期は生きていくのがやっとの時代だった。

仕事するのは食べるためだったし、それ以上でもそれ以下でもなかった。

ところが今の時代は違う。

仕事することの「意味」を求めるようになった。

なぜ働くのか?何のために働くのか?と。

人間は、生きることに「意味」が感じられないと、生きていけなくなってしまうという特異な性質を持つ、唯一の動物である。

にもかかわらず、社員のマネジメントのやり方は、旧態依然としたものがほとんど。

ハングリー・モチベーションを前提としたマネジメントである。

しかし、今や、やる気と会社への忠誠心を求めるやり方はもう限界にきている。

「ハングリー・モチベーション」の時代が終わりかけている今、かつてのどんな時代よりも「人間ならでは」の知恵と文化が必要になっていることは、間違いのないところではないだろうか。

2017年6月 3日 (土)

「1日30分」を続けなさい!/古市幸雄

130 「信念と継続だけが全能である」と。自分を信じ、勉強を継続すれば、あなたにも想像がつかないほどの大きな成功を得ることができます。

これまでの貯金で生きている人が私たちの周りには非常に多い。

貯金と言ってもそれはお金のことではない。

知識とかスキルとかノウハウといった目に見えないものである。

これらは変化の激しい時代ではすぐに陳腐化してしまう。

出来る人と思われていた人が、いつの間にか化石化してしまうということも頻繁に起こっている。

では、そうならないためにはどうすればよいのか。

勉強して新しい知識やノウハウといったものを身に付け続けることである。

勉強と聞くと、拒否反応を示す人もいるが、ここから逃げていては、今の時代、生き残っていけない。

今は、自分自身への投資が、一番リターンの高い投資なのである。

そして、その方法として著者が勧めているのが、1日30分を続けるということである。

仮に1日30分勉強したとする。

すると年間で180時間になる。

年間180時間の勉強時間は、1日5時間の勉強を36日以上勉強し続けることに匹敵する。

しかも、1日5時間36日だけ、集中して勉強するよりも、毎日30分の勉強を5年間続ける方が何十倍も効果的である。

習慣化すれば何の苦にもならない。

私自身も1日30分の読書をもう5年以上続けている。

今の自分はこれがなければ成り立たない。

1日30分はすぐ効果が表れない。

しかし、ある一定の時期を過ぎると急激に効果が表れる。

それは半年かもしれないし、1年かもしれない。

大切なことは、「勉強の成果はすぐには出ない」ということを知りつつ、日々勉強を続けることである。

そして、そのために必要なのは習慣化である。

習慣化とは、無意識(潜在意識)に行動パターンを刷り込むということに他ならない。

習慣を変えるのは、最初はしんどい作業だ。

しかし、これ以外に現状を変える方法はない。

良い習慣は人生を変える、といってよいのではないだろうか。

2017年6月 2日 (金)

死ぬ気で働くリーダーにだけ人はついてくる/早川勝

Photo チームというのは、リーダー自身をそのまま映し出す「鏡」である。

確かにチームというのはリーダーの色に染まっていくものだ。

リーダーが明るく元気でポジティブなら、チームメンバーも明るく元気で、周囲に活気を与えていく。

リーダーが真面目で働き者なら、チームメンバーも真面目によく働き、勤勉な文化が構築されていく。

リーダーが目標達成型なら、チームメンバーも諦めずに目標に向かっていき、成果を出していく。

反対に、リーダーが暗くて陰湿な性格だと、チームメンバーもおとなしくて、活気がなくなっていく。

リーダーに覇気がなければ、チームメンバーのモチベーションも上がらず、組織の腐敗が進行していく。

リーダーがネガティブなら、チームメンバーからも後ろ向きな発言が増え、陰口・悪口などが横行し始める。

チームの品格とは、まさにリーダー自身の人格そのものである。

善悪の判断とは関係なく、リーダーの人格に疑問を覚える部下は自然に離れていく。

リーダーの人格に引き寄せられた部下たち同士は、いつのまにか共にチームカラーを形成していく。

まさに鏡のように、リーダーのメンタルや言動、キャラクターやパーソナリティーがそのままチームのカラーになっていく。

つまり、チームを変えようと思うなら、リーダーはまず自分を変えよ、ということである。

「先ず隗より始めよ」、これは全てのことに共通して言えるのではないだろうか。

2017年6月 1日 (木)

壁を突破できる社長 できない社長/「ベンチャー通信」編集部

Photo いくら優秀な個人でも、一人で出来ることには限界があり、またいくら優秀な個人を集めても、「組織化」がうまくいかなければ集団としての力を発揮することは出来ない。企業が組織として拡大再生産を実現するためには、この「組織力」に対する深い理解、つまりロジカルな業務分担(機能連関)を設計する力に加えて、「配置の妙」「組み合わせの妙」を実現する〝人間に対する深い洞察力〟が必要となるのである。

本書は成功した起業家がどのようにして壁を乗り越えたのかをインタビューしたもの。

起業すると様々な壁がその行く手をさえぎる。

そして、その壁を一つひとつ乗り越えなければ会社は存続することはできない。

中でも大きく立ちはだかる壁の一つとして「組織化の壁」がある。

会社が大きくなれるかどうかはこの壁を突破できるかどうかにかかっている。

私が関与している会社の中には、一代で数百名の企業にした社長もいれば、40年たっても数名で営業している社長もいる。

もちろん、大きければ良いというものでもないのだが、やはりある程度の規模がないと、良い仕事はできない。

では、どこが違うのか。

会社を大きくしている社長が共通して言うのは、起業して数年後、「組織化」に真剣に取り組んでいるということである。

組織化をするにあたりカギになるのは「管理職」である。

社長の分身となって部下をまとめ育成する管理職が育成できれば、組織化はうまくいく。

この優秀な管理職を育成できるかどうか。

中小企業の大きな課題である。

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