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2017年10月 2日 (月)

プロフェッショナル原論/波頭亮

Photo プロフェッショナルの本質とは、実はプロフェッショナルという言葉自体に隠されている。プロフェッショナル「professional」という言葉は、「profess」という「宣誓」を意味する言葉から来ている。つまりプロフェッショナルとは、その職業に就くのに際して神に誓いを立てなければならないほどの厳しい職業なのである。
 何を神に誓うのかと言うと、社会に貢献し公益に寄与することを目的として働くこと、そしてその目的を果すために定められているプロフェッショナルの掟を守ることである。

プロフェッショナルとは何か?

多くの人はアマとの対比でとらえている面がある。

つまり、スポーツの世界にあるように、お金をもらわないのがアマ、お金をもらわないのがプロだと。

しかし、本来はむしろ精神性や専門性を表す言葉である。

プロフェッショナルという概念は紀元前五世紀に古代ギリシアで成立した。

「ヒポクラテスの誓い」という医者の心得を打ち立て、「医学の父」と称されるヒポクラテスがさしずめプロフェッショナル第一号というところであろう。

プロフェッショナルとは、一言で表すならば、「高度な知識と技術によってクライアントの依頼事項を適えるインディペンデントな職業」と定義することができる。

まず、通常一般の人では全く及ばない水準の、長年の修練によってようやく身につけることができるような高度で専門的な知識や技術でなければならない。

こうした極めて高度な職能を有していることがプロフェッショナルの第一の要件である。

次に、プロフェッショナルの仕事は、特定のクライアントからの特定の依頼事項を解決してあげるという形式をとる。

通常のビジネスのように財やサービスを不特定多数の人々に無差別に提供するのではない。

特定の問題を抱えた特定の人からの依頼に基づいて仕事が成立し、その問題を解決してあげるのがプロフェッショナルの仕事である。

最後に、プロフェッショナルはインディペンデント、即ち職業人として独立した身分である。

プロフェッショナルは仕事においては、誰の命令も受けないし、誰にも管理されない。

つまり、正当なプロフェッショナルであるためには、世のため人のため、即ち公益に寄与することを唯一の動機として働かなければならないのである。

こう考えると、到底プロフェッショナルといえない人が、自らをプロフェッショナルだと言っているケースが多いのではないだろうか。

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