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2017年7月 9日 (日)

死の枝/松本清張

Photo 「ぼくは、前のとき、それをあまり気にもとめず聞いていたんですが、今度、池内さんの狂言自殺騒ぎで、はっと思い当たったんです。ああ、そうか、これは、うまく計算された犯罪だなと思いました。偶然にみせかけて、その偶然が全部、人工的な、見えない紐になっていると思いましたよ。何しろ、人身事故を起こした車は“〝凶器”〟と云われている時代ですから、ああ、またタクシーがひどいことをやったな、と警察でも世間でも考えたと思いますよ。この犯罪は、そういう盲点も利用したと思いますね」

本書は11篇の短編集である。

上記は「交通事故死亡1名」からの抜き書き。

タクシーは突然横から飛び出してきた女性をよけようとして、ハンドルを切ったのだが、そのよけた先にいた男に追突する。

男は即死。

どう見てもこれは偶然の出来事。

しかし、読み進めていくうちに、この男に脅されていた女とその知人が仕組んだ計画殺人だと分かってくる。

私もつい騙されてしまった。

その他、どの作品も、犯人が安心し切ったところで、大どんでん返しを食らう。

それも、ほんの些細な出来事、物であったりするところが、面白い。

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