凡人が一流になる「ねたみ力」/松下信武
「ポジティブな感情:ネガティブな感情=3:1」こそ、凡人が一流になるための黄金比といえる。
ねたみの感情は誰しもあるもの。
そしてねたむことはよくないことと捉えがちである。
しかし、この感情には自分を成長させる力が秘められている。
怒り、悲しみ、不安が入り混じる複雑な感情であるねたみは、使い方によって成功へ導く強力なアイテムとなるというのである。
心理学では、自分にない優れたものや能力が他人にあることを発見したとき、ねたみが生まれるとされている。
良きライバルには、自分より優れたものや能力がある。
それゆえ、ライバルをねたむのを避けることはできない。
むしろ、ライバルにはあって自分にはない長所を強く意識することで、徹底的にライバルをねたみ、それを学習のエネルギーに変えていけば良いのである。
しかし、ねたみの感情は、場合によってはマイナスの感情や行動を引き起こす。
そうならないためには、「ポジティブな感情:ネガティブな感情=3:1」を意識することが重要だという。
つまり、ねたみを構成する「怒り、悲しみ、恐れ」の感情はネガティブな感情のため、ねたみだけを感じてライバルと競争していては「3:1の黄金比」にはならない。
だから、「自分はねたんでいるな」と感じたら、
「ライバルとの競争を楽しむ」
「競争しながら成長している自分をイメージする」
「ライバルを凌駕したときの爽快感をイメージする」
などといったふうに、ポジティブなことを三つ考える。
すると、3:1の黄金比にどんどん近づいていくという考え方だ。
ねたみの感情をうまくコントロールすることに成長の秘訣があるということではないだろうか。
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