MBAで学ぶ負けない戦略思考「ゲーム理論」入門/若菜力人
ルールは守るものではなく、自分に都合よく変えていくもの。
律儀にルールを守る私たち日本人にはなじめないかもしれませんが、これが戦略ゲームの必勝法なのです。
この考え方、日本人にはなかなかなじまないかもしれない。
潔くない、卑怯、という言葉がでてきそうだ。
そんなことを許していたら何でもありじゃないか、という声が聞こえてきそうだ。
しかし、「ルールを変える」ということはあらゆる場面で行われている。
特に目につくのは、スポーツの世界である。
記憶に残っているのは、オリンピックで鈴木大地が背泳ぎで金メダルを取ると、バサロ泳法の距離が制限されたり、スキーのジャンプで日本が優勝すると、スキーの板の長さが身長と比例する形に変わったりと、枚挙にいとまがない。
「ゲームの構造が自分に不利な場合、ゲームの構造自体を変えることを考えよ!」ということであろう。
自分に不利なゲームの構造を徹底分析した上で、「相手にとって有利なゲームのルール」を意図して戦略的に変え、自らにとって確実に有利となる構図に持ち込む。
これも立派な戦略である。
そして合理的な考え方でもある。
戦略的発想は日本人に欠けているものの一つではないだろうか。
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