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2017年11月の30件の記事

2017年11月30日 (木)

エニアグラム即効心理術/花菱昼男

Photo 「子供は成長するにつれ自分の中の感情と、適合しなければいけない外界、つまり社会的な現実との間に、対立を感じ始める。自我意識とは、『社会に適合しようとして身につけた、限定的な意識の様式』である。人は、防衛の壁を築くことによって、自分を守ろうとする。何故なら、自分と外界の間には、分裂が生じているからである。自我は、外界が自分の性に合わないし、危険だと感じている。それは外界が、自我の最も深い欲求を、常に満たしそこねているからである」

さっと読めるミニ書籍だが印象に残る言葉があった。

これはエニアグラムをアメリカに紹介したオスカー・イチャーソの言葉。

彼は「自我意識は、自己と外界の間の分裂から生じる」としている。

イチャーソによれば、人は四歳から六歳にかけて、自分の中で味わっている内的な感情と周りの外界とが食い違い「同調」しないことを発見する。

社会はある意味で敵なのだ。

そして、これは「損失」として経験される。

自分と自分以外の全てのものとの間に、理想的な一致が失われていることに気付き、その「損失」を自己実現によって埋め合わせようと決心する。

その為には自己実現とは何なのか、また自分は何者であるのかという意識を必然的に制約せざるを得なくなる。

結果、自分だけの人生を創り出そうと決心し、全てを自力で成し遂げることができると主張するようになる。

また自らの自己実現の為に、外界の現実との相互性に依存することを拒絶する。

このような外界との関係性と葛藤のなかで人格が形成されるというのである。

エニアグラムでは人を9つのタイプに分けているが、勉強すればするほど、人の自我・気質の奥深さに驚かされる。

2017年11月29日 (水)

心を見透かす技術/レオ・マルティン

Photo 人間関係がうまくいかない理由として圧倒的に多いのは、各人が自分の視点に基づいて考え、行動している、という単純なことだ。

多くの人は、相手も自分と同じように物事を見ていると思い込んでいる。

だから、自分がしてもらいたいことを相手にやったのに好ましい反応がなかった場合、相手は変わり者と思ってしまう。

しかし、その相手は自分のことを変わり者と思っているかもしれない。

大事なことは一人ひとりみんな感じ方が違うのだ、と受け止めることだ。

相手が何を期待しているか、相手がどんなタイプの人間かがわかれば、腹を立てずに済むことは多い。

著者は人間を様々なタイプに分類している。

たとえば、ルーペタイプと広角レンズタイプ。

ルーペタイプは細部にこだわり、広角レンズタイプは物事を俯瞰してとらえる。

行動派と交際派と分析派。

行動派にとって大事なのは、今この瞬間。

十年後にどうなるかということは、行動派の思考の中では重要ではない。

行動派は現在を生きて、衝動的に行動する。

はっきりとした目標を持っていて、どうしたら達成できるかを知っている。

そして最短コースを選ぶ。

交際派は過去を引き合いに出すのを好む。

過去を現在に持ち出して、共通のよい思い出を生き生きと蘇らせる。

交際派が大切にするのは人間関係。

周りの人たちは交際派のことを、人の気持ちをわかってくれる温かい人とみなして、一緒にいて心地よく感じる。

交際派は人を押しのけて前に進むようなことはなく、むしろ自分の利益を引っ込めることもある。

ただし、人から利用されたと感じた場合は、がっかりして引き下がる。

争うことはなく、自分で傷を癒す。

分析派は典型的な〈公共放送〉タイプ。

数字、資料、確たる事実を重要視し、咄嗟の行動は得意ではない。

行動派を納得させるには、自信たっぷりに振る舞うこと。

挑戦的なくらいがいいかもしれない。

交際派の心を勝ち取るには、率直に向き合って、相手のために時間を取ること。

分析派が相手なら、数字や資料や事実を提供すること。

これ以外にも様々なタイプが説明されている。

これらを理解することが良い人間関係を築く基本だと言えよう。

2017年11月28日 (火)

人生の扉を開く最強のマジック/ジェームズ・ドゥティ

Photo_2 「現実をつくるのは、あなたの考えよ。あなたがやらなければ、誰かがあなたの現実をつくることになる」

少年は、ある夏の日、ふらりと入った手品用品店で人生を変えるマジックを知っているという女性、ルースに出会う。

少年はルースを通して生き方を学んでいく。

中でもこのルースの言葉は印象深い。

ここで言っているのは、考え方が変わると、現実が変わるということである。

それは科学で証明された真実でもある。

もっとすごい真実は、心が変わるとすべてが変わるということだ。

世界に対する自分の見方が変わるだけでなく、自分に対する世界の見方が変わる。

そして自分に対する世界の反応が変わる。

考え方を変えることがいかに重要かを教えてくれる本である。

2017年11月27日 (月)

リーダーが身につけたい25のこと/鈴木義幸

25 リーダーシップとは、「1人では実現できない何かを実現したいと思い、他者に働きかけ、協力を仰ぎ、その実現を目指す力」のことです。

ということは、リーダーシップを発揮するためには何よりもまず「実現したいこと」がなければならないということ。

協力者を惹きつけ、ワクワクさせる未来のビジョン。

それがない人は、どう転んでもリーダーとして機能しない。

ところが、企業では往々にして、ビジョンが特にない、あるいは、あまり周りをワクワクさせないビジョンしか持っていない人がリーダーの役割を担っていたりする。

上からの指示を忠実にこなし、プレーヤーとして優秀な成績を上げ続けた人が昇進することが多い。

だから、リーダーになった途端、ダメになる。

逆にリーダーとして力を発揮する人は、必ず「これをやりたい!」がある。

それがあるから逆風にもめげずビジョンを実現する。

また、「これがやりたい!」を持っているリーダーが率いる企業は不況に対して強い。

「これがやりたい!」があるので、黒船が来る前に、自分からどんどん新しい手を打っていける。

だから時代をつくることができる。

リーダーはまず「何をやりたいのか?」「何を実現したいのか?」を真剣に考えるべきだろう。

2017年11月26日 (日)

