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2017年10月 9日 (月)

ナショナリズム入門/植村和秀

Photo ナショナリズムという日本語は、Nationalismをカタカナ表記しただけです。つまり、日本語としての説明になっていないのです。それでは、この英語をどのように翻訳すればいいのでしょうか。おおまかに言って、国家主義、国民主義、民族主義、国粋主義などと訳せるように思います。しかし何か一つの日本語で、これらのイメージすべてを代表させることはできません。

「ナショナリズム」という言葉を目にすることが日本でも多くなった。

竹島問題をめぐる韓国のナショナリズムと日本のナショナリズム。

尖閣諸島問題をめぐる中国のナショナリズムと日本のナショナリズム。

靖国問題をめぐる日本のナショナリズム。

テレビや新聞に取り上げられ、インターネットでも語られる東アジアの大問題である。

ではナショナリズムとは何か?

ナショナリズムとは、ネイションへの肯定的なこだわりに他ならない。

ネイションがなければ、ナショナリズムはありえない。

それではネイションとはいったい何なか。

例えば「日本」は、ネイションの一例です。

中国、アメリカ、トルコ、ドイツ、インド、インドネシアなども同様。

これらは、国家のイメージ、国民のイメージ、そしてたいていは民族のイメージとも結び付く呼び名である。

一方、旧ユーゴスラビアやアラブ諸国等、複数の民族が一つの国家をつくり上げている場合もある。

ネイションというのは透明な空っぽの袋のようなもの。

ここにさまざまなものが詰め込まれて、初めてネイションには独自の色が出てくる。

そしてその入れ物とは土地である。

そして降り積もる雪のように、歴史の中でさまざまな意味が、その土地の上に付け加えられていく。

そしてその過程で様々な争いがある。

実は、ネイションをめぐる争いには、ネイションを活性化させ、今を生きる人々のこだわりを増強させる作用がある。

それがナショナリズムへとつながっていく。

大きな歴史の流れの中で、ナショナリズムがどのような役割を担うのか、しっかりと見ていく必要がある。

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