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2017年11月 5日 (日)

リクルートのDNA/江副浩正

Dna そこで大切なことは、失敗に対して寛容な組織風土である。赤字事業からの撤退パーティでは、周囲のみんなが「お疲れ様でした」と拍手をするようでないといけない。

リクルートは人材輩出企業と呼ばれている。

各界に優秀な人材を多数輩出している。

また、リクルートでは定年まで働く社員はごく少数。

ほとんどは途中で辞めていく。

そしてそれを退職とは呼ばず、「卒業」と呼ぶ。

各人の「卒業式」は、ホテルの小宴会場やレストランで、会費制で行われる。

百人位が集まり、「卒業」する人に向かってそれぞれが壇上で好き勝手なことを言い、二次会へと流れていく。

入社式より盛大なイベントになることが多い。

社員が早期に退職できる背景には、早期退職割増金制度や社員持株会制度、フレックス定年制度などを導入していることがある。

このような早期退職を応援する制度は、若くして会社を辞め、自ら起業する社員を育てる土壌のひとつとなっている。

また、リクルートでは「社員皆経営者主義」を掲げて、会社の中に会社(プロフィットセンター)を作り、PC長を会社の社長として扱う。

リクルートのなかにスモールサイズの会社を数多く設立していくのである。

社長だけというカンパニーもあっていい。

そのような形の「社員皆経営者主義」で社内に経営者が育ち、リクルート自身も高い業績を上げるようになっていった。

PC制が浸透するにつれて、「リクルートは商売の勉強ができる会社」と、学生の間で評判が立ち、起業家精神旺盛な人が入社してくるようになった。

PC制のもと、組織は自己増殖と細胞分裂を繰り返し、社員が互いに競争しつつ発展するようになっていった。

また、定期的にカンパニーごとの収支計算を行っていき、高い収益にはそれに見合う報酬を、との考え方を取る。

一方で、赤字会社で将来黒字化が見込めない事業は、早期に撤退して清算する。

しかし、失敗を責めない。

このような一連の仕組みとそこから培われてきた風土が人材を輩出することになっているのではないだろうか。

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