ホスピタリティノート/高野登

Photo 「難しい時代だ。しかし、いい時代ともいえる。そして間違いなく面白い時代だ。まさに本物しか生き残れない時代になった。偽物(Fake)はみな消えていくだろう。本質を見抜く力が試される。穏やかな海でたくましい船乗りが育つことはないのだ。これを機に、自分たちの経営センスや感性をさらに磨こう。そして、この荒波を乗り越える醍醐味を共に味わおうではないか!」

これはリーマン・ショックから1カ月後、リッツ・カールトンのクーパー社長から地域担当のリーダーに届いたメッセージ。

リーマンショック後の時代を「難し時代」「いい時代」「面白い時代」と表現している。

いい会社かどうかは、困難な時代にどう立ち向かうかによって決まる。

世界が好景気に沸いている時代では、悪い会社であっても収益を上げることができる。

しかし、不況になると、そのような会社は淘汰されていく。

そして本物だけが残る。

不況は何年かに一度は必ず来る。

歴史を見れば好況と不況は繰り返し訪れる。

リーマンショック級の不況を「面白い」と感じられる会社が本物なのではないだろうか。

2017年11月25日 (土)

30代で人生を逆転させる残業0の時間術/石川和男

30 1日24時間という全人類が平等に与えられた時間。この時間を有意義に過ごすために、お金で買える時間は買ってしまいましょう。

時間をお金で買うということ。

この考え方は重要だ。

私自身もやっていることである。

たとえば、何らかのノウハウを得たいと思ったとき。

私はそれに関連するセミナーに出席することにしている。

その類のセミナーは大抵東京でやっているので、私の住んでいる山口から出席するには交通費や宿泊費だけでもばかにならない金額になる。

往復で少なくとも4万円はかかる。

それプラス、セミナー受講料ということになると、多大な出費になる。

しかし、それによって使えるノウハウを得、それによって儲ければ十分元は取れる。

もちろん、何冊も本を読んでノウハウを得ることもできる。

しかし、それだと膨大な時間がかかる。

それよりはセミナーに出た方が時間を短縮できる。

結果的に時間をお金で買うことになっている。

要は、お金をかけることを消費と見るか投資と見るかの違いではないだろうか。

2017年11月24日 (金)

30代で人生を逆転させる1日30分勉強法/石川和男

Photo 人生を逆転させる共通のキーワード。
 それは、勉強すること。
 勉強することが、人生を逆転させる唯一のチケットなのです!

本書のタイトルは「30代で・・・」となっているが、40代であっても50代であっても60代であっても勉強は必要だ。

確かに、「一生勉強するのはちょっと」と考える人はいるだろう。

しかし、今後日本人は70過ぎまで働くようになるだろう。

そうすると、50年間、仕事をすることになるだろう。

では50年間同じ仕事があるのだろうか。

今のような変化の激しい時代、その確率は限りなくゼロに近い。

場合によっては人工知能やロボットに仕事を奪われてしまうかもしれない。

そうなると、50年間、絶えずインプットとアウトプットを繰り返し、自分の付加価値を高めていく必要がある。

つまり、社会人になっても勉強をし続けることが当たり前に時代になってくるのではないだろうか。

総務省統計局が実施した「社会生活基本調査」では、30〜49歳の1日平均の学習や研究をする時間は7〜8分だという。

1日30分の勉強を続ければ、平均の3倍以上勉強することになる。

これを数年続ければ、追いつけないくらいの差になる。

たかが30分、されど30分ということであろう。

2017年11月23日 (木)

海戦からみた太平洋戦争/戸高一成

Photo もともと軍令部が1941(昭和16)年の夏に開戦やむなしという立場をとった背景には、確固たる勝算があったわけではなかった。このころ日米戦の見通しについて、永野修身軍令部総長はしばしば、「開戦二年間は勝算あり」、しかし「長期戦になる可能性が高い」、「その場合の戦局の推移はおぼつかない」という意見を表明していた。日米戦の主役となるはずの海軍のトップが、このような心許ない見通しを述べていたことに対して、天皇も「成算なきものに対して戦争を始めるのはいかがなものか」と大いに心配したという。

太平洋戦争の最大の問題点は勝てない戦争をしてしまったということである。

そもそも軍令部も勝算があったわけではなかった。

一部の軍国主義者が戦争を始めたという人がいる。

でも、それは違う。

元来、軍国主義者は勝てない戦争はやらない。

むしろ、当時のマスコミやそれによって作られた世論が「戦争やむなし」という空気をつくってしまったのではないのか。

そしてその空気に政府も軍部も抗えず勝てない戦争をはじめてしまったのではないだろうか。

山本七平氏が「空気の研究」という著書で、日本人の意思決定に影響を与えている「空気」の存在を明らかにしている。

その空気が、国の意思決定にも影響を与えたのではないだろうか。

日本人がいかに空気に影響を受けているのか。

歴史を見るとそれがよく分かる。

そして今もそれは全く変わっていない。

2017年11月22日 (水)

ニュースの“なぜ?”は世界史に学べ/茂木誠

Photo オバマのような平和主義者が平和をもたらすとは限りません。その逆の例のほうが圧倒的に多い。平和主義者は舐められる、というのが世界史の教訓なのです。

歴史を見ると、平和主義者が戦争を起こしているという逆説的な現実が浮かび上がってくる。

オバマ大統領は、「イラク戦争は失敗だった。だから、イラクからアメリカ軍をすべて引き揚げる」と公約して当選した大統領である。

「核のない世界!」と演説しノーベル平和賞を授与された。

アメリカはもはや世界の警察官ではないと宣言した。

その結果、どうなったのか。

ISが勢力を拡大し、中国は南シナ海に進出して南沙諸島の埋め立てを続け、北朝鮮は核とミサイルの開発をどんどん進めた。

今の世界の混乱の火種はオバマ大統領時代にまかれたといっても過言ではない。

今、各国の指導者がその後始末をさせられているわけだが、「耳障りの良い言葉には警戒せよ」という教訓を与えてくれ意義は大きい。

2017年11月21日 (火)

