リッツ・カールトン 至高のホスピタリティ/高野登
あの組織でなければダメだ。あの会社でなければダメだ。あのホテルでなければダメだ。あの人でなければダメだ。そう強烈に思わせるものがないと、人は動かないし買おうとはしません。今はそういう時代なのです。
リッツ・カールトンがなぜ高い評価を得ているのか?
それは、スタッフ一人ひとりが、おもてなしとは何であるのかを日々考え、生き方・働き方をとおして、人として成長しようとし続けているから。
だからファンが増える。
つまり、リッツ・カールトンに泊まりに来る人はホテルであればどこでもよいとは考えていない。
「あのホテルでなければダメ」と考えているのである。
これはホテル以外にも言える。
今はモノが売れない時代だという。
最近はどこへ行ってもこうした話を聞くことが多くなった。
しかし、答えは簡単。
買う理由がないからである。
人は動きたいと思えるメッセージが伝わってこないときには、動こうとはしない。
モノを買うときも同様である。
わざわざ財布のひもをとくわけですから、ひもとく理由がなければ、当然それは開けられずに終わってしまう。
自分の提供する商品なりサービスなりが素晴らしいものだったとしても、安くてお買い得なものだったとしても、それを買う理由が明確に相手に伝わらないかぎり、人は買ってくれない。
世の中にはカリスマ営業マンと呼ばれている人たちがいる。
彼らは相手側から「あなたから買いたい。あなたにお願いしたい」と言われる。
どうしても彼から買いたい、彼でなければダメだと思わせる何かがあるわけである。
だから自分は人から、「あの」が付く人だと思われているのだろうか?
「あの」が付くような仕事をちゃんとやっているのだろうか?
普段から、そのことを考えてみることが大切ということではないだろうか。
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