ステーキを売るなシズルを売れ/エルマー・ホイラー
あなたが売るあらゆる商品に「シズル」が隠されている。それらを見つけ出して、販売に生かすのだ! まずシズルをぶつけることによって、お客様の心に欲望を呼び起こそう。そうすれば、必要な技術的説明にも、楽に入っていける。
30年位前、セールスの仕事をしていた時、読んだ覚えがある本である。
久しぶりに読んでみた。
「シズル」とは、ステーキをジュージューと焼く、あの音のこと。
人はステーキのジュージューと焼く、その音に惹きつけられてステーキを注文する。
つまり「シズル」とは、お客様がそれを買いたくなる主要な理由のこと。
あらゆる商品に「シズル」が隠されている。
それらを見つけ出して、販売に生かすことが重要。
まずシズルをぶつけることによって、お客様の心に欲望を呼び起こす。
そうすれば、必要な技術的説明にも、楽に入っていける。
気の利いたウェイターなら、シャンパンを売るのではなく、シャンパンの泡を売るのだということをよく知っている。
食料品店の店員は、コーヒーを売るのではなく、その風味を売っている。
チーズが売れるのは、その匂いのおかげだ。
保険のセールスマンは、危険に対する安心感を売るのであって、一カ月あたりの掛け金の支払いを売るのではない。
健康的、快適、手間がかからない、腰が痛くならない、家がきれいになる、こういったことが、電気掃除機の「シズル」である。
どんな自動車のなかにも、どんな保険のなかにも、どんな食料品のなかにも、どんな化粧品のなかにも、人々がそれを買おうと思う理由がひそんでいる。
このような理由を「シズル」と呼ぶ。
これらを明確にし、それを言葉にしてまとめ、相手に伝える事。
ずいぶん昔に書かれたセールスのバイブルと言ってもよい本だが、セールスの基本は今も全く変わっていないと言ってよいだろう。
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