これ、いったいどうやったら売れるんですか?/永井孝尚

Photo かつては、いいものを作ればそれなりに売れた。
 しかしいまは、お客さんが本気で「ほしい」と思ってくれないと、絶対にモノは売れない。だからお客さんがお金を出す理由をつくるためのバリュープロポジションの考え方が、非常に重要になってきた。

バリュープロポジションとは、お客さんに提供する価値を決めたもの。

お客は「ほしいと思い、かつ、それに代わるものがないもの」と出会ったときにお金を出す。

だから売る側はバリュープロポジションを考え抜くことで、お客さんがお金を出す理由を創り出す必要がある。

バリュープロポジションを考えるには、まずターゲットのお客さんを絞り込んで、そのお客さんがお金を出す理由を考え抜く必要がある。

たとえば、腕時計は「正確な時間を知ること」がそれをつける理由だった。

でもいまやスマホや携帯で正確な時間はすぐわかる。

だから腕時計をしない人が増えている。

では腕時計はもう売れないのか?

そうではない。

ある特殊な目的をもった時計は売れている。

たとえば、登山専用ウォッチやジョギング専用ウォッチは売れている。

それはジョギング専用ウォッチは「体力を強化する」、登山専用ウォッチは「安全に登山する」、という価値を創造することで、お客さんがお金を出す「理由」を創り、新市場を生み出したから。

そのために、登山専用ウォッチの開発チームは、まだいまほど登山やアウトドアがブームになっていない頃から、「必ずニーズはあるはず」と考えて、登山家と一緒に山登りを繰り返したという。

そうやって登山家の立場で徹底的にニーズを洗い出し、必要な機能をつくり込んだ。

ジョギング専用ウォッチの開発チームも、日々、ジョギングを通して、徹底的にお客さんの立場に立ち、新たなニーズを掘り起こし、さらなる価値の提供を考え続けているという。

必要なことは、まず徹底的にお客さんの立場に立ってみること。

そして目を皿のようにして、まだ見ぬお客さんのニーズを見つけ出すこと。

市場がレッドオーシャンに陥ってしまっても、腕時計市場からジョギング専用ウォッチや登山専用ウォッチが生まれたように、お客さんが気づいていないニーズは必ずある。

それを見つけ出して、バリュープロポジションを考え出し、ブルーオーシャンにたどり着ければ、モノは必ず売れるようになる。

モノが売れるにはそれなりの理由があるということである。

2017年11月20日 (月)

リッツ・カールトン 至高のホスピタリティ/高野登

Photo あの組織でなければダメだ。あの会社でなければダメだ。あのホテルでなければダメだ。あの人でなければダメだ。そう強烈に思わせるものがないと、人は動かないし買おうとはしません。今はそういう時代なのです。

リッツ・カールトンがなぜ高い評価を得ているのか?

それは、スタッフ一人ひとりが、おもてなしとは何であるのかを日々考え、生き方・働き方をとおして、人として成長しようとし続けているから。

だからファンが増える。

つまり、リッツ・カールトンに泊まりに来る人はホテルであればどこでもよいとは考えていない。

「あのホテルでなければダメ」と考えているのである。

これはホテル以外にも言える。

今はモノが売れない時代だという。

最近はどこへ行ってもこうした話を聞くことが多くなった。

しかし、答えは簡単。

買う理由がないからである。

人は動きたいと思えるメッセージが伝わってこないときには、動こうとはしない。

モノを買うときも同様である。

わざわざ財布のひもをとくわけですから、ひもとく理由がなければ、当然それは開けられずに終わってしまう。

自分の提供する商品なりサービスなりが素晴らしいものだったとしても、安くてお買い得なものだったとしても、それを買う理由が明確に相手に伝わらないかぎり、人は買ってくれない。

世の中にはカリスマ営業マンと呼ばれている人たちがいる。

彼らは相手側から「あなたから買いたい。あなたにお願いしたい」と言われる。

どうしても彼から買いたい、彼でなければダメだと思わせる何かがあるわけである。

だから自分は人から、「あの」が付く人だと思われているのだろうか?

「あの」が付くような仕事をちゃんとやっているのだろうか?

普段から、そのことを考えてみることが大切ということではないだろうか。

2017年11月19日 (日)

リーダーになる人の「ランチェスター戦略」入門/福田秀人

Photo 気概誇示屋がいる企業では…… 「がんばれ」、「がんばります」とのやりとりがこだまする一方で、どうがんばるかがはっきりせず、小さな成果が大きな成果のように報告される。
 架空の売上計上や在庫操作など様々な手法で業績が誇張され、損失が隠される。

業績が上がらない企業には共通点がある。

ガンバリズムが横行し具体策が全く出てこないということである。

そして、手っ取り早く目先の業績をあげるためのダンピングや押し込み販売、与信や回収条件の緩和などに走り、大きな損失や不祥事の危険をとめどなく増やしていく。

現実的な提案をなす者は排除され、本当のことを言う者はいなくなる。

最悪の状態である。

そもそも戦略というものがない。

では戦略さえあればいいのか?

それもまた違和感を感じる。

戦略が絵に描いた餅担っている例は枚挙に暇がない。

中小企業には中小企業の身の丈にあった戦略がある。

それがランチェスター戦略である。

これは別名「弱者の戦略」と呼ぶ。

例えば、大企業では市場を席巻するナンバーワン商品を作ることは最重要課題である。

しかし、ランチェスター戦略ではナンバーワンを追求するには、「どこでナンバーワンになるか」を決める。

ランチェスター戦略は、地域にナンバーワンをつくる地域戦略を優先させる。

商品戦略は、地域ナンバーワンを可能にする条件として、従属させる。

つまり、ナンバーワンを目指すといっても大企業と中小企業とは意味合いが違うのである。

大きなマーケットは、どの企業も重視しているだけに、大競合地帯になっており、ここで勝つことは容易ではない。

勝てたとしても、他社に大きな差をつけることは困難である。

むしろ、小さなマーケットで勝ち、その積みかさねで企業を伸ばす姿勢が望ましい。

ようは、「大勝を狙わず、小さな勝利を積みかさねよ」と説いているのである。

中小企業はもっと弱者の戦略と言われるランチェスター戦略を見直してもよいのではないだろうか。

2017年11月18日 (土)

なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか/ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー

Photo DDOでは、非効率に見えることがきわめて高い有効性をもつ場合もある。DDOは、個人とグループが抱えている根本的な問題に対処するという形で、全員の学習と成長に時間を投資しているのだ。いまその投資をすることにより、将来さらに大きな成功を収めようというわけだ。

DDOとはDeliberately Developmental Organizationの略で日本語に訳せば「発達指向型組織」となる。

DDOでは、ビジネスで卓越した成果を上げることと、会社の仕事を通じて人々が成長することという、二つの目標が完全に一体化している。

二者択一ではないのである。

研究によると、人が仕事で燃え尽き状態に陥る最大の原因は、仕事の負担が重すぎることではない。

その要因とは、成長を感じられずに長く働き続けることだ。

だから、弱点の克服に取り組もうとせず、弱点を隠そうとする結果、みずからの人としての成長をはばんだり、その足を引っ張ったりすることの弊害は、あまりに大きい。

世界中のどの国でも、大半の人が「自分の弱さを隠す」ことに時間とエネルギーを費やしている。

まわりの人から見える自分の印象を操作し、なるべく優秀に見せようとする。

駆け引きをし、欠点を隠し、不安を隠し、限界を隠す。

自分を隠すことにいそしんでいるのだ。

しかし、弱さの重要性に気づいた人は、それと向き合う。

弱さは、恥や恐れや自己肯定感の乏しさの基である反面、喜びと創造性、帰属意識、愛情の根源にもなる。

DDOは弱さに目を向ける。

そしてそれを克服することを通して人の成長を促し、組織としての成果につなげる。

本書では、それを単なる理論ではなく、ネクスト・ジャンプ、デキュリオン、ブリッジウォーターという三つの企業を通して、実証してみせている。

非常に興味深い。

2017年11月17日 (金)

並外れたマネジャーになる 80対20の法則/リチャード・コッチ

8020 怠慢と選択力にも密接な関係がある。怠慢なマネジャーは選択力がなければならず、選択力のあるマネジャーは怠慢であることが許される。選択力と成功も密接に結びついている。

利益の80パーセントは20パーセントの顧客がもたらす。

成果の80パーセントは20パーセントの労力であげられる。

これを80対20の法則という。

大きな成果をもたらした要因を調べていくと意外なことがわかる。

大きな成果は、小さな行動やわずかな労力で達成されている場合が多いのである。

この法則は理論ではない。

誰かが頭でつくり上げたものではない。

比率で表した原因と結果の関係を検証し、導き出された経験則である。

そしてこの法則はマネジメントにも適用することができる。

小さな働きで大きな成果を上げることはマネジメントとして大事な考え方である。

勤勉なマネジャーと怠け者マネジャーとどちらが成果を上げるのか?

それは怠け者マネジャーである。

勤勉なマネジャーの下で部下は怠け者になる

これでは部下は成長しない。

成果も上がらない。

だからマネジャーは怠け者であるべき。

怠けることは進歩への道だが、高度な思索と高い志があってこそだ。

それがないのは単なる怠け者である。

怠け者で賢明なマネジャーが、最高の上司、最高の経営者になる。

怠けるには選択眼を磨く必要があり、成功するには選択が必要だ。

十分に休息をとって、大きなチャンスを活かし、大きな決断をしたとき、最高の結果が生まれる。

順調にキャリアを重ねている人はみな、数少ない節目に重大な決断をしている。

ただ生まれつきの怠け者には褒めるところがない。

最高のマネジャーの怠け癖は、長年かかって身につけたものだ。

逆説的な言い方だが、80対20の法則がすごいのは、常識に反しているところにある。

でも、これ、マネジメントの本質をついているのではないだろうか。

2017年11月16日 (木)

残業ゼロの人の段取りのキホン/伊庭正康

Photo まずは、「〈人事評価を上げること〉にトライする」のです。
 えっ、それ……(出世ばかり考えている嫌味な人にならない?)、と思われたかもしれません。
 でも、まずはこれを第一歩と考えてください。
 これをクリアした時、次の飛躍が期待できるのです。

段取りを辞典で調べると、「事を運ぶための順序。事がうまく運ぶように、前もって手順をととのえること」と説明されている。

そのためには、目の前にある仕事にはどんな意味があり、いつまでにどのようにすることが求められているかを把握している必要がある。

実は、それは人事評価を上げることにつながる。

人事評価とは会社から社員へのメッセージである。

会社の目指すビジョンに近づくために、何をどのようにしてほしいということを示しているのが人事評価表である。

当然、それに応える社員は良い評価が与えられる。

会社の方向性を無視した仕事のやり方をしても決して良い評価は得られない。

そして評価を上げるとは、「求められること」に対して、期待以上の成果を出すことを意味する。

人事評価の中に含まれるメッセージ性にもっと着目してもよいのではないだろうか。

2017年11月15日 (水)

魔法のNLP実践トレーニング/椎名規夫

Photo NLPは在り方です。
 自分がどんな言葉を使って生きていくのか……
 NLPは関わりです。
 自分がどんな言葉で、家族、会社、地域、仲間たちと関わっていくのか……。
 NLPは広がりです。
 言葉を通して、関わる人たちの可能性を広げることができるのです。

NLPのNは、五感による体験を指す。

私たちは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、身体感覚を通して世界を体験している。

これがN(Neuro)

NLPのLは言語を意味する。

NLPでいう言語とは言葉と非言語を指す。

これがL(linguistic)

五感によって得られた情報は、そのまま知覚されるのではなく、脳の受け取り方によって知覚される。

この脳の受け取り方がP(Programming)

NLPは、体験、プログラム、言語の相互作用がどのように私たちの身体や行動のパターンに影響を与えているかというしくみを学び、実践する手法。

この手法を身につけることによって、私たちは人生のさまざまな局面で、より効果的な成果を出すことができるようになる。

確かに、NLPは卓越したスキルである。

ところが、NLPはアメリカ生まれ。

アメリカの言語から生まれた。

言語は文化から生まれる。

だから、アメリカ生まれのNLPを文化の違う日本で使うには、そのままではうまくいかない部分がある。

文化の違う日本では柔軟性をもって学ぶ必要があるのではないだろうか。

2017年11月14日 (火)

シリコンバレー式 最強の育て方/世古詞一

Photo 革新的なベンチャー企業や世界的有名企業が本社を構える米国のシリコンバレーでは、上司と部下とのコミュニケーションで1on1ミーティングというカルチャーが当たり前になっています。上司と部下が週に1回、30分~1時間程度「必ず」1対1の面談を行うのです。

シリコンバレーでは上司と部下が週に1回、1対1の面談を行っているという。

今は変化が激しく、スピードが求められる時代である。

そんな中、よくそんな時間があるものだ、と思いがちだが、実は逆である。

変化が激しいからこそ、現場に一番遠い位置にいるトップの言う通りにやっていたのでは変化に対応できない。

現場の社員が自律的に考え、行動しなければならない。

しかし、だからといって現場が勝手にやっていいということではない。

やはり、根本となる考え方は絶えず確認していなければならない。

「このような考え方で仕事をする必要がある」というすり合わせは上司と部下の間で絶えず話し合い確認する必要がある。

この根本的な考え方のすり合わせがあるので、上司は部下に仕事を任せることができるのである。

そのための週1の面談だということである。

面談に時間をかけても、その分部下が現場で自律的に働き成果をだすことができれば、その分時間的な余裕が生まれる。

また、組織の問題の大半は人間関係である。

人間関係の良い組織は生産性が高くなる。

そしてそれは1対1の面談を繰り返すことによって可能になる。

上司と部下との定期的な面談を制度として導入することを考えてもよいのではないだろうか。

2017年11月13日 (月)

「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法/大嶋信頼

Photo すぐ不安になる人に共通する行動は、不安になるたびに「自分にダメ出し」をすることです。

すぐ不安になってしまう人がいる。

どうしてなのか。

不安になる人はその度に「自分にダメ出し」をするというのである。

「見下されてるのかも? でもそれは自分の能力が劣っているせい……」

「嫌われたのかな? あのとき調子に乗ってあんなこと言わなければ……」

「私は悪くない! でもやっぱりこうしたほうが良かったのかな……」

と、このように自分にダメ出しをする。

では、自分にダメ出しをしてしまう人としない人の違いはどこにあるのか。

著者によると、それは「人間に対する信頼感が違う」ということである。

自分へのダメ出しが止まらない人は、常に〈四面楚歌〉の状態。

誰も助けがいないと思っているので、緊張が止まらず、「いつも馬鹿にされてる」とか、「嫌われてる」とか、「このままもっと悪くなる」と考えてしまう。

「みんな仲間」

「いつでも温かく助けてくれるはず」

「私の良さをいつもわかってくれているはず」

とは思えず、

「周りの人はみんな敵」

「自分ひとりでなんとかしなければいけないんだ」

「何かあったら全部自分の責任だ」

と心のどこかで思っている。

ひとりで戦わなくてはいけないので、周りの敵たちが自分に対してダメ出しをしそうなことを想像して、攻撃に備える。

それと同時に自分自身にダメ出しをすることで、自分を強くして、周りの敵に対応できるようにしなくちゃ」となってしまう、というのである。

すぐ不安になってしまう人は、まず、人に対する信頼感を取り戻す必要があるということではないだろうか。

2017年11月12日 (日)

国会女子の忖度日記/神澤志万

Photo 優秀な秘書は忖度と先読みが基本です。気づけば私も、常に忖度しながらお仕事をしてきました。

一時、日本中を駆け回った「忖度」という言葉。

多くは悪い意味で受け止められていた。

「忖度」を辞典で調べると、「他人の心をおしはかること」説明されている。

でも、これって組織で生きるものにとっては当たり前のこと。

特に、国会議員の秘書ともなれば「忖度」なしには仕事はできないだろう。

議員秘書はもうそれこそ24時間・365日、来る日も来る日もボスの心を「先回りしておしはかって」いるとのこと。

しかし、議員秘書の働く働く環境はブラックそのもの。

残業、休日出勤は当たり前、朝令暮改な議員の要求に振り回され、

セクハラ・パワハラされ放題、

支持者のムチャな陳情に泣かされっぱなし、

先輩秘書からはいじめ抜かれ、完全無比なる男尊女卑、

議員が落選すれば運命共同体で職を失う。

相当過酷な環境である。

こんなブラックな環境の中で仕事を進めていくには「忖度」は必須のスキルなのではないだろうか。

2017年11月11日 (土)

さよならパヨク/千葉麗子

Photo 反原発で街頭に立った結果、それまで政治的なことを全然意識しなかった私が、見せかけの美しい言葉で人々をおかしな方向に誘導し、国や社会を破壊するパヨクの実態を知ることになり、パヨクと対極の方向に向くようになりました。

福島出身の著者は東日本大震災を機に反原発の活動に加わるようになる。

その彼女を担ぎ上げたのがいわゆるパヨクと言われる人々。

パヨクの語源としては、「しばき隊」という左翼組織の人が「ぱよぱよちーん」という言葉を使っていたことからきている。

あまりにも強烈に印象に残る言葉だったので、「ぱよぱよちーん=左翼」となり、「パヨク」と変化したもの。

具体的には、「パヨク=左翼=日本共産党支持者」という感じで使われることが多い。

反原発を機にパヨクに取り込まれた著者は、やがてはそれらの団体に違和感を感じて離れることになる。

本書ではパヨクのおかしさを述べているわけだが、確かに異常な団体だ。

日本のパヨク、リベラル、左翼と言われる人々に一番違和感を感じるのは、その偏狭さにある。

あまりにも思想が偏りすぎている。

たとえば、欧米にもリベラルの人々や団体は多数あるが、彼らは国家を否定することはない。

ところが、いわゆるパヨクは国家、国歌、国旗を否定する。

原発にしてもただ止めればいいという問題ではない。

エネルギー事情や産業との関わりや経済、社会を含めた全体像を見て、判断すべきだろう。

便利な現代社会に電気は不可欠で、その恩恵を享受しながら代替案なく「原発止めろ」というのはあまりにも無責任である。

つまり論理が破たんしているのである。

日本の不幸はこのような人々や団体がマスコミや政治の世界に入り込み、一定の影響を与え続けているということではないだろうか。

2017年11月10日 (金)

この国の真実/辛坊治郎

Photo こと世論調査に関してだけは、絶対に見出しを信用してはいけません。世論調査の見出しは、調査結果にかかわらずその新聞の思想によって、どうにでも付けることが出来るんです。

新聞各社は事あるごとに世論調査をする。

しかし、その質問を注意深く読んでゆくとかなり誘導的なものがある。

そもそも世論調査は、質問の選択肢の作り方、質問の並べ方等の作為で、相当程度回答を誘導できる。

私は毎日と日経と産経をとっているのだが、内閣支持率だけを見てもかなり違う。

調査結果そのものの数字を見るより、質問の作り方や並べ方を見ると、新聞各社の思想がよく分かる。

集団的自衛権が国会で審議されていた時、朝日新聞に以下の質問で世論調査が行われたことを著者は述べている。

「集団的自衛権についてうかがいます。集団的自衛権とは、アメリカのような同盟国が攻撃された時に、日本が攻撃されていなくても、日本への攻撃とみなして、一緒に戦う権利のことです。これまで政府は憲法上、集団的自衛権を使うことはできないと解釈してきました。憲法上の解釈を変えて、集団的自衛権を使えるようにすることに賛成ですか。反対ですか」

これだけの前置きをして質問すれば、「賛成」とは答えにくくなる。

露骨なほど誘導的である。

新聞各社の世論調査の結果は最初から疑って見るのが正解ということではないだろうか。

2017年11月 9日 (木)

マイナス思考法講座/ココロ社

Photo 自分は人にとって、「どうでもいい存在」です。何かモヤモヤしたときには、この大原則に立ち返って考えてみると、迷いがなくなります。

本書の主旨は、「マイナス思考はプラス思考より優れている」、これに尽きる。

確かに何でも「プラス思考が正しい」マイナス思考は間違っている」という論には違和感を感じる。

自分のよいところにしか目を向けないプラス思考は、一見耳触りのよい思考法だ。

しかし、リスクに目を向けないので、よほどの才能がない限り、物事をうまく運ぶのは難しい。

それに対して、マイナス思考はどうしても暗い考え方だと思われる。

しかし、リスクを事前に確認してから行動するので、失敗する確率が低く、長期的に見ると地味ながら確実に成功へのステップを踏んでいける。

たとえば、自分大好きな人がいる。

しかし、よく考えてみると、自分で自分のことを好きにならなくて、人に好かれている人はたくさんいる。

逆に自分のことが大好きでも人に嫌われている人もいる。

むしろ、自分のことが好きすぎる人は、たいていナルシストと言われたり、あなた何様なのと言われたりして、むしろ嫌われてしまう危険性の方が高い。

自分のことが見えていないのである。

残念ながら、自分以外の人にとって自分は「どうでもいい存在」。

かけがえのない自分のことを周囲はどうでもいい存在だと思っている。

だから失敗したり失言してもそんなに落ち込むことはない。

なぜなら、周囲の人にとって自分はどうでもよい存在だから。

いずれはみんな忘れる。

自分はどうでもいい存在。

自分を卑下することはないが、このぐらいのスタンスでいた方が生きやすいのではないだろうか。

2017年11月 8日 (水)

スピードハックス 仕事術/大橋悦夫、佐々木正悟

Photo 「ヴェルテン法」という心理学用語があります。1968年、E・ヴェルテンが考案した方法で、前向きなことばかり書いた紙を5分間黙読した人は、5分後に明るい気分になり、後ろ向きなことばかり同じく5分間黙読した人は、暗い気持ちになるというものです。その効果は、実験した人を驚かせるほどのもので、アメリカ人でこれを知っている人は、スピーチや卒業試験の直前に、この方法を律儀に活用しています。

仕事のスピードを上げていくためには、「仕組み」を作るだけでなく、これを回し続けるための「やる気」を切らさないようにする必要がある。

この2つの要素を組み合わせて一つの方法論としてまとめ上げたものを著者の大橋氏は「スピードハックス」と名付けている。

「ハック」とは、「すでにある仕組みをよりうまく回すための工夫」といった意味合い。

つまり、「スピードハックス」とは「スピードをさらにアップさせるための方法論」ということになる。

上記抜き書きは「やる気」をアップさせる一つの方法である。

ヴェルテン法を仕事のスピードアップに活用するなら、自分がどのような場面で、仕事を素早くこなすことができたか、思い出せる限りのことを、筋道立てて、もっともらしく書き出すことだろう。

それを5分間黙読してから、仕事に取りかかる。

そうすれば、ほぼ間違いなく、だらだらモードからは抜け出せるだろう。

私たちは自分のメモ書きだけではなく、周囲から聞こえてくる噂話や、当座の仕事とは無関係なキャッチコピーなど、いろいろなものから事実影響を受けている。

人間の脳は、外界から独立して存在することなど、できないからだ。

そう考えると、仕事の直前に、スピーディーに仕事を進めるうえで有効な影響を脳に与えることは、理にかなった戦略といえる。

2017年11月 7日 (火)

不屈の人 黒田官兵衛/安藤優一郎

Photo 官兵衛は家臣や領民からの視線を非常に意識し、その信頼を得るよう心掛けた。その姿勢はもちろん仁愛から発したものだろう。官兵衛は血で血を洗う戦国時代を、仁愛をもって生き抜いた男だったのだ。

天才軍師と呼ばれた黒田官兵衛。

しかし、官兵衛にとって合戦は最後の手段であった。

まずは説得により投降・開城を促し、それでも降伏しなければ、そこで初めて兵を動かし合戦・城攻めに及んだ。

実際、中国攻めでの備中日幡城、四国攻めでの阿波岩倉城、そして小田原攻めでの小田原城など、説得工作によって次々と開城させている。

弁舌をもって戦わずに敵を投降させるその手腕に秀吉は嫉妬し、官兵衛を冷遇する大きな原因になってしまった。

官兵衛はその卓越した能力の故に、主君の秀吉には嫉妬されて冷遇され、同じ家臣である石田三成たちからも羨まれて排斥された。

それでも当時の常識であった「武威あるのみ」という姿勢を、官兵衛は頑として採らなかった。

「合戦の前にまず説得」という姿勢は、官兵衛が人を殺すのをたいへん嫌う武将だったから。

息子の長政に対しても、「家臣を手討ちにするのはよほど重大なことである。殺さずに済むように心掛けなければならない」と常々言い聞かせた。

官兵衛のこうした言動は、殺戮が日常茶飯事の戦国時代としては非常に珍しい。

どんなに不利益を被ろうとも頑なに己の信念を貫く姿勢。

見習いたいものだ。

2017年11月 6日 (月)

バカ論/ビートたけし

Photo 平日の昼間からワイドショーを見ているのは、じいさんばあさんや主婦ばかり。そういう人を結局、上手く騙している。そんな番組が、どの局でも一日何時間も流れているんだから嫌になる。

最近、世論を動かしているのはワイドショーだとよく言われる。

ワイドショー政治と言われる所以である。

一時はモリカケ問題、最近は小池劇場、そして不倫問題。

次々と話題を変え、どうでもよいようなことを問題として取り上げ感情的な情報を垂れ流している。

そこに出てくるコメンテーターも多様な見方を提示するのではなく、何の見識もない人たちが主観を述べるのみ。

別に擁護するつもりはないが、どうも特定の人を吊し上げようとするマスコミの雰囲気が異常だ。

ひとつ面白そうな話があると、マスコミはすぐに飛びついて、ワーワー言う。

それでいて問題の全体が見えていない。

昔、大宅壮一氏が「一億総白痴化」と言ったが、今まさにそのことが起こっているのではないだろうか。

2017年11月 5日 (日)

リクルートのDNA/江副浩正

Dna そこで大切なことは、失敗に対して寛容な組織風土である。赤字事業からの撤退パーティでは、周囲のみんなが「お疲れ様でした」と拍手をするようでないといけない。

リクルートは人材輩出企業と呼ばれている。

各界に優秀な人材を多数輩出している。

また、リクルートでは定年まで働く社員はごく少数。

ほとんどは途中で辞めていく。

そしてそれを退職とは呼ばず、「卒業」と呼ぶ。

各人の「卒業式」は、ホテルの小宴会場やレストランで、会費制で行われる。

百人位が集まり、「卒業」する人に向かってそれぞれが壇上で好き勝手なことを言い、二次会へと流れていく。

入社式より盛大なイベントになることが多い。

社員が早期に退職できる背景には、早期退職割増金制度や社員持株会制度、フレックス定年制度などを導入していることがある。

このような早期退職を応援する制度は、若くして会社を辞め、自ら起業する社員を育てる土壌のひとつとなっている。

また、リクルートでは「社員皆経営者主義」を掲げて、会社の中に会社(プロフィットセンター)を作り、PC長を会社の社長として扱う。

リクルートのなかにスモールサイズの会社を数多く設立していくのである。

社長だけというカンパニーもあっていい。

そのような形の「社員皆経営者主義」で社内に経営者が育ち、リクルート自身も高い業績を上げるようになっていった。

PC制が浸透するにつれて、「リクルートは商売の勉強ができる会社」と、学生の間で評判が立ち、起業家精神旺盛な人が入社してくるようになった。

PC制のもと、組織は自己増殖と細胞分裂を繰り返し、社員が互いに競争しつつ発展するようになっていった。

また、定期的にカンパニーごとの収支計算を行っていき、高い収益にはそれに見合う報酬を、との考え方を取る。

一方で、赤字会社で将来黒字化が見込めない事業は、早期に撤退して清算する。

しかし、失敗を責めない。

このような一連の仕組みとそこから培われてきた風土が人材を輩出することになっているのではないだろうか。

2017年11月 4日 (土)

高校生が学んでいるビジネス思考の授業/大森武

Photo【問1】冷戦時代、アメリカ大統領は考えました。「このまま軍拡競争を続けたら、アメリカ経済が破綻してしまう。なんとか軍縮の方向に切り替えたい。でも、アメリカだけが軍縮したのでは、ソ連に世界の覇権を取られてしまう。それでは、ソ連にとって一番おいしく、アメリカにとって最悪の結果になる。さて、どうしたらいいものか?

2003年に始まった高校の新科目<情報科>。

これはビジネスパーソンに必須の「論理思考」や「問題解決力」の基礎がつまった科目。

今では大学入試の定番問題である「ゲーム理論」や「統計」、「モデル化」さえも扱われている。

上記はその中の一つ、ゲーム理論の問題。

両者が軍縮する場合に合計利得は最も多くなるのだが、それは解ではない。

相手国が軍縮するなら、自国は軍拡で行くほうが得。

また、相手が軍拡を選ぶ場合は、自国が軍縮したら大損してしまう。

相手の選択にかかわらず、自国は軍拡を選んだほうが有利。

だから軍拡競争は止まらない。

これがゲームの解である。

両者が軍縮を選ぶのが理想のように見えるが、その状態は、相手を裏切りたいという誘惑と、相手にいつ裏切られるかわからないという恐れを、お互いに抱いている状態。

だから、非常に不安定。

ましてや相手のことが信頼できなければ、軍拡を続けるしかないということになる。

これが両者の合理的な選択ということになる。

このような考え方を高校の情報化で学んでいるのであれば大いに歓迎すべきといえるだろう。

2017年11月 3日 (金)

できないことがなくなる技術/石川大雅

Photo お手本の人が実践していることを「自分ゴト化」することで、望む成果を短期間で、実現させることができる。

本書で著者が勧めているのは「ブレイン・コピーテクニック」である。

これは、「お手本の人を見つけて、その人の 〝マネ〟をすることで、お手本と同じ結果を出す技術」のこと。

それには3つのステップがある。

ステップ1 一流の人を見つける

ステップ2 成功脳をコピーする

ステップ3 「トレース行動」で、望む成果が出続ける

というもの。

ただ、これは昔から行われている「技を盗む」というもの。

一流のビジネスマンやスポーツマンはこれがうまい。

彼らは、成功者がやっていることをただマネするのではなく、自分の現状に置き換えて使う、つまり「自分ゴト化」する。

さらに「見えない部分」つまり「無意識の部分」までコピーする。

さらに、マネをした際に「これならうまくいく!」という〝実感〟をつくることが自然にできている。

つまり、望む成果を実現し続けている「成功者と呼ばれている人」と、「そうでない人」の違いは、たったの一つ。

それは、「脳の使い方」ということではないだろうか。

2017年11月 2日 (木)

「結果」が出る習慣術/石田淳

Photo  「習慣が人生を変える」
 これは言い換えれば、
 「行動が人生を変える」
 ということになります。
 人生は行動の集積。ちょっとした行動の積み重ねと繰り返しが、自分の望んだ人生をつくります。

良い仕事をするためには、優れた行動を習慣化する必要がある。

意識しなくても自然にできる行動を習慣という。

では、行動を習慣化するためにはどうすれば良いのか。

行動科学マネジメントというものがある。

行動科学マネジメントでは「自発的な行動」を重視している。

つまり、「やらなくてはならないから、やる」ではなく、「やりたいから、やる」という行動である。

ビジネスの世界で言えば、できる社員、できない社員の違いは、ここにある。

「仕事をしなければならないから、やる」という社員と、「仕事が好きだから、やる」という社員。

どちらが作業の生産性が高くなるかは明らかである。

「やりたくてやっていることは、はかどる」

「仕方なくやっていることは、はかどらない」

これは行動科学マネジメントの研究・実験結果としても明らかなものであり、否定しがたい人間の行動原理の一つ。

「やらなければならないこと」は、行動をコントロールすることによって「やりたくてやること」に変えることができる。

簡単に言えば、行動したことに「称賛」「評価」「ごほうび」などのメリットを与え、行動を強化する、というもの。

これは部下に対してだけでなく、自分自身の習慣づくりに関しても有効。

よく言われる「自分へのごほうび」というものも、行動科学の視点からすれば、極めて有効なマネジメント手法なのである。

そのために、

・行動を徹底的に観察、計測、分析する。

・良い結果につながる行動を促す。

・悪い結果につながる行動を抑制する。

これらのコントロールを意図的に行うことが、行動科学マネジメントの基本的な手法。

単なる根性論やガンバリズムでは限界があるということではないだろうか。

2017年11月 1日 (水)

ビジネスリーダーの「質問力」/青木毅

Photo 今のお客さまは、以前のように商品やサービスの説明を望んでいないのです。求めているのは、「自分が何を望んでいるのかを明確にしてくれて、それを実現するような商品やサービスを提案してくれる」ことなのです。

20代、30代のころ、セールスの仕事をしていた時代のことを思い出す。

その当時はセールストークを丸暗記し、それをひたすらお客の前でしゃべるよう指導された。

あの頃であればそれでもよかったかもしれないが、今のような価値観が多様化し、モノが溢れている時代にはこれは通用しないだろう。

しかし、今でもいわゆる「説明型営業」をしている営業マンは多い。

自社の商品やサービスを一生懸命「説明」している。

しかし、説明型営業の時代は終わっている。

その理由は、まず第一に、ほとんどのお客さまが、自ら情報を集められるようになったこと。

第二に、各社の商品やサービスに、それほど差がなくなってきたので、通り一遍の説明では興味を引けなくなったことが挙げられる。

お客さまが何を求めているのかは聞かなければわからない。

お客さま自身が自分のニーズに気づいていない場合には、それに気づかせる質問をする必要がある。

つまり上手に質問することが求められるのである。

今求められているのは「質問型営業」であるというのはその通り。

更に言えば、営業マンでなくても、質問を上手に行うことは、よい人間関係を築く上でも大事なこと。

なぜなら、相手の興味関心や価値観を知ることが良い人間関係を築く基本だから。

つまり、「質問力」は全ての人に求められているといってもよいのではないだろうか。